※この連載はSAMEJIMA TIMESの筆者同盟に参加するハンドルネーム「憲法9条変えさせないよ」さんが執筆しています。
<目次>
0.「X」(旧twitter)の投稿を見ながら令和6年を振り返る
1.能登の震災と水害
2.深圳日本人男児殺害事件
3.北九州マクドナルド中学生死傷事件
4.令和の米騒動
5.セブンイレブン上げ底弁当問題
6.三菱UFJ銀行貸金庫窃盗事件
7.首班指名選挙決選投票無効票84票
8.プロ野球「横浜DeNAベイスターズ」日本シリーズ制覇
9.大リーグ「ロサンゼルス・ドジャース」ワールドシリーズ制覇
10.日本被団協ノーベル平和賞受賞
11.袴田事件再審無罪判決
12.トピックス①:れいわ新選組川口市議木岡崇さん逝去
13.トピックス②:高橋まつりさんの過労自殺から今日で9年
0.「X」(旧twitter)の投稿を見ながら令和6年を振り返る
早いもので、令和6年も残すところ一週間となりました。
今日は、いろいろな方の「X」(旧twitter)投稿を見ながら、令和6年を振り返っていきたいと思います。
今年は国政でも地方でも重要な選挙が目白押しでしたが、今回は、国内の選挙の話も海外の選挙の話も触れずに、国内ニュースと日本人が関係する海外ニュースのみを見ていくことにします。
それでは、まいりましょう。
1.能登の震災と水害
今年は元日から能登で震災が起き、その復興が遅々として進まない中で、さらに水害が起きて住民の生活が破壊されてしまうという惨事が起きました。
ほぼ1年が経った今も、復興への道筋は見えてきません。
震災と水害で亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、震災と水害の被害に遭った方々に心よりお見舞い申し上げます。
2.深圳日本人男児殺害事件
9月に中国の深圳で日本人男児が刺殺される事件が起きました。
亡くなられた男子児童の方のご冥福をお祈りいたします。
3.北九州マクドナルド中学生死傷事件
12月に日本の北九州市でマクドナルドに立ち寄った女子中学生が刺殺される事件が起きました。
亡くなられた女子生徒の方のご冥福をお祈りいたします。
4.令和の米騒動
「令和の米騒動」は、令和5年に愛知県名古屋市の「バンテリンドーム」内で中日ドラゴンズの選手が立浪和義監督に「試合前に米飯を食べることを禁止」されたことが嚆矢とされています。
令和6年には、長年にわたる国の減反政策などが原因で「米不足」が全国に広がり、多くのスーパーの店頭から一時的に米が消えてしまうという出来事がありました。
新米が出回るようになり、商品としての米の供給はなされるようになりましたが、米の値段については値上がりが激しく、その傾向は来年もさらに続く見通しのようです。
5.セブンイレブン上げ底弁当問題
今年は物価の上昇が顕著で、生活実感としては特に食料品の値上がりが激しい年でした。
ストレートに「値段が上がった」ものもあれば、「値段は同じで量が減った」ものもありました。
「X」(旧twitter)で多く話題に上ったのは、やはり、セブンイレブンの「上げ底弁当」の問題でしょうか。
食料品価格の高騰自体は、セブンイレブンに責任があるという話ではありませんが、しかし、そのような経済環境においても、消費者に対して誠実な商品開発を進めてもらいたいというふうに思うのは、きっと私だけではないでしょう。
6.三菱UFJ銀行貸金庫窃盗事件
令和6年は、企業倫理の崩壊が多く見られた年として特筆すべき年で、三菱UFJ銀行の行員が銀行の貸金庫で預かっている顧客の金品を盗むという驚くべき事件が発生しました。
7.首班指名選挙決選投票無効票84票
