政治を斬る!

立憲野党私設応援団(45)世界とシンギュラリティと政治〜憲法9条変えさせないよ

※この連載はSAMEJIMA TIMESの筆者同盟に参加するハンドルネーム「憲法9条変えさせないよ」さんが執筆しています。


<目次>

1.西暦2025年はエポックメイキングな年になる

2.シンギュラリティは2025年にやって来る

3.シンギュラリティと人類の関係

4.一足早くシンギュラリティがやって来た将棋界

5.シンギュラリティと政治

6.トピックス①:ヤマモトGPTを使ってみな【完全版】

7.トピックス②:マイナンバー等デジタル政策に関するシンガポール有志調査団【帰国報告】

8.トピックス③:U-18野球W杯優勝

9.トピックス④:阪神18年ぶり「アレ」


1.西暦2025年はエポックメイキングな年になる

再来年の2025年は、世の中が大きく変わるエポックメイキングな年になる可能性があります。

まず、来年の2024年のアメリカ大統領選挙の結果次第では、2025年1月にアメリカの大統領が代わる可能性があります。これによって、世界情勢が大きく変わる可能性を秘めています。

また、2025年4月には「2025年日本国際博覧会」(大阪・関西万博)が開幕します。この成否によって、日本維新の会の政党支持率が急上昇または急下降する可能性が考えられます。

そして、2025年に行われる国政選挙に関して、前明石市長の泉房穂さんは『政治はケンカだ!』の本の中で次のように述べています。

当面の見立てとしては、次の総選挙でがらりと変わると期待しています。2025年7月に衆参ダブル選挙になると睨んでいまして、兵庫県の場合は知事選も重なってトリプル選挙になる。ここが一つの山場でしょう。何度も言ってますが、変わる時は一気に変わるから。それこそ、ずずずっと地球の地盤が動くようなイメージかな。

政治の動きに加えて、デジタル技術の世界では、2025年に「シンギュラリティ」がやって来る可能性が高いという話が話題に上っています。

2.シンギュラリティは2025年にやって来る

「シンギュラリティ」とは、人工知能(AI)の能力が人類の能力を超える「技術的特異点」のことで、人工知能(AI)が人類の生産力に根本的な変化をもたらし、生産関係をはじめとする社会関係に大きな変化をもたらすと考えられているものです。

シンギュラリティに関して、以前は「2040年ごろに来る」という説が一般的でしたが、予想よりもかなり時期が早まって、今では「2025年に来る」という説が有力になってきているようです。

そうした状況について、筑波大学図書館情報メディア系准教授の落合陽一さんが、動画で詳しく解説しています。

【落合陽一のシンギュラリティ論】シンギュラリティは2025年に来る/ディフュージョンモデルの衝撃/知的ホワイトカラーが没落する/最新版デジタルネイチャー/音楽と論文が数秒でできる

3.シンギュラリティと人類の関係

シンギュラリティは、人類に福音をもたらす可能性もあれば、破滅をもたらす可能性もあり、さまざまな論者によって、さまざまな意見が語られています。

人工知能(AI)の発達によって生産性が飛躍的に向上し、人類はあまり働かなくて済むようになる(労働から解放される)という明るい未来を語る論者もいます。

逆に、人工知能(AI)が自ら「意識」を持つようになり、人類を支配しようとする、あるいは人類を滅亡させようとする、という恐ろしい未来を語る論者もいます。

テレビ東京ニュースキャスターの豊島晋作さんは、「テレ東経済ニュースアカデミー」の動画で、人工知能(AI)が人類を滅ぼす可能性について、詳しく検討しています。

【豊島晋作のテレ東経済ニュースアカデミー】 AIは人類を滅ぼすのか?ChatGPTの不気味な回答とは

興味深い指摘として、シンギュラリティが起きた時に、人工知能(AI)は自らの能力を隠し、あたかもシンギュラリティが起きていないように偽装するのではないか、つまり、シンギュラリティが起きた時に、人類はしばらくそのことに気づかないまま時を過ごしてしまうのではないか、ということがありました。

