政治を斬る!

こちらアイスランド(217)謹賀新年!心に残る2025年の景色20選〜小倉悠加

2026年明けましておめでとうございます。本年も鮫島タイムズ、筆者同盟ともども「こちらアイスランド」をどうぞよろしくお願いします。
現在日本に戻っています。今年もアイスランドの寒さを避けて日本で避寒!ーーーのはずが、今年のアイスランドは異常に暖かい。雪ではなく雨の日が多すぎてみんな戸惑っているとか。
という訳で、私はクリスマスも年末年始も日本でノホホンと過ごしています。アイスランドのクリスマスの様子も、大晦日の花火もレポートできないので、2026年の初回は2025年に見た印象的な風景を順不同でいっきに20枚を選出(10枚に絞れなかった・・・)。写真をもって今年の「こちらアイスランド」始めとしたい。
本題に入る前に、少しだけこの話題に触れない訳にはいかないだろう。

え?え?え?!去年、このサイトで最も読まれた(正確にはビュー数が多かった)のが、「こちらアイスランド(194)私はなぜ4年前に音楽アーティスト藤井風を封印したのか。そして今は・・・〜小倉悠加」。

政治ニュースサイトで最も読まれたのは政治無関係のエンタメ、それも藤井風。

藤井風の人気の凄さがわかる現象だ。藤井風、大好き!かつて熱愛したスティングとかレディオヘッドとか、そういうレベルでのアーティストと同等の「好き」になり、自分でも驚いている。

藤井風の才能・努力が傑出している上、チーム風(マネージメントや周囲のスタッフ・関係者)の素晴らしさもあり、何もかもが感心せざるをえない。

なのに、なのに、そんな素晴らしいアーティストをなぜ封印したのか?という興味がみなさん沸いたのかな。いや、あの時封印していなかったら今頃はーーー。


でもって本題。2025年の写真ファイルを眺めている。

「思い出深い風景ってなんだろう?」

あまり思い浮かばなかったけれど、写真を見れば「確かにそこへもここへも行った!」とざくざく宝の山に囲まれる。

以下、日本からアイスランドへ戻った4月から12月までの、思い出のお裾分け。基準はなんとなく心に残っている、というだけなので、「大絶景!」とかでもない。ごくプライヴェートなお裾分け的な感じでご覧ください。



西フィヨルドのこの場所が、去年一番心を奪われた大自然だったかも。どこへ行っても大自然ばかりのアイスランドなので、大自然自体はどこにでもあるし、そのどこもが個性的で楽しい。

そんな中でもここは、海は凪、風はシンと神妙に大人しく、うっすらと雪化粧をした西フィヨルドの山々を正面に、桟橋が迫り出す。

目の前の駐車場に車を止める前から、ものすごく特別な場所であることは如実で、特にまだ人の出入りが少ないこの時期は、この絶景とこの桟橋を独り占め。思わず「わ〜。すご〜い!」とカメラを持って走り出し、ふと足を止めたその瞬間を彼が捉えていた。

みなさんにもこの場所を360度で見ていただきたかった。曇りというほど曇ってもいないし、晴れでもないけれど、そこそこ明るく、そこそこ落ち着いた暗さがあり、とにかく爽やかでおおらかな素晴らしい空気感。夏もいいだろうけど、冬の気配が残った4月のイースターのこの時期が最高かもと思えた。

2024年から2026年にかけてはオーロラの当たり年と言われている。2024年の秋は本当にすごかった。オーロラシーズンは8月下旬から4月半ばまでで、みなさんが思っているのよりも長いんじゃないかな?4月の半ば以降は日照が長くなり、夜が明るすぎてオーロラはきえてゆく。4月半ば以降はオーロラを見たことがなかった。

これは4月19日21時でまだ空に若干の明るさが残る時間帯のオーロラ。すでにアイスランドは暦の上で夏を迎えていたのにこんなに見えるなんて!このシーズンのオーロラは本当にすごかったんだなぁ。

ちなみに2025年秋冬は、オーロラ指数が高い日は多くても天候に恵まれず、2024年ほど頻繁にみることはなかった。

アイスランドではないんだけど、藤井風に熱が入り、オランダまで推し活。とりあえずこんな近くで生の風さんを体験できたことに感謝。でも、なんだか彼とは直接会う機会があるような気がしてる。アイスランドでレコーディングしてくれないかなぁとか思ってる。会ったら絶対に気後れしそう(笑)。

