コロナのワクチン接種率が先進国最下位のこの国で、ようやくワクチン接種が始まったかと思いきや、はやくもワクチン不足が露呈し、接種は順調には進んでいないようです。
世帯に2枚の布マスクも1人10万円の現金もスムーズに配布できなかったこの国の行政が、ひとりひとりにワクチンを2回ずつ打つという膨大な作業を手際良く進めることができると考える方が、どだい無理な話でしょう。今後もワクチン接種をめぐる混乱は続くと思います。
東京にはついに四度目の緊急事態宣言が出ることになりました。もはや「国民の生命を守るための緊急事態宣言」ではなく「東京五輪を開催するための緊急事態宣言」としか思えません。
この国の人々はこれほど自分本位な為政者たちに怒らないのでしょうか。
国民の多数の反対を振り切って強行開催に突き進む東京五輪を見ても、電通やパソナの「中抜き」が横行するコロナ対策を見ても、この国の政治はいったい誰のためにあるのか、首を傾げるほかありません。記憶に残るのは、GOTOトラベルや飲食店に一律1日6万円支給など不公平感をあおる政策ばかり。
振り返れば、当初からPCR検査を抑制するなど国際的常識からかけ離れたコロナ対策が相次ぎました。その結果、病床数は世界トップクラスで多くコロナ患者数は欧米より桁違いに少ないのに「医療崩壊」が起きるという、摩訶不思議な現実がこの国で起きたのです。
私たちの税金は有効に使われているのでしょうか? いったい、何のために使われているのでしょうか?
検査体制や医療体制を整備する行政の責任を放置しているのに、国民の自由や権利は緊急事態宣言で侵害する。コロナの感染拡大を招いた「行政の責任」は棚上げし、「国民の責任」ばかり強調する。内閣支持率の上昇とスポンサー企業の売上増を狙って東京五輪を強行開催するために国民に我慢を強いる緊急事態宣言を発出したことは「国民不在の政治」を象徴するものでした。
この国の「コロナ対策」を振り返れば、怒りを通り越して呆れるばかりです。でも、政治を動かすためには「怒り」を忘れてはなりません。
ここでみなさんに問いたいと思います。
これまでの日本政府のコロナ対策で、あなたがいちばん怒ったのはどれですか? 最も怒ったものを、ひとつだけ選んでください。
これまでの日本政府のコロナ対策で、あなたがいちばん怒ったのはどれですか?
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