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立憲野党私設応援団(88)参院選を面白くするには?護憲派の視点・野次馬の視点~憲法9条変えさせないよ

※この連載はSAMEJIMA TIMESの筆者同盟に参加するハンドルネーム「憲法9条変えさせないよ」さんが執筆しています。


<目次>

1.少数与党国会で高まる「改憲リアリズム」

2.護憲派の目から見て、夏の参院選はどの党を推すべきか?

3.野次馬の目から見て、どうすれば参院選は面白くなるか?

4.トピックス①:NHK「憲法記念日特集」でれいわ新選組大石晃子さん大暴れの巻

5.トピックス②:衆議院「給特法改正」審議でれいわ新選組大石晃子さん大暴れの巻

6.トピックス③:「大阪・関西万博」開幕から1ヵ月


1.少数与党国会で高まる「改憲リアリズム」

憲法記念日の前日の5月2日のSAMEJIMA TIMESに、非常に気になる記事が掲載されました。

SAMEJIMA TIMES 自民党の衰退で高まる「憲法改正リアリズム」――護憲派こそ危機感を持つべき理由

この記事で紹介されている「自民が負けて憲法改正が近づくまさかの現実!」の動画の冒頭で、SAMEJIMA TIMES主筆の鮫島浩さんは、「護憲派のみなさん、自公与党が過半数を割って、憲法改正は遠のいたと安心していませんか?それ、大間違いです!」とセンセーショナルな問題提起をしています。

昨年の衆院選で自公与党が過半数割れし、「少数与党国会」の状況が生まれましたが、この夏の参院選を過ぎれば、「自公立連立政権」(ひょっとすると「野田政権」)もしくは「自公国連立政権」(ひょっとすると「玉木政権」)が誕生して、「護憲派」が「改憲阻止ライン」(国会の議席の3分の1のライン)を維持できなくなり、国会で憲法改正が発議されてしまう、というのが鮫島さんの問題意識です。

国会現有議席(立憲・れいわ・共産・社民)


立憲れいわ共産社民4党合計1/3ライン定数
衆議院148981166155465
参議院3951125783248

2021年に行われた前々回の衆院選で「市民連合と政策協定を結んでの野党共闘」を行った立憲民主党、れいわ新選組、日本共産党、社会民主党の4党を「護憲派」として捉えた場合、現状の衆議院の議席配分で「護憲派」の議席が「改憲阻止ライン」を超えているので、憲法改正の発議が行われることはないはずなのですが、立憲民主党元代表の枝野幸男さんが衆議院憲法審査会会長を務め、「左派と見られたくない」とする枝野幸男さんが憲法審査会を毎週開催してどんどん議論を進めているという状況があります。

今後もし自民党と立憲民主党が「大連立」で手を組み、「自公立連立政権」(野田政権)が誕生することになれば、国会の3分の2の議席を優に超えてしまいますので、もし本気で憲法改正に向けた議論を進められたら、国会内で憲法改正の発議を止めることは極めて困難になります。

「護憲派」の有権者は、そのリスクをしっかりと頭の中に入れておく必要があります。

2.護憲派の目から見て、夏の参院選はどの党を推すべきか?

それでは、「護憲派」の有権者は、この夏に行われる参院選でどの党を応援していったらよいのでしょうか。

同じ「護憲派」の中でも、大きく言って2つのものの見方があるようですので、それぞれの見方を紹介しておきます。

まずは、立憲民主党に親近感を持ち、れいわ新選組に対して警戒感を持つ護憲派のものの見方がこちらです。

A:立憲に親近感、れいわに警戒感を持つ護憲派のものの見方


護憲派護憲と改憲の両方の顔改憲派
与 党
公明党自由民主党
ゆ 党
国民民主党日本維新の会

野 党
立憲民主党
社会民主党
日本共産党



れいわ新選組
参政党
日本保守党

これは、2024年に行われた前回の衆院選で「市民連合と政策協定を結んでの野党共闘」を行った立憲民主党、日本共産党、社会民主党の3党を「護憲派」として捉える考え方で、そうした人たちからすると、れいわ新選組は、「立憲民主党や共産党の候補者が出ている選挙区に対立候補を立てて自民党を利する与党の別働隊」であり「改憲派の自民党を補完する勢力」という立ち位置になる(参政党や日本保守党と同じ立ち位置になる)というものの見方になります。

このようなものの見方をする人たちの多くは「健全財政」(逆の立場の言い方では「緊縮財政」)にこだわりを持っていて、「れいわ新選組が主張する『積極財政』は、自民党の進める軍拡に道を開く無責任な考え方だ」として批判しています。

逆に、れいわ新選組に親近感を持ち、立憲民主党に対して警戒感を持つ護憲派のものの見方がこちらです。

B:れいわに親近感、立憲に警戒感を持つ護憲派のものの見方


護憲派護憲と改憲の両方の顔改憲派
与 党
公明党自由民主党
ゆ 党


日本維新の会
国民民主党

野 党
れいわ新選組
社会民主党
日本共産党
立憲民主党

参政党
日本保守党

「護憲派」として信頼ができるのは、れいわ新選組、社会民主党、日本共産党の3党だけで、立憲民主党は、その時々によって護憲派のような顔をしたり改憲派のような顔をしたりする信用できない政党だ、というものの見方です。

