政治を斬る!

石破政権、大・混・乱!高額療養費の引き上げ凍結→予算再修正は「石破おろし」のはじまり

これはもう、単なる政策変更ではない―。石破政権が、いよいよ崩壊の序章を迎えている。

石破政権は高額療養費の患者負担引き上げを8月から実施する内容を盛り込んだ新年度予算案を今国会に

提出した。日本維新の会が求める高校無償化などを反映させた修正案を3月4日に衆院で可決し、参院に送付したばかりである。

ところが、その矢先に石破茂首相が「やっぱり、高額療養費の引き上げはやめる」と表明し、予算案を修正することにしたのだ。

衆院で修正され可決されたばかりの予算案は、参院で再び修正され、もう一度衆院に戻されて、審議をやりなおすことになる。

いったい、何のための衆院採決だったのか?

異例中の異例の展開である。これぞ、大混乱だ。石破首相の求心力がガタ落ちになるのは間違いない。
この混乱の裏には、老獪な国対政治の罠がある。

ズバリ、石破総理は「はめられた」のである。


そもそも「石破おろし」への罠だった

高額療養費の負担増は、そもそも無理筋の政策だった。

難病やガンの患者が治療を受けられなくなる――命に関わる問題だ。
患者団体が激しく反発するのは当然である。

しかも、現在は少数与党の国会。さらには7月に参院選が控えている。
こんな政策がすんなり通るはずがない。与党も、野党も、財務省も、それを百も承知していた。

では、なぜこんな無謀な政策を押し通そうとしたのか?

答えは明白。石破首相にあえてやらせて、世論の反発を誘発し、修正に追い込んで大打撃を与え、最終的には失脚へと追い込む。

これこそが、「石破おろし」のシナリオだったのだ。


「森山・安住ライン」の政局ゲーム

この一連の動きを仕掛けたのは誰か?

・自民党の森山裕幹事長
・立憲民主党の安住淳・衆院予算委員長
・財務省

彼らの本当の狙いは、参院選後の「増税大連立」だ。

自民党と立憲民主党が手を組み、消費税増税のための安定政権を作る。そのための布石として、維新と手を組んだ「邪魔者」の石破首相には退場してもらう必要がある。

実際、参院選後に「立憲の野田佳彦代表を首相とする大連立政権」構想まで浮上しているのだ。

野田佳彦―。
彼こそ、かつて民主党政権時代に「自公民3党合意による消費税増税」を決めた「ミスター消費税」である。
財務省にとって、これほど都合の良い人物はいない。

そして、当時の財務大臣こそ、安住氏であった。

安住氏と盟友関係にある森山幹事長が、大連立を画策するのは当然の流れだった。


石破首相のプライドが混乱を拡大

森山&安住ラインは、「石破政権は予算成立までの使い捨て」と考えていた。

しかし、事態は彼らの想定を超えて複雑化する。なぜか?

石破首相が「全面凍結」を渋ったからだ。

衆院で予算を採決する前に修正すればよかったのに、石破首相の「プライド」が邪魔をした。自ら国会で答弁した方針を覆すのが耐えられなかったのだろう。

その結果、高額療養費の引き上げは「一部凍結」「さらに一部凍結」と、小出しの譲歩を繰り返し、いったん衆院で可決されてしまったのだ。

この優柔不断さに、国民の怒りはさらに爆発。与党内からも「このままでは参院選を戦えない!」と大騒ぎに。

公明党まで焦り始め、最終的に石破首相は患者団体と面会し、全面凍結を決断せざるを得なくなった。

誰もが「政権崩壊の始まりだ」と確信した瞬間だった。


「石破おろし」が加速する!

最初に動いたのは、国民民主党の玉木雄一郎代表だった。

衆院で予算修正をめぐり維新に先を越され、所得税減税を勝ち取れず、反対に回った玉木代表。

しかし、予算を衆議院で審議し直すなら、「もう一度所得税減税を協議し直せ!」と要求し始めた。

玉木氏の背後には、石破おろしを目論む自民党反主流派の麻生太郎元首相の影がちらつく。麻生氏は岸田政権の自民党副総裁として国民民主党とガソリン税減税協議を続けてきた。

こうなると、もはや収拾がつかない。年度内の予算成立も危うくなるかもしれない。

石破首相は、追い詰められている。「予算を成立させた後、責任を取って辞任する」というシナリオも現実味を帯びてきた。


全員の思惑が一致した瞬間、「石破おろし」が始まる!

この事態を最も歓迎しているのは、

・自民党反主流派の麻生氏
・自民・立憲の大連立を目論む森山幹事長と財務省
・維新に対抗心を燃やす立憲の野田代表や安住氏

全員が「石破退陣」を望んでいる自民党内では、「ポスト石破」を狙う動きが公然化し始めるだろう。

石破茂という政治家は、理屈をこねることに長け、国対政治には無縁の人生を歩んできた。

今回、衆院で修正した予算を参院に送った直後、再び修正を余儀なくされるという事態を招いた。

これは、政治の世界では「愚の骨頂」である。

老獪な国対政治の前に、石破総理はあまりに無防備だった。

石破総理は、この罠にはめられたことに気づいているのだろうか?

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