10月の衆議院解散総選挙の後に開かれた11月の特別国会で首班指名選挙が行われましたが、総選挙で与党が過半数割れしたため、衆議院で行われた首班指名選挙は1994年以来30年ぶりの決選投票となりました。
決選投票では、自民党の石破茂さんが221票、立憲民主党の野田佳彦さんが160票、無効票が84票という結果になり、自民党の石破茂さんが内閣総理大臣に指名されることとなりました。
この「無効票84票」については、無効票を投じた日本維新の会、国民民主党、れいわ新選組が無責任であるという批判や、野党をまとめきれなかった立憲民主党にリーダーシップが欠如しているといった批判が有権者の間から噴出しています。
特に、共産党の議員や支持者の方々は、首班指名選挙の決選投票で「野田佳彦」と書かなかった他の野党の対応を厳しく批判しているようです。
しかし、その共産党も、1993年の首班指名選挙の際には「自民にも非自民にも与しない」という立場を表明し、1994年に衆議院で行われた「村山富市vs海部俊樹」の決選投票の際には実際に無効票(白票)を投じ、さらに2012年に参議院で行われた「安倍晋三vs海江田万里」の決選投票の際にも無効票(白票)を投じています。
私個人の考えとしては、「首班指名選挙の決選投票ではできるかぎりどちらかの候補に有効な票を投じてほしいが、場合によっては無効票を投じるという選択肢も考えられなくはない」という立場です。
今回の「無効票84票」問題に関しては、維新や国民民主やれいわにも全く責任が無いとは言いませんが、一番に責任が問われるべきは立憲民主党の野田佳彦代表であり、次に責任が問われるべきは立憲民主党の小川淳也幹事長であると考えています。
まず、野田佳彦代表のことは、「国民の生活よりも自分の肩書きを優先する三流政治家」だと評さざるを得ません。
1993年に非自民連立政権が誕生した際には、当時の野党第一党(新しい政権では与党第一党)だった日本社会党の山花貞夫委員長が自らの首班指名にはこだわらず、日本新党の細川護熙代表に政権首班の座を譲りました。
「自分が総理大臣になりたい」という気持ちを押し殺して「日本の政治の未来」のことを思って政権首班の座を他党党首に譲った山花貞夫委員長の決断は、大いに称賛されるべきだと思います。
それに対して、「政権首班の座を他党党首に譲る」という決断ができなかった野田佳彦代表は、自分の都合しか考えない三流政治家だと断罪するほかありません。
次に、小川淳也幹事長ですが、その存在感の薄さに失望させられます。
小川淳也幹事長は現在53歳ですが、1993年に政権交代が起きた時、新生党の小沢一郎代表幹事(幹事長)は当時51歳でした。
年齢のことで言えば、現在の小川淳也さんの方が、当時の小沢一郎さんよりも年齢的に上なのです。
しかしながら、当時の新生党の小沢一郎代表幹事(幹事長)の存在感と、現在の立憲民主党の小川淳也幹事長の存在感を比較した場合、まるで大人と子供のような差があると言わざるを得ません。
小川淳也幹事長は、果たして今回「政権交代」に向けて本気で汗をかいたのでしょうか。
ただ形式的に、通り一遍のことをこなしただけなのではないでしょうか。
もし、立憲民主党が「政権交代」を本気で考えているのなら、国民民主党の玉木雄一郎代表か、日本維新の会の馬場伸幸代表(当時)を首班に推すことを検討すべきでした。
国民民主党の玉木雄一郎代表を首班候補にしていれば、首班指名の決選投票での野党側の得票は少なくとも188票まで伸び、これに日本維新の会の38票が加われば、226票に達して「政権交代」を実現できていました。
あるいは、日本維新の会の馬場伸幸代表(当時)を首班候補にしていれば、首班指名の決選投票での野党側の得票は少なくとも198票まで伸び、これに国民民主党の28票が加われば、226票に達して「政権交代」を実現できていました。