この表では現状の分析として立憲民主党を「野党」の位置に置いていますが、参院選後には、状況によって「ゆ党」もしくは「与党」の立場に転じる可能性が考えられ、鮫島さんの指摘によれば、立憲民主党が与党入りして「自公立連立政権」(野田政権)が誕生することも考えられます。

このようなものの見方をする人たちの多くは「積極財政」(逆の立場の言い方では「放漫財政」)にこだわりを持っていて、「立憲民主党が進める『緊縮財政』は、日本を不景気にし、庶民の生活を苦しくする誤った経済政策だ」として批判しています。

私自身は、Aの立場も、Bの立場も、どちらも一理ある考え方だとは思いますが、どちらか一つを選ぶなら、Bの立場で物事を考えています。

「護憲派」として信用することができるのは、れいわ新選組、社民党、共産党の3党だけであり、立憲民主党は、時に護憲派的な振る舞いをし、またある時には改憲派的な振る舞いをするので、全幅の信頼を置くことはできない、というのが私の考えです。

鮫島さんは立憲民主党が与党入りして「改憲派」の立場へと手のひら返しをすることを危惧する意見を述べていて、確かに立憲民主党の政治家が「改憲派」に寝返るリスクは存在する(これまでにも、旧民主党の議員で、自民党へ移籍していった議員は存在します)と思います。

しかし、立憲民主党を支える有権者の多くは「護憲派」であり、政権交代を実現できるほどの人数がいるわけではありませんが、無視できないくらいの人数(有権者全体の3割~4割程度)がいるのは間違いありませんので、選挙で「護憲派」を完全に敵に回して、これまで立憲民主党が獲得していた票が、れいわ、社民、共産へと流れてしまう事態は、やはり避けたいと思うはずです。

そのことを前提とすれば、参院選後に「自公立連立政権」(野田政権)が誕生して、立憲民主党が「消費税増税」へと舵を切ることは大いに考えられますが、「改憲」へと全面的に舵を切ってしまう可能性は、そこまで大きいとは言えないのではないでしょうか。

そういう意味では、今回の参院選で最も警戒しなければならない存在は、国民民主党です。

「改憲派」の5党のうち、自民と維新が議席を減らすことはほぼ確実であり、参政党と日本保守党はまだ小さいので、選挙区に候補者を立ててくれれば、その分だけ「改憲派」の票割れを引き起こしてくれる存在であり、「護憲派」はむしろ「参政党ガンバレ!」とか「日本保守党ガンバレ!」と言っておだてておいて、他の「改憲派」政党の票を食ってくれることに期待する方がいいくらいです。

ところが、国民民主党は違います。既に政党支持率で立憲民主党を追い抜く存在となっており、仮に国民民主党が立憲民主党を議席数で追い抜いて「野党第1党」の地位を手にし、そのうえで与党第1党の自民党と野党第1党の国民民主党が手を握って「大連立」で「自公国連立政権」が誕生するような展開になれば、鮫島さんが指摘しているような「改憲」が本当に実現してしまうかもしれません。

現下のマスコミは、建前上は「中立」を装いながらも、実質的には国民民主党を応援するかのような論調での報道を続けており、マスコミが作り出す「風」の力を利用して、国民民主党が大躍進し、結果として「改憲派」が全体として議席を伸ばす可能性は大いに考えられます。

国民民主党は「手取りを増やす」というキャッチフレーズで人気を得て、マスコミのアシストもあって現在大いに「風」が吹いていますが、この「風」は無理やり作りだされたというわけではなく、自然発生的に生まれてきたものであるだけに、厄介なところがあります。

どういうことかと言えば、国民民主党の政策というのは、はっきり言えば、「一部の大企業に勤める勝ち組サラリーマンにとって有利な政策」(連合傘下の労組の組合員となっているサラリーマンにとって有利な政策)に過ぎないのですが、この「勝ち組サラリーマンの生活」も、度重なる増税と、高齢化の影響で増え続ける社会保険料の負担、民主党政権の負の遺産の「消えた年少扶養控除」や、教育費の高騰、そして追い打ちをかける最近の物価高などによって、年々余裕のない状況に陥ってきています。

「勝ち組サラリーマンの生活」というのは、「教育費も高いし、年少扶養控除がなくなって税金も高いし、子どもが2人いると全然生活が楽じゃないよ」というレベルのものなので、「収入が足りないため、結婚はあきらめざるを得ない」とか、「結婚はしていても、子どもを持つことはあきらめざるを得ない」といった人々の生活と比べると、「夢みたいな生活」なわけですが、とはいえ、生活に余裕がなくなってきているということも事実なので、本当にごく一部の「超・勝ち組」や「超絶富裕層」を除いた「勝ち組サラリーマンを含む一般庶民の生活」が苦しくなるにつれて、国民民主党の掲げる政策が結果として「庶民全般を救う政策」として輝きを放ってきているのです。

