私が朝日新聞社を退職して一周年にあわせて刊行する『朝日新聞政治部』(講談社)。5月27日発売に先駆けて昨日5月22日からSAMEJIMA TIMESのウェブサイト、YouTube、ツイッターで一斉にPRを開始しました。
ネット上では以前から予約可能になっていましたが、積極的な宣伝活動はしていませんでした。それでもクチコミで出版を知った方が予約してくれていたようです。21日夜の時点でアマゾンの書籍売れ筋ランキングは2000位台でした。
ドキドキしながら22日朝より一斉にPR活動を始めたのですが、読者・視聴者のみなさまからたくさんの反響をいただき、22日夜の時点でアマゾンランキングは一気に20位へ躍り出ました(ちなみにひとつ上の19位は百田尚樹さんの「禁断の中国史」でした)。ノンフィクション部門に限ると6位に食い込んでいます。
発売前からたくさんのご予約をいただいて、ほんとうに感謝です。昨日の記事でもご紹介したとおり、渾身の一冊です。ぐいぐい引き込まれるように読んでいただけると思っています。
23日からは出版社の講談社もPRに本腰を入れてくれます。まずは講談社が運営するウェブメディア「現代ビジネス」で『朝日新聞政治部』の一部を連載形式で先行公開していきます。
朝日新聞の経営や編集を主導してきた政治部出身の経営陣はどこで何を間違えたのか。
政治部デスクや特別報道部デスクを歴任し、新聞協会賞を受賞して勢いづいていた主人公(私)は社内闘争の中でいかに転落していったのか。
スリリングな展開の一部を感じ取っていただければ幸いです。
SAMEJIMA TIMES では現代ビジネスの連載を紹介するとともに、先行公開部分が全体のなかでどういう位置付けになるのか、あるいは、その部分の背景解説をしていきたいと思います。
23日に公開される連載初回は「序章」です。
この本の前半は、私が1994年に朝日新聞社に入社して以降、地方支局の記者を経て、狭き門である政治部に着任し、さまざまな政治家に密着取材して39歳の異例の若さで政治部次長(デスク)に抜擢されるものの、福島原発事故で政治部の取材に限界を感じ、調査報道専門の特別報道部のデスクに転じた経緯を記しています。以下の目次では第一章〜第四章(1994年〜2011年)ですね。
後半は特別報道部で新しいタイプの調査報道に成功し、新聞協会賞を受賞するなど「絶頂」にいた私が2014年に福島原発事故をめぐる「吉田調書報道」の責任を問われて「奈落の底」へ転落していく様子を克明に描くとともに、この事件を境に朝日新聞社が国家権力追及に怯むようになり、ジャーナリズム精神を失って凋落していく姿を生々しく伝えています。
現代ビジネスの連載初回で紹介する「序章」は、「吉田調書報道」の責任を問われて特別報道部デスクを更迭され、孤立無援のなかでどん底に沈んだ当時の私自身の描写からはじまります。
本を執筆する際、本屋で「序章」を立ち読みして離れていく読者を少なくしたいと誰しも思います。私もこの序章の執筆には力が入りました。本全体を貫くキーワードが登場します。ぜひ、ご覧になってください。以下の現代ビジネスで無料で全文読めます。
SAMEJIMA TIMESは今週、新刊『朝日新聞政治部』関連企画が続きます。
参院選に向けた特集はYouTubeで展開していきますので、ぜひご覧ください