「玉木雄一郎首班」で臨んだとしても、日本維新の会の協力がなければ「政権交代」は実現できないわけですが、その場合には「政権交代」を逃した「戦犯」は、日本維新の会ということになります。
同じように「馬場伸幸首班」で臨んだとしても、国民民主党の協力がなければ「政権交代」は実現できないわけですが、その場合には「政権交代」を逃した「戦犯」は、国民民主党ということになります。
「玉木雄一郎首班」でもなく、「馬場伸幸首班」でもなく、「野田佳彦首班」で首班指名選挙に臨んで敗れ、「政権交代」のチャンスを逃してしまった「戦犯」は、立憲民主党であると言わざるを得ません。
立憲民主党が「政権交代こそ、最大の政治改革。」と本気で考えていたのなら、「玉木雄一郎首班」か「馬場伸幸首班」で首班指名選挙に臨むべきでした。
それをしなかった立憲民主党は、「政権交代」を本気では目指しておらず、「政権交代こそ、最大の政治改革。」を衆院選のための単なるスローガンとしてしか考えていなかったのではないでしょうか。
今回、本気で「政権交代」の可能性を模索していたのは、「SAMEJIMA TIMES」だけでした。
8.プロ野球「横浜DeNAベイスターズ」日本シリーズ制覇
今年の日本のプロ野球は、交流戦で楽天が初優勝し、レギュラーシーズンでは、巨人が2020年以来4年ぶりのセリーグ優勝、ソフトバンクが2020年以来4年ぶりのパリーグ優勝を果たし、そして、日本シリーズでは、クライマックスシリーズを勝ち上がった横浜DeNAベイスターズが福岡ソフトバンクホークスを4勝2敗で下して1998年以来26年ぶりの日本一に輝きました。
横浜DeNAベイスターズはレギュラーシーズンを「71勝69敗3分」の成績でしたが、実はパリーグと対戦した交流戦の成績が「11勝7敗」だったため、同じセリーグのチームとの対戦では「60勝62敗3分」と負け越していました。
クライマックスシリーズや日本シリーズの成績を考慮に入れても、セリーグの球団相手に「66勝64敗3分」、パリーグの球団相手に「15勝9敗」という年間成績で、対セリーグ球団の勝率が5割8厘、対パリーグ球団の勝率が6割2分5厘ということで、実態的にはパリーグ球団を相手に稼いだ白星で「横浜日本一」という結果に辿り着いたという状況でした。
もっと言えば、セリーグのペナントレースで広島東洋カープが歴史的な大失速をしていなければ、横浜DeNAはセリーグでBクラスになっていたはずで、日本シリーズどころかクライマックスシリーズへの出場も考えられない勝率でした。
広島東洋カープは9月に入った時点でセリーグ首位に立っていましたが、9月の月間成績が5勝20敗という記録に残る歴史的な大失速で、9月開始時点で首位にいた球団がシーズン負け越しのうえBクラスに転落してシーズンを終えたのは、プロ野球史上初の出来事でした。
これは、『週刊ベースボール』広島東洋カープ特集号「それ行けカープ勝利の雄叫びを上げろ!―広島燃ゆ―」が発売されてからの大ブレーキによるもので、広島東洋カープの今回の出来事のことはプロ野球ファンの間では「広島燃ゆ」と呼ばれています。
今から16年前の2008年は、途中まで阪神タイガースがセリーグのペナントレースを独走していたのですが、日刊スポーツ「Vやねん!タイガース」優勝目前号が発売されてから大失速し、読売巨人軍が「メークレジェンド」の逆転優勝を果たし、この時の阪神のV逸のことはプロ野球ファンの間では「Vやねん」と呼ばれています。
広島東洋カープの新井貴浩監督は、2008年に阪神で選手として「Vやねん」を経験し、そして2024年に広島で監督として「広島燃ゆ」を経験するという、非常に悲劇的な巡り合わせに遭っています。
