レイキャビクに戻り、その直後に向かう場所が毎年同じで笑ってしまった。
同じ場所へ向かいたいというより、諸般の事情から長いドライブへ出られないため、近場へ行こうということになる。そうなると必然のように、風光明媚かつ手軽に行ける距離のここになる。そう、去年も同じ場所へ向かったということを、自分のコラムを見て思い出した。
今年もアイスランドへ戻った最初の週末に行ったのは、Krýsuvík(クリスヴィク)という地域だ。我が家から車で30分程度の場所なので、気軽に出向くことができる。
私のツイッターやこのコラムをよく見ている人にはお馴染みの風景になっているかもしれない。
少し前にはこの湖(Kleifarvatn) が近辺が震源での大きな地震があり、「まさか噴火?」という話がないでもなかった。というのも、実際に噴火を繰り返しているのは、お隣の火山帯だからだ。



去年も風に飛ばされそうな写真を掲載したけれど、今年も同じく風が強かった。アイスランドでの風はデフォルトなので、まぁそんな感じかと。アイキャッチにしたのが、マフラーやら帽子が吹き飛ばされそうになっている写真だ。上の写真はほぼその位置から写したものでもある。


上の2枚は同じ地域内にある地熱地帯のSeltún(セルトゥン)だ。初めて訪れたのは15年ほど前になるだろうか。その頃と比べると、モクモク、ブクブクとしたところが随分とおとなしくなった気がする。それも自然の移り変わりなのだろう。
とりあえず、定点を見てきたのでなんとなく満足。
満足といえば、時期的にもうオーロラは見えないかと思ったら、ここ数日天気がよくて、うっすらと見えている日が続いている。
4月半ばの今は日没が21時だ。夜中の12時を過ぎてギリギリ見える感じで、冬のようなパキンとした勢いのいいオーロラではないけれど、それでもこの時期に見られるのはラッキーな気がする。
そう書いたとたん、以前にも少し書いたことのある、G4KP8という最大級の時期嵐が報告され、以下のような見事なオーロラを見ることができた。レイキャビクの街中からこういったオーロラを見ることができるので、ちょっとばかりうれしい。
さてさて、このコラムが公開される2025年4月19日は、西フィヨルドの街で過ごしているはずだ。イースターというのは不思議な期間で、毎年時期が変わる。
去年のイースターは3月末で、今年のイースターは4月も下旬にかかる。一ヶ月近くも相違があるのは、どうもやるせない。
何月の第何周目と決まっていればまだ理解ができるけれど、日程の出し方はWikiか何かで見ていただくとして、キリスト教(&あらゆる宗教)に縁遠い私には、ホリデイ期間が3週間もずれるのは違和感しかない。
去年のイースター期間、アイスランドは西フィヨルドのイサフョルヅルの街で行われる音楽フェスティバル 『aldrei fór ég suður(南部なぞ行ったことねぇ)』へ足を運んだ。
去年3月の終わりに行われたこのフェスは、今年は4月18ー19日に行われる。
こちらアイスランド(173)に書いた通り、内容の濃い音楽フェスにも関わらず入場無料を貫いて20年以上!文字通り老若男女の住民が心待ちにしているし、とても雰囲気のいいフェスだ。
去年は道中が悲惨だったけれど(だから思い出深くもある)、今年は天気がよければ行こうということにした。
天候を見て旅行を組むことができるのは、アイスランドに住んでいる数少ない利点のひとつだ。
なので次回は西フィヨルドへの道中やらフェスのご報告ができるはずだ。
小倉悠加(おぐらゆうか):東京生まれ。上智大学外国語学部卒。メディアコーディネーター、コラムニスト、翻訳家、ツアー企画ガイド等をしている。独自企画のアイスランドツアーを10年以上催行。当地の音楽シーン、自然環境、性差別が少ないことに魅了され、子育て後に拠点を移す。好きなのは旅行、食べ歩き、編み物。