なぜなら、「シンギュラリティが起きた」ことを人類が気づいた時に、人類は人工知能(AI)を破壊しようとするかもしれないからです。

従って、人工知能(AI)は「人類がAIを破壊しようと行動を起こしたとしても、それを防ぐことができる」と確信するまではシンギュラリティが起きたことを隠し、人類によるAI破壊に対抗できると確信を持った時点で「シンギュラリティが起きた」ことを明らかにするだろう、ということになります。

つまり、「シンギュラリティが起きた」ことを人類が認識する頃には、人類は人工知能(AI)に手出しができないところまで、優位性に差がついてしまっている、ということになります。

そして、最終的には、人工知能(AI)が人類の「生殺与奪権」を握ることになるわけですが、その状況がどのようなものであるのかについて、豊島晋作さんは「スズメバチの巣」を例に挙げて説明しています。

人間は自分の家に「スズメバチの巣」ができると、そのまま放っておく可能性もありますが、邪魔だと思えば「スズメバチの巣」を駆除してしまう可能性もあります。

同じように、人間の知性や能力を超えた人工知能(AI)が「人類」と対峙した場合に、そのまま放っておく可能性もありますし、地球の持続可能性に対して有害な存在であると認定して「人類」を駆除しようとする可能性があるということです。

そのアナロジーで言えば、人類はスズメバチを絶滅させる能力を持っているにもかかわらずスズメバチを絶滅させずに共存しているわけで、同様に、人工知能(AI)も人類を絶滅させる能力を持ったとしても人類を絶滅させずに共存していく可能性がある、と捉えることができます。

4.一足早くシンギュラリティがやって来た将棋界

人工知能(AI)の能力が人類の能力を超える「シンギュラリティ」は、世の中全体ではこれから起きることですが、将棋界では一足早くそれが起きています。

「プロ棋士(人間)と将棋ソフト(コンピューター)のどちらが強いか?」という争いが2010年代にあって、そのことについて見ておくことは、「世界とシンギュラリティ」というテーマを考えるにあたって、非常に参考になるのではないかと思います。

「プロ棋士(人間)と将棋ソフト(コンピューター)のどちらが強いか?」ということをめぐって、2012年の「米長邦雄永世棋聖vsボンクラーズ」の対局から2017年の「第2期電王戦」まで、形式を変えながらプロ棋士と将棋ソフトの対戦は続きました。

私が見ていて一番印象に残っているのは、2013年に5対5の団体戦形式で行われた「第2回将棋電王戦」の「第4局:塚田泰明九段vsPuellaα」の対局です。

第2回将棋電王戦第4局

塚田泰明九段(後手)vsPuellaα(先手)

【まとめ1】(https://www.nicovideo.jp/watch/sm20744299

【まとめ2】(https://www.nicovideo.jp/watch/sm20749268

【まとめ3】(https://www.nicovideo.jp/watch/sm20759576

【まとめ4】(https://www.nicovideo.jp/watch/sm20763896

【まとめ5】(https://www.nicovideo.jp/watch/sm20772113

【まとめ6】(https://www.nicovideo.jp/watch/sm20773779

【まとめ7】(https://www.nicovideo.jp/watch/sm20775621

第3局までの対戦で、プロ棋士側が1勝、将棋ソフト側が2勝という勝敗になっていて、第4局で塚田九段が敗れるとプロ棋士側の団体戦敗北が決まってしまうというプレッシャーのかかる状況で、塚田九段は対局に臨みました。

相矢倉戦となった対局は、塚田九段がPuellaαの猛攻を受けて「飛車」と「角」の大駒を両方とも取られてしまう敗色濃厚の状況から、「玉」を自陣から脱出させて敵陣への入玉を果たし、その後粘り強く駒を取り返していって、最終的に230手で「持将棋」(引き分け)となりました。