また、日本シリーズでは、ソフトバンクの村上隆行打撃コーチが横浜DeNAの東克樹投手のことについて「(オリックスの)宮城の方が断然いい」と失言したことで、横浜DeNAの選手のハートに火がつきました。
横浜DeNAが第1戦と第2戦に連敗した後の第3戦で、先発した東克樹投手が7回1失点の好投で勝利。
その後、第4戦と第5戦は、ソフトバンク打線にブレーキがかかり、2試合連続で完封負け。
ソフトバンクは第3戦の2回から第6戦の3回まで「29イニング連続無得点」の日本シリーズワースト記録を作ってしまいました。
最終的に、横浜DeNAは2連敗からの4連勝(ソフトバンクは2連勝からの4連敗)で、逆転日本一に輝くことになりました。
今から35年前の1989年の日本シリーズは「読売巨人軍vs近鉄バファローズ」の対戦カードでしたが、この時は近鉄が第1戦から第3戦まで3連勝し、第3戦に先発して勝利した近鉄の加藤哲郎投手が「巨人は(その年パリーグ最下位の)ロッテより弱い」と語ったとスポーツ紙に掲載された(実際には、そのような言い方はしていなかったのですが…)ことで、巨人の選手のハートに火がつきました。
第4戦は巨人先発の香田勲男投手が近鉄打線をシャットアウトして完封勝利。
第5戦ではそれまで不振にあえいでいた原辰徳選手に満塁ホームランが飛び出すなど、巨人打線が爆発。
終わってみれば、巨人が3連敗からの4連勝(近鉄は3連勝からの4連敗)で、逆転日本一に輝きました。
そして、この時の第7戦で巨人の日本一が決まった試合で先発して敗戦投手になったのが加藤哲郎投手、近鉄の最後の打者になったのが村上隆行選手(現ソフトバンク打撃コーチ)でした。
政治の世界も、野球の世界も、ほんのちょっとした一言、たった一つの失言で大きく流れが変わることがありますので、発言には本当に注意するべきだと痛感しますね。
9.大リーグ「ロサンゼルス・ドジャース」ワールドシリーズ制覇
今年のアメリカ大リーグのワールドシリーズは、ドジャースがヤンキースを4勝1敗で下し、大谷翔平選手と山本由伸投手が所属するドジャースが2020年以来4年ぶりにワールドシリーズ制覇を果たしました。
10.日本被団協ノーベル平和賞受賞
今年のノーベル平和賞は「日本原水爆被害者団体協議会」(日本被団協)が受賞しました。
日本の個人や団体がノーベル平和賞を受賞するのは、50年ぶりの出来事です。
11.袴田事件再審無罪判決
味噌製造会社の専務一家4人が殺害された事件の容疑者とされた袴田巌さんが、一時は裁判で有罪とされて死刑判決を受けながら、その後、検察による証拠のねつ造が明らかになり、再審を経て、晴れて無罪が確定することとなりました。
死刑確定者の再審無罪は戦後5例目で、誤認によって逮捕されてから実に58年の歳月を経ての無罪判決でした。
12.トピックス①:れいわ新選組川口市議会議員木岡崇さん逝去
12月12日に、れいわ新選組に所属する川口市議会議員の木岡崇さんが、48歳の若さで逝去されました。
謹んでご冥福をお祈りいたします。
12.トピックス②:高橋まつりさんの過労自殺から今日で9年
東京大学を卒業して電通に入社した高橋まつりさんが新卒1年目で過労自殺したのは、2015年12月25日のことでした。
今日は高橋まつりさんの10回目の命日にあたります。
高橋まつりさんのご冥福をお祈りし、母親の高橋幸美さんのX投稿をご紹介させていただきます。
憲法9条変えさせないよ
プロ野球好きのただのオジサンが、冗談で「巨人ファーストの会」の話を「SAMEJIMA TIMES」にコメント投稿したことがきっかけで、ひょんなことから「筆者同盟」に加わることに。「憲法9条を次世代に」という一民間人の視点で、立憲野党とそれを支持するなかまたちに、叱咤激励と斬新な提案を届けます。