このような状況において、「護憲派」の有権者は、結束して国民民主党の躍進を食い止めていかなければなりません。

具体的に言えば、「1人区で国民民主党に議席を奪われないように、立憲民主党を応援すること」と、「複数区で国民民主党に議席を奪われないように、れいわ新選組と日本共産党を応援すること」が必要になってきます。

今回の参院選において、国民民主党が議席を増やす展開になることは避けられませんが、この議席増をいかに最小限に抑えるか、このことが極めて重要になってきます。

その意味において、労組関係者において「立憲民主党と国民民主党の両方を応援するために、比例では按分の対象となる『民主党』と書いて投票する」という投票行動をとる人々がいることは重大な懸念材料で、今回の参院選では国民民主党が票を伸ばして結果として按分割合も増えることが想定されるだけに、護憲派の労組関係者ははっきりと立憲民主党の政党名または候補者名を投票用紙に記載するようにするべきです。

今後に向けて楽しみな話もしておくと、2025年の参院選の後に「自公立連立政権」(野田政権)が誕生することになったとして、その次の2028年の参院選は、「衆参ダブル選挙」になる可能性があります。

そうなった場合に、2028年の「衆参ダブル選挙」でれいわ新選組が議席を伸ばして、日本維新の会や国民民主党の議席数を追い抜いて「野党第1党」の座を獲ることができれば、日本の政治が良い方に大きく変わっていくきっかけになるかもしれません。

「大連立」(野田政権)ができて、自民党、立憲民主党、公明党が「巨大与党」を形成することになったとしても、「野党第1党」の座をれいわ新選組が奪うことができれば、国会内での議論の進め方が大いに改善される可能性があります。

そのような状況を生み出すためにも、れいわ新選組は「次の次の国政選挙で、日本維新の会と国民民主党の議席数を追い抜く」ことを念頭に置いて、今回の参院選ではそれに向けたステップとなるような戦い方をしていく必要があるのではないでしょうか。

3.野次馬の目から見て、どうすれば参院選は面白くなるか?

それでは、無責任な「野次馬」の視点で、「どうすれば参院選は面白くなるか?」ということを妄想していきたいと思います。

https://twitter.com/tmaita77/status/1915726746189521173

女性の場合には独身の場合でも「おひとりさま」として尊重され、「ジェンダー問題」をテーマに掲げる政党なども存在しますが、「未婚男性の不幸感を救う」ことをテーマに掲げる政党は今のところありません。

「未婚男性の不幸感を救う」ことができる存在といえば、江頭2:50さんをおいて他にないと思います。

エガちゃんねる 決戦

この動画は、江頭2:50さんが「エガちゃんねるチーム」を率いて、俳優兼Mリーグ所属プロ雀士の二刀流イケメン萩原聖人さんと対決している動画です。

動画の中で、江頭2:50さんは、

「なにがイケメンだよ。俺がブッ潰してやるぜ!」

「積年の恨み、晴らしてやるぜ!」

「おしっ、ブサイクたち、来いっ!」

「イケメン俳優雀士、ブッ潰すぞ!」

などと言って、煽りに煽っています。

ユーチューバーとして460万人のチャンネル登録者を抱える江頭2:50さんが、もし「新党あたおか」(仮称)を立ち上げてブリーフ団の面々と一緒に参院選に出馬するなら、「モテない、金ない、仕事がない」もしくは「モテない、金ない、仕事おもしろくない」の三重苦に苦しむ未婚男性が政治に対して声をあげ、不幸感に苛まれる悶々とした思いを江頭2:50さんに託すことができるようになるのではないでしょうか。

「おい、小泉進次郎! お前、親の七光で政治家になって、チャラチャラしてんじゃねぇよ!」

「おい、吉村洋文! お前、大阪万博、赤字確実じゃねぇか!吉村、金返せ!」

「おい、山本太郎! お前、れいわ新選組を立ち上げた時、『時間ない』とか言って泣いてたけど、6年経っても、消費税率1%も下がってねぇじゃねぇか!」

「おい、玉木雄一郎! お前、政治そっちのけで、チャラチャラ不倫なんかしてんじゃねぇよ!」

「おい、小川淳也! なにが『なぜ君は総理大臣になれないのか』だ! 映画の主人公になったからって、いい気になってんじゃねぇよ!」

みたいな感じで、与野党各党のイケメン政治家にケンカを売って、政界に殴り込みをかけるなら、参院選の全国比例で、1議席か2議席ぐらい獲得することができるのではないかと思います。

まぁ、これは私の妄想にすぎず、実際にはyoutubeで大成功している江頭2:50さんがわざわざ政界に参入することはあり得ないでしょうが。

ご参考に、イケメン政治家の玉木雄一郎さんと小川淳也さんの参院選に向けた対談動画を皆様にご紹介しておきます。

News Picks 国民民主・玉木「自民党の政権交代は求めていない」立憲民主との共闘はあるのか