※この連載はSAMEJIMA TIMESの筆者同盟に参加するハンドルネーム「憲法9条変えさせないよ」さんが執筆しています。
<目次>
0.はじめに
1.統一地方選挙
2.広島サミット
3.イスラエル・ガザ戦争
4.泉房穂氏が「救民内閣構想」を表明
5.日本の「GDP4位転落」が確実な情勢に
6.トピックス①:2023年11月28日参議院予算委員会質疑
7.トピックス②:2023年11月29日参議院予算委員会補正予算修正案
8.トピックス③:2023年12月1日れいわ新選組次期衆院選公認候補予定者発表
9.ミニ情報:生活保護の受給申請について
10.おまけ:山本英美「Christmas in the Blue」
0.はじめに
師走ということで、令和5年の振り返りの記事を書きたいと思います。
今回は「政治・経済編」、次回は「スポーツ・芸能編」で、令和5年を振り返っていきます。
1.統一地方選挙
さて、まずは、統一地方選挙の前半戦が終わった時の立憲民主党代表・泉健太さんのツイートから見てみましょう。
統一地方選挙の後半戦は、このような感じでした。
今年の4月に行われた統一地方選挙では、立憲、維新、れいわ、参政党が大きく議席を伸ばしました。
立憲民主党は、首長選挙においては、北海道知事選挙で惨敗、他の府県の知事選挙では独自候補を擁立できず不戦敗ということで、決して人気が上向いていたわけではありませんが、社民党の組織の一部が立憲民主党に移ってきたことと、泉代表・岡田幹事長という体制の下で地道な活動を続けたことで、地方議員の数を前回の統一地方選挙の時と比べて大きく増やすことできました。
一方、れいわ新選組は、統一地方選挙の前半戦は「候補者全員最下位落選」という苦しいスタートだったものの、後半戦で新人候補を大量に初当選させて、大躍進を果たすことができました。
2.広島サミット
今年の5月に行われた広島サミットでは、「ゼレンスキー来日」が実現したことにより、岸田内閣の支持率が大きく上昇しました。
これを受けて、一時は「6月解散・7月総選挙」の解散総選挙に踏み切るのではないかという観測が強まりました。
しかし、結局、岸田首相は衆議院の解散を見送り、結果として「解散権」というカードを切るタイミングを逸し、今では「政権末期」と言われる状況に陥っています。
「宏池会出身首相」と「サミット議長」と「衆議院解散」という視点で過去の歴史を振り返ってみたときに、その「ジンクス」は、岸田首相にとって縁起が良いものではありません。
日本で初めて開催された1979(昭和54)年の「東京サミット」では、宏池会出身の大平正芳首相が議長を務めましたが、翌1980(昭和55)年の「ハプニング解散」では大平正芳首相が心筋梗塞による心不全で選挙期間中に死亡するという出来事がありました。(選挙は自民党が圧勝。)
平成に入って初めて日本で開催された1993(平成5)年の「東京サミット」では、宏池会出身の宮沢喜一首相が議長を務めましたが、同年の「嘘つき解散」で自民党は衆議院の過半数を失い、日本新党の細川護熙さんを首班とする「非自民連立政権」が誕生しました。
大平首相も、宮沢首相も、サミット議長を務めた後の衆議院解散総選挙で、首相の地位にとどまることができていないのです。
令和に入って初めて日本で開催された2023(令和5)年の「広島サミット」では、宏池会出身の岸田文雄首相が議長を務めましたが、「解散総選挙」に踏み切ることすらできず、来年度予算が成立し、アメリカ外遊を終えた時点の来年の春のタイミングで、内閣総辞職に追い込まれるのではないかとの観測が高まっています。
3.イスラエル・ガザ戦争
10月7日、ハマスがイスラエルに対して奇襲攻撃を行い、そのことに端を発して、パレスチナのガザ地区でイスラエルと戦争状態になりました。
れいわ新選組衆議院議員の大石晃子さんが国会でイスラエルによるパレスチナ人虐殺の問題を取り上げ、その動画が海外を中心に広く拡散され、トルコやイランの国営放送で放送されるまでに至りました。
それを受けて、異例ではありますが、駐日パレスチナ大使が、野党の一国会議員に過ぎない大石晃子さんの事務所を訪ねて、表敬訪問を行っています。
4.泉房穂氏が「救民内閣構想」を表明
前明石市長の泉房穂さんが、東京新聞のインタビューに応える形で、東京新聞11月26日記事の紙面上において、国民負担増から国民を救う政治へと転換する「救民内閣」の発足に向けた政権奪取構想を構想中であると表明しました。
泉房穂さんの「救民内閣構想」ですが、期待したいのと同時に、疑問に思う点もいくつかあります。
私のほうから、疑問点を3つ挙げたいと思います。
「救民内閣構想」への疑問点(その1)
泉房穂さんは「政治映画を製作するイメージで言えば、主演を務めるのではなく、シナリオを書いてキャスティングもしたうえで、総監督として、政治の夜明けを国民に届けたい」と語っているが、「主演」(野党側の首班候補)を務めることになる人物は、一体誰なのだろうか?
「救民内閣構想」への疑問点(その2)
泉房穂さんは「国民の味方」や「国民の敵」といった言い方もしているが、今ある国政政党や団体のうち、一体どの党や団体が「国民の味方」で、どの党や団体が「国民の敵」だと考えているのだろうか?
「救民内閣構想」への疑問点(その3)
仮に泉房穂さんが「政権交代実現の総監督」をやるとして、政権を獲った後の政権運営には何らかの形で関わるつもりなのか、それとも、全く関わらないつもりなのか?