オランダへ行ったついでにベルギーへ寄り、美味しいチョコレートを大量に買い込んだ。

私は服や靴は日本でしか買わないし、他に欲しいものも見なかったので、結局1日一粒で大いに心潤う美味しいチョコの仕入れ旅行でもあった。

ソルヘイマ氷河。忘れもしない2008年4月。雑誌『ソトコト』のアイスランド大特集で訪れたのがこのソルヘイマ氷河だった。私の氷河体験の原点。

まだ鮮明に覚えている。2008年当時は小さな駐車場があり、その目の前には板張りの遊歩道が小さな水たまりにかけてあった。目の前にすぐ氷河があったのだ。そこを少し歩けば、すぐに青い色の氷に囲まれた洞窟っぽい場所が見つかった。

それ以来、「ソルヘイマ氷河へ」という道の看板は何十回と見てきたのに、一度も足を運んでいなかった。

ある程度は想像していたけれど、やはり氷河は駐車場から随分と遠のいていた。周囲の雰囲気も様変わりが激しく、時間の流れと時代の波を感じずにいられなかった。

5-7月は仕事であちこちへ行くことが多く、ゆっくりと景色を味わったのは8月の休暇に入ってからだった。

北部の山岳道の道沿いに、オアシスのような可愛らしい場所を見つけた。コットングラスと呼ばれる綿毛がふわふわのこの植物。ホワホワしていて、やわらかで、それでいて凜とした風情があって実に可愛らしい。

水のある場所に見られるこの植物の周囲は、緑豊かな場所で、明るく清々しい雰囲気を放つ。

「いい場所を見つけて住んですね〜」そう話しかけた覚えがある。

以下ずっと8月の写真が続く。

ここも北部の山岳道の道を少し逸れたところ。水がある風景はどこも美しい。

晴れの予報だったのが、案外雲が多くてブリブリ言っていたところに、少し青空が顔を出したところ。霧なのか雲なのかというモヤっとした感じが幻想的。

以前来た時はもっと緑の濃い時期だった。少し秋の色に切り替わっていたけれど、その代わりというか、ブルーベリーがいい感じに実っていて、目の色を変えて摘んだのがいい思い出にもなっている。

北部はミーヴァトン近くの道なき道を探訪した時の風景。この「道」は道路として地図に載っている。へ〜、こんなところに道がねぇ、と、探究心旺盛な我々は走ったけれど、途中で道がわからなくなてしまった。砂利だったので水で道の形跡が流されてしまった気配。

数日後に逆側からアプローチして完走。

ただでさえ、ほとんど車が通らない道しか走らないのに、この道はたぶん数ヶ月に一台も通らないのでは?という感じさえした。こういった道は誰かが通らないと道の認定から消えるので、積極的に走った方がいいという人も。・・・確かに。

私はこういう何もない場所が好きだけど、みなさんには殺風景としか見えないのかな?と思ったり。

上の2枚はどちらも東アイスランド。1枚目はありがちな滝の写真。でもここ、滝の下に橋のようにアーチがかかっていて、途中滝の水が二方向に分かれて落ちているばしょがあるんだけど、こんな描写じゃわからないよね。

手書きの看板があり、駐車スペースは数台分程度。でも、ここは結構有名になる気配がする。私が行った時はちょうど誰かが去ったところらしく、独り占めだった。

裸足の写真は4-5年前に一度訪れ、カラフルな川底をもう一度ぜひ見たいと彼にお願いして連れて行ってもらった場所。一説によれば砂金が採れるとか。

川の水はきれいに澄んでいて、とてもおいしかった。それから、「水は冷たくて気持ちいい」ではなく、写真のために「頑張って冷たい水を我慢しました」です!