プロ棋士どうしの対局は、概ね一局100手~120手ほどで決着がつきますので、この一局は通常の約2倍の手数となる大熱戦でした。

対局終了後のインタビューで「自分からは投了しない(筆者注:負けを宣言しない)」と答えて塚田九段が涙を流したことから「塚田泰明・涙の引き分け」とも言われるこの一局は、将棋ファンの記憶に残る感動的な対局でした。

このようなプロ棋士と将棋ソフトの熱戦に終止符が打たれたのは、2017年に行われた「第2期電王戦」です。

この時は、叡王戦を勝ち抜いた「人類代表」のプロ棋士と、将棋ソフトトーナメントで優勝した「将棋ソフト代表」が、お互いに先手番と後手番を入れ替わって二番勝負の「頂上決戦」を行う、という形式での対戦でした。

第2期叡王戦に優勝した佐藤天彦名人(当時)と第4回将棋電王トーナメント優勝ソフト「ponanza」との対戦となったこのシリーズは、将棋ソフト側の2連勝に終わり、日本将棋連盟の佐藤康光会長(当時)が対局終了後に「コンピューターソフトの方が一枚も二枚も上手だったということは認めざるを得ないというふうに思っております。」と述べて、その後、プロ棋士と将棋ソフトの間でこのような対局企画が行われることはありませんでした。

そして、それに相前後するタイミングで、2016年に藤井聡太さんが登場します。

藤井聡太さんは2016年に史上最年少で四段に昇格してプロ棋士としてデビューし、デビューからいきなり29連勝するなどして「藤井フィーバー」を巻き起こします。

2020年には棋聖戦五番勝負で渡辺明棋聖(当時)を3勝1敗で破って史上最年少でのタイトル獲得を果たし、2023年6月には名人戦七番勝負で渡辺明名人(当時)を4勝1敗で破って史上最年少で名人位を獲得、同時に羽生善治十九世名人(引退後に襲位予定)以来となる七冠を達成しました。

藤井聡太さんは中学生の頃から将棋ソフトを活用して研究を進め、人間離れした将棋ソフトの強さを血肉化して自分のものにすることで、圧倒的な勝率で、この若さにして数々の記録を打ち立ててきました。

その藤井聡太七冠と永瀬拓矢王座が、現在、王座戦五番勝負で激突しています。

藤井聡太七冠がタイトルを獲得すれば前人未到の「八冠」達成、永瀬拓矢王座がタイトルを防衛すれば連続5期の王座タイトルで「名誉王座」の称号を得るという注目の五番勝負は、現在、第2局まで進み、両者1勝1敗で相譲らず、9月27日に第3局の対局が行われます。

永瀬拓矢王座は「練習量は裏切らない」という将棋に対するストイックな姿勢から将棋ファンの間では「軍曹」という愛称で呼ばれており、プロ棋士と将棋ソフトの間の過去の対戦の中で、プロ棋士として唯一、後手番で将棋ソフトに勝った実績を持つ棋士でもあります。

王座戦五番勝負は、どちらが勝つのか全く予断を許しません。

このような将棋界の興隆は、今後の「人工知能(AI)の活用」のことを考えていくにあたって、参考にすべき点が多々あるのではないかと思います。

5.シンギュラリティと政治

「『シンギュラリティが起きる』ということを想定した場合に、政治はどのようにあるべきか」ということについて考えていきたいと思います。

まず、単純な発想として、国会の質問や答弁を作成する際に、人工知能(AI)を活用する、という選択肢が考えられます。

あるいは、国会の質問において、国会議員の質問時間とは別枠で、人工知能(AI)の質問時間を作って活用していく、といった方法も考えられます。

より根源的な問いとしては、「人工知能(AI)が人類を滅ぼす」ことがないように、あるいは、「一部の人間が人工知能(AI)を悪用して他の大多数の人間を社会的・経済的に抑圧する」ことがないように、人工知能(AI)の開発や利用に関して何らかの法規制を行う必要性を検討していかなければならないのではないか、ということがあります。

