※この連載はSAMEJIMA TIMESの筆者同盟に参加するハンドルネーム「憲法9条変えさせないよ」さんが執筆しています。
<目次>
1.高市政権誕生後の「国公立vsN自維」の対決構図
2.支持率の高い高市早苗総理は批判せず「NG与党の3悪人」を批判せよ!
3.いざ選挙の際に高市自民党とどう戦うのか?
4.トピックス①:ソフトバンクホークス、日本シリーズ制覇
5.トピックス②:ドジャース、ワールドシリーズ制覇
1.高市政権誕生後の「国公立vsN自維」の対決構図
公明党の連立離脱後、参議院で自民党とNHK党が統一会派を組み、さらに自民党と維新が連立政権合意書を結んで、政界に新たな構図が生まれた状況で、日本初の女性総理となる高市早苗政権が船出しました。
「国公立vsN自維」の対決構図
| 左派・中道系 | 右派・保守系 | |
| 業界団体、宗教団体、労働組合などが支持基盤(一部に草の根の市民を含む) | 国民民主党 公明党 立憲民主党 | NHK党 自由民主党 日本維新の会 |
| 草の根の市民が支持基盤(一部に業界団体、宗教団体、労働組合を含む) | 社会民主党 日本共産党 れいわ新選組 | 参政党 日本保守党 |
新たに生まれた「国公立vsN自維」という対決構図の力関係について、今年の7月に行われた参院選の比例区の得票数を基に比較してみると、次のようになります。
2025年参院選比例区得票から見た「国公立vsN自維」の力関係
| 国公立 | N自維 | ||
| 党名 | 比例得票数 | 党名 | 比例得票数 |
| 国民民主党 | 7,620,492票 | NHK党 | 682,626票 |
| 公明党 | 5,210,569票 | 自由民主党 | 12,808,360票 |
| 立憲民主党 | 7,397,456票 | 日本維新の会 | 4,375,926票 |
| 3党合計 | 20,228,517票 | 3党合計 | 17,866,912票 |
単純に「国公立」3党の得票を合計すると20,228,517票、「N自維」3党の得票を合計すると17,866,912票ということで、公明党が連立離脱すると、力関係は野党側に有利に働くように見えます。
「国公立」の3党で候補者を一本化できるかどうかは微妙な感じもしますが、それでも、「国民民主党+公明党」の得票合計数12,831,061票は自民党の比例得票数12,808,360票を上回り、「立憲民主党+公明党」の得票合計数12,608,025票でも自民党の比例得票数12,808,360票とほぼ同じ水準にまでなりますので、自民と維新の間で選挙協力が成立しないことを前提とすると、「国民と公明」あるいは「立憲と公明」の2党間で選挙協力が成立するだけで、自民党候補に対する有力な対抗馬になります。
そのように捉えれば、今後の選挙は非常に期待することができます。
2.支持率の高い高市早苗総理は批判せず「NG与党の3悪人」を批判せよ!
10月に発足した高市早苗政権は、80%を超える非常に高い支持率でロケットスタートを切りました。
総理就任後すぐに外交日程が続いたことにより、高市総理の一挙手一投足に世間の注目が集まり、世の中の雰囲気は、概ね高市総理に好意的な印象を持っているようです。
自民党総裁選の際には「右派・岩盤支持層」の支持を取り付けるために極端に右寄りの言動が目立ちましたが、実際に自民党総裁、そして総理大臣に就任してからは、「無党派の有権者から見て穏当ないし妥当と思えるような言動」に軸足をシフトしているように見受けられます。
こうした状況の中で、それでも高市早苗総理に対して直接的な非難を浴びせるのは、一般の有権者から見て「ミソジニー」(女性蔑視)と受け取られかねない危うい対応だと思います。
少なくとも年内の間は「お手並み拝見」というような感じで鷹揚に構え、高市総理に対する批判は封印しておく方がよいのではないか、というのが、私が個人的に抱いている感触です。
それでは、高市政権に対してどのように対峙していくのか?