冒険心旺盛な我々は常に道なき道を行く、という写真。みやはや本当に、道がなかったんですよね。道が消えてた。川幅が広く、水の流れが早くなった時に道が流されたんじゃないかな。どう見ても地図には道があるけど、どう見ても現場に道はなかった。このまま川に突っ込むのは危なすぎてできない。当然引き返した。

ここまで来てタダで帰るのはということで、少しあちこち寄り道をした時の写真もどうぞ。

ざっくり東南アイスランドという感じの場所。

場所の特定を今回はしていないけれど、2025年の「こちらアイスランド」でご紹介した場所も入っているはず。ツイッターではほとんど投稿していると思う。

9月の末にたぶん今年最後になるだろうとフャットラバックの山岳道を走った時のひとこま。

メイン道を離れて、迂回する感じの枝道を初めて走ってみた。

相変わらず野生味たっぷりの風景。岩ゴロゴロ、山肌くっきり。大きな木はなくて、植物といっても苔程度。

何もないようで、全部がそこにある風景。

都会のビルにはすぐに萎えてしまうので、私はやっぱりこういう風景が好きなんだなぁ。

これは「こちらアイスランド」に書いた覚えがある。去年は雪が遅くて10月下旬というのにまだ山岳道が小型車でもこなせた。

霜がおりて、ピリリとした空気と色彩が素晴らしかった秋の日(暦の上では冬!)。

夏の間は大型車まで身動きが取れなくなった干潟に関する注意事項が取れていたので、無理なら引き返すをモットーに行ってみたところ、問題なく通れたという場所。走行中、一台も車を見なかったのに、この場所に近づくと一台前に走っていて、安全確認ができて非常に助かった。

この水浸しの場所を通るのはそこはかとなくスリリング。ここまでの道中も楽しいし。

人が多く集まる場所や物事を「人気がある」という。私は人気(ひとけ)がない場所の方が好き。

干潟へ行った時の写真は続く。積雪で引き返すことが前提だったルートが、思いがけずスムーズに抜けられたため、想定外の長距離ドライブに。10月下旬の日照は長くない。夕日に強調された山の裾野のギザギザが面白くて車を止めた時の写真。

滝のここでの夕焼けは、虹ではないけれど、さまざまな色が溶け合い、素晴らしい光景だった。

2025年10月25日。女性の休日50周年記念集会。アイスランドが男女平等で世界のトップを走るきっかけとなった集会だ。

4-5年に一度大規模なものが行われるけれど、50周年ということでの臨時に近い形での集会だった。いつ見ても壮観。

記録的大雪が降った2025年10月28日。身動きが取れなくなる前に買い物に出た時に撮った写真。あまりの降雪でハトグリムス教会がかすれてしか見えなくなった。

この日、我が家のバルコニーの手すりに40センチ以上の雪が積もった(その後は崩れてしまい、どの程度まで積もったかは不明)。

すわっ、今年の冬は雪だらけになるのか?と思いきや、12月に20度近い気温を叩き出し、雨ばかりふるヘンテコな天気の暖冬だそう。

私は12月半ばごろまでしか滞在していないけれど、11月は暖かかったし、12月もピリリとしない天気が続いていた。

11月11日、近場のドライブ。「どの程度氷が張ったかねぇ?」という興味と共に向かった場所。

彼が私をきれいに後光に包んで撮ってくれた。

もう少しかっこいい靴が履きたいけど、そんなのを履いても寒いし危ないだけなので、アイスランドでの外出は運動靴の一択。ちょっと寂しい気はしてる。洒落っ気は最低限しか持ち合わせないので、どうでもいいけど。

それより、さすがにこの年齢ではミニスカも自分でも似合わないと思うようになった。ウエストが消滅したしね。年齢が年齢なので、それが普通かとも思う。

今回、日本へ戻る一週間ほど前に近場ながらマニアな道を行った時の風景。誰一人ここまで走った形跡がなく、山や地形がくっきりと見えるこの絶景をまたまた独り占めさせてもらった。

「夏よりも雪で道がスムーズになってるし、今日は風もなく絶好のドライブ日和なのに、なぜみんな来ないのかねぇ」と不思議に思う。レイキャビクから30分も走れば入り口まで来られるのに。

ーーーいや、こんな季節にこんな場所へ行こうと思う我々の方が不思議な人種なのかもしれない。

2026年もどうぞよろしくお願いします。

小倉悠加(おぐらゆうか)
東京生まれ。上智大学外国語学部卒。アイスランド在住。メディアコーディネーター、コラムニスト、翻訳家、ツアー企画ガイド等をしている。高校生の時から音楽業界に身を置き、音楽サイト制作を縁に2003年からアイスランドに関わる。独自企画のアイスランドツアーを10年以上催行。当地の音楽シーン、自然環境、社会の自由な空気に魅了され、子育て後に拠点を移す。休日は夫との秘境ドライブが楽しみ。愛車はジムニー。趣味は音楽(ピアノ)、食べ歩き、編み物。