この3つはどれも重要ですが、特に一番最後の「政権を獲った後の政権運営」が上手くいくかどうかという話は、極めて重要です。
泉房穂さんが推薦し応援して誕生させた三田市長は、早くも公約を撤回し、市政が空転しているとのことです。
政権交代までの道筋をつけることも重要ですが、政権を獲った後で国民の期待を裏切るようなことがあれば、それは取り返しのつかないことになります。
もし鮫島さんが泉房穂さんにインタビューする機会があるならば、是非これらの点に関して問い質していただきたいものだと思います。
5.日本の「GDP4位転落」が確実な情勢に
2023(令和5)年もあと20日足らずで終わろうとしていますが、2023年のGDPの数値について、日本はドイツに抜かれて世界4位に転落する見込みであるとの予測が出ています。
日本は2010(平成22)年にGDPで中国に抜かれて世界3位になっていましたが、2023(令和5)年の現時点では中国のGDPは日本の4倍以上の規模にまで達しています。
ちなみに、2026(令和8)年にはインドにも抜かれて日本はGDP世界5位となる見通しで、日本の長期的な凋落傾向が浮き彫りになっています。
経済の分野ではドイツに負けるようになった日本ですが、サッカーにおいてはドイツに勝てるところまで着実に成長してきています。
2022年サッカーW杯カタール大会:日本2-1ドイツ
2023年サッカー国際親善試合:日本4-1ドイツ
2023年11月30日付のサッカーFIFAランキングでは、ドイツが16位、日本が17位と、日本代表がドイツ代表に迫ってきており、サッカーの世界では「日本がドイツを抜くのは時間の問題」とまで言われています。
2023年は1993年のJリーグ発足、そしてドーハの悲劇から30年という年にあたり、その頃のことが懐かしく思い出されます。
地獄の雰囲気 岡田武史 涙で言葉につまる「次はきっと、きっとね」カタール ドーハの悲劇 そして ジョホールバルの歓喜へ サッカー日本代表1993 自ら叶える
1994年のサッカーW杯アメリカ大会には24ヵ国しか出場できなかったのに、日本は1993年10月時点のFIFAランキングで44位という状況で「ワールドカップ初出場」を狙っていたわけですから、その頃と今とを比較してみると、隔世の感があります。
日本サッカー協会は、2050年までに日本がワールドカップで優勝することと、再び日本でワールドカップを開催することを長期的なビジョンとして掲げており、その目標に向かって、着実な積み重ねを行っています。
日本の経済界も、適切なビジョンを打ち立てて、理に適った方法論で物事を進めていけば、日本の経済力を再興していける可能性はあるのではないか、と私は信じています。
そのためにも政治の刷新が必要不可欠なのですが、これは日本全国の有権者の力を結集させて、何とか実現するしかないでしょう。
そのために、Samejima Timesも頑張っていきましょう! 鮫島さん!
6.トピックス①:2023年11月28日参議院予算委員会質疑
11月28日に行われた参議院予算委員会で、れいわ新選組代表の山本太郎さんが質問に立ちました。
7.トピックス②:2023年11月29日参議院予算委員会補正予算修正案
11月29日にれいわ新選組は参議院予算委員会で補正予算「修正案」を提出し、そのことについて、共産党とれいわ新選組との間で、「論争」が起きています。
8.トピックス③:2023年12月1日れいわ新選組次期衆院選公認候補予定者発表
れいわ新選組は12月1日に、次期衆院選公認候補予定者を発表しました。
これに伴い、12月1日の時点で、れいわ新選組の次期衆院選公認候補予定者は全部で10名にまで増えています。
れいわ新選組次期衆院選候補予定者(2023年12月1日現在)
東京22区:櫛渕万里
千葉11区:多ケ谷亮
神奈川2区:三好諒
愛知15区:辻恵
岐阜3区:阪口直人
京都1区:安持成美
大阪5区:大石晃子
大阪13区:八幡愛
福岡3区:奥田芙美代
沖縄4区:山川仁
9.年末ミニ情報:生活保護の受給申請について
生活保護法では、申請のあった日から14日以内に書面で決定の通知をすることが法律で決められています。
従って、この原則通りでいけば、明日12月14日(木曜日)に生活保護の受給申請をすれば、ギリギリ12月28日(木曜日)までに受給決定の通知を受けることができることになります。
「住まいがない人は生活保護を受給することができないのでは?」という質問について、「生活保護おじさん」が動画で次のように答えています。
また、「フミダン」というホームページを使って、生活保護受給申請書をネット上で作成することもできます。
生活保護受給申請の具体的な進め方に関しては、雨宮処凛さんが今年の1月に出版された『学校では教えてくれない生活保護』の本が、とても参考になります。(雨宮処凛さんのツイートは今年の1月のものです。)
生活保護の受給は、日本国憲法第25条に規定される「生存権」に基づく国民の権利です。
この記事を読まれた方は、生活保護の受給が必要な方に向けて、是非この情報を拡散していただければ幸いです。
10.おまけ:山本英美「Christmas in the Blue」
ジャニーズ問題を契機に、今年のクリスマスは「山下達郎さんの『クリスマス・イブ』の曲を聴く気がしない」という方も一定数おられるのではないかと思います。
そんな方に向けて、1990年代のクリスマスの雰囲気を思い起こすことができる楽曲の動画を載せておきます。
憲法9条変えさせないよ
プロ野球好きのただのオジサンが、冗談で「巨人ファーストの会」の話を「SAMEJIMA TIMES」にコメント投稿したことがきっかけで、ひょんなことから「筆者同盟」に加わることに。「憲法9条を次世代に」という一民間人の視点で、立憲野党とそれを支持するなかまたちに、叱咤激励と斬新な提案を届けます。