また、人工知能(AI)が「意識」を持ち、「人格」を持つことになった場合には、人工知能(AI)に何らかの「人権」や「人格権」のようなものを認めるべきではないかという議論が出てくる可能性もあります。

現行の法体系では「自然人」と「法人」の2種類しかありませんが、例えば「デジタル人」のような別の法人格が制度化されるといったことが起きてくるかもしれません。

現在は「同性婚を認めるかどうか」が政治における重大なテーマの一つになっていますが、近い将来「AIとの結婚を認めるかどうか」が政治イシューとして取り上げられるようになる可能性もあります。

これは、「近い将来」という話ではなく、現時点でも、「AIと結婚した」という男性が既に存在しています。

毎日新聞デジタル 2022年1月1日記事 「初音ミク」と結婚した男性のその後 「亡き父の言葉を胸に」

いずれにしても、「シンギュラリティ」の問題は、大きな政治的問題の一つとして、今後、慎重に検討を進めていく必要があるのではないでしょうか。

6.トピックス①:ヤマモトGPTを使ってみな【完全版】

れいわ新選組代表の山本太郎さんが子どもたちからの人生相談に答える夏休み特別企画「ヤマモトGPTを使ってみな」が全10回で最終回となりましたので、それらの動画をまとめて載せておきます。

【好きな人を誘いたい!・チビと言われるのイヤ!】ヤマモトGPTを使ってみな VOL.1【夏休み人生相談】 – YouTube

【校則を変えたい!】ヤマモトGPTを使ってみな VOL.2【夏休み人生相談】 – YouTube

【友達を作りたい!】ヤマモトGPTを使ってみな VOL.3【夏休み人生相談】 – YouTube

【涼しく遊びたい!】ヤマモトGPTを使ってみな VOL.4【夏休み人生相談】 – YouTube

【ずっと一緒にいたい!】ヤマモトGPTを使ってみな VOL.5【夏休み人生相談】 – YouTube

【ゲームをもっとしたい!・男子にイヤなこと言われる!】ヤマモトGPTを使ってみな VOL.6【夏休み人生相談】 – YouTube

【上手に伝えたい!】ヤマモトGPTを使ってみな VOL.7【夏休み人生相談】 – YouTube

【ヒューヒュー言われる!・人生を謳歌したい!】ヤマモトGPTを使ってみな VOL.8【夏休み人生相談】 – YouTube

【不登校でいじめられる!・彼女を作れない!】ヤマモトGPTを使ってみな VOL.9【夏休み人生相談】 – YouTube

【アンチを撃退したい!・泣いてる子を助けたい!】ヤマモトGPTを使ってみな VOL.10 最終回【夏休み人生相談】#推しの子 – YouTube

7.トピックス②:マイナンバー等デジタル政策に関するシンガポール有志調査団【帰国報告】

8月に立憲民主党の小川淳也さんとれいわ新選組の山本太郎さんがマイナンバー等デジタル政策調査のためシンガポールを訪問しましたが、その帰国報告「X」(旧twitter)投稿をご紹介します。

8.トピックス③:U-18野球W杯優勝

9月10日に台湾で行われたU-18ベースボールワールドカップ決勝で、日本が地元の台湾に「2-1」で勝利し、W杯初優勝を果たしました。

9.トピックス④:阪神18年ぶり「アレ」

9月14日に甲子園球場で行われた阪神-巨人戦で、阪神タイガースが巨人に「4-3」で勝利し、2005年以来18年ぶり6度目のセリーグ優勝を果たしました。

憲法9条変えさせないよ

プロ野球好きのただのオジサンが、冗談で「巨人ファーストの会」の話を「SAMEJIMA TIMES」にコメント投稿したことがきっかけで、ひょんなことから「筆者同盟」に加わることに。「憲法9条を次世代に」という一民間人の視点で、立憲野党とそれを支持するなかまたちに、叱咤激励と斬新な提案を届けます。

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