当分の間は、高市早苗総理本人は批判せずに、「高市総理の周りにいるオジサンたち」に対して批判を集中させていくことを提案します。
私が独断と偏見で選んだ、「NG与党(N自維与党)の三悪人」です。
NG与党の三悪人
○ 麻生太郎 自由民主党副総裁
○ 藤田文武 日本維新の会共同代表
○ 立花孝志 NHK党党首
まず、自由民主党副総裁の麻生太郎さんですが、この人が今の自民党を実質的に支配していることは明らかです。
自民党内における「麻生独裁」の姿をあぶり出していくことが、現時点では極めて重要だと思います。
次に、日本維新の会共同代表の藤田文武さんですが、しんぶん赤旗のスクープによって「税金還流疑惑」が持ち上がり、その説明に追われています。
この疑惑に対する藤田文武さんの釈明の内容と態度について、世の中の多くの人々が嫌悪感を抱いている状況ですので、どんどんこの疑惑を深掘りしていったらいいと思います。
最後に、NHK党党首の立花孝志さんですが、10月に参議院で自民党と共同会派を結成した直後の11月に、名誉毀損事件で逮捕される事態になっています。
兵庫県議会議員で兵庫県内部告発文書問題における百条委員会の委員を務めていた竹内英明さんに対する生前および死後の名誉毀損が、立花孝志さんの逮捕容疑です。
この問題に関しても、今後の兵庫県警による捜査の状況を見たうえで、必要な批判を行っていくべきだと思います。
3.いざ選挙の際に高市自民党とどう戦うのか?
高市政権は現時点で高い支持率を誇っており、年明け1月の通常国会の冒頭に衆議院を解散するか、あるいは臨時国会の会期内に衆議院を解散する年内解散の可能性が取り沙汰されています。
その場合に、野党陣営はどのように戦えばよいのでしょうか?
政権交代を目指して戦った2021年の衆院選では、せっかく野党側が「消費税5%減税」の共通公約を掲げて共闘したにもかかわらず、与党側から「立憲共産党」と揶揄されてしまい、野党は国民から政権の負託を受けることができず、自民党政権の継続を許してしまいました。
もし年内解散、もしくは年明け1月の冒頭解散となった場合には、野党は選挙戦で「自民NHK党」を何度も繰り返し強調して、自民党とNHK党に対するネガティブキャンペーンを進めていくべきだと思います。
「NHKから国民を守る党」に関しては、「反社会的カルト集団」と呼んだとしても名誉毀損には当たらないことが、裁判上の判例として確立されています。
「NHKから国民を守る党」から何度かの党名変更を経た現在の「NHK党」についても、同様の判例が適用できるものと考えられますので、「反社会的カルト集団のNHKから国民を守る党から党名を変えたNHK党と統一会派を組んで一体化した自民党に、これ以上みなさんの暮らしに関わる政治を委ね続けて良いのでしょうか?」と有権者に強く訴えていくべきです。
そのうえで、野党は何か人目を引くキャッチコピーを考えるべきです。
2021年の岸田自民党は、「立憲共産党」というネガティブキャンペーンワードだけではなく、「新しい資本主義」というキャッチコピーを用意していました。
2024年の衆院選では国民民主党の「103万円の壁」と「手取りを増やす」が、2025年の参院選では参政党の「積極財政」と「日本人ファースト」が、それぞれ有権者の心をつかんで躍進につながったことは、記憶に新しいところです。
そういう意味で考えれば、「政策をどうするか」という問題よりも、「キャッチコピーをどうするか」という問題の方が、選挙結果に与える影響という点では重要です。
懲りもせず、私なりにキャッチコピーの案を考えてみました。
次期衆院選 野党陣営 選挙戦キャッチコピー案
・「軍需経済から民需経済へ」
・「兵器を増やすな景気を上げろ」
・「インベスト・ノット・イン・アメリカ・バット・イン・ジャパン」(アメリカではなく日本に投資を!)
・「国民の暮らしに使え80兆円」
・「裏金増やすなコメ増やせ」
・「ガソリン減税の次は消費税減税」
・「民意を切る改革にNO!」(衆議院比例区定数削減反対)
・「まっとうな政治であなたの暮らしを守る」
実際に「自民党を倒すキャッチコピー」を生み出すには、いろいろな人の知恵を結集することが必要だと思います。
SAMEJIMA TIMESの読者のみなさまにも、ぜひ一緒にキャッチコピーを考えていただき、何か思い付いたものがありましたら、「X」(旧twitter)やコメント欄に投稿していただければ幸いです。
4.トピックス①:ソフトバンクホークス、日本シリーズ制覇
プロ野球の日本シリーズは、ソフトバンクホークスが初戦に敗れた後、第2戦から第5戦まで一気の4連勝で、5年ぶりの日本一に輝きました!
5.トピックス②:ドジャース、ワールドシリーズ制覇
アメリカのワールドシリーズは、山本由伸投手がシリーズ3勝をあげる大車輪の活躍で、ドジャースが球団史上初の2年連続ワールドシリーズ制覇を果たしました!

憲法9条変えさせないよ
プロ野球好きのただのオジサンが、冗談で「巨人ファーストの会」の話を「SAMEJIMA TIMES」にコメント投稿したことがきっかけで、ひょんなことから「筆者同盟」に加わることに。「憲法9条を次世代に」という一民間人の視点で、立憲野党とそれを支持するなかまたちに、叱咤激励と斬新な提案を届けます。