政治を斬る!

石破首相が寝坊 首相指名選挙の居眠り、連日の病院通いに続いて健康不安説が再浮上 少数与党の厳しい国会運営で精神的疲労も蓄積か

石破茂首相の健康不安説がくすぶっている。国会での首相指名選挙の最中に居眠りし、病院に連日足を運んだことに加えて、朝寝坊して国会審議の打ち合わせに20分遅刻したことも発覚した。髪を染めてイメチェンを図る一方、精神的・肉体的疲労がたまっているとの見方もある。

石破首相は総選挙後に惨敗して自公少数与党政権に転落し、国民民主党に大幅に譲歩して予算案を成立させるしかない厳しい国会運営が続く。内閣支持率は回復傾向にあるが、石破首相の人気が上昇したというよりも、国民民主党が掲げる減税政策が実現する見通しとなり、国民が「自公過半数割れ」を評価している結果だ。

年末の予算編成や財政改正で、国民民主党が迫る「103万円の壁」の引き上げにどこまで踏み込めるか。減税幅が中途半端に終われば支持率回復傾向が一気に反転する恐れもある。

自民党内では石破おろしの狼煙がただちにあがる気配はない。誰が首相になっても少数与党の国会運営は厳しいからだ。

とりわけ衆院予算委員長を立憲民主党に明け渡したことで、年明け通常国会の予算審議では大逆風にさらされるのは間違いない。閣僚に失言やスキャンダルが浮上するたびに野党に更迭を迫られて応じるしかない「閣僚辞任ドミノ」が発生するリスクは極めて高い。

自民党内では来春の予算成立までは石破首相を国会審議の矢面に立たせてしのぎ、予算成立後に首相を差し替え得て来夏の参院選に臨むシナリオが最有力だ。石破首相としては来春までに支持率を大幅に回復させることで石破おろしを防ぐほかない。そのためには国民民主党との連携を強め、国民の期待感を維持していくしかない。

まさに国民民主党頼みの政権運営が続く。

政治を読むの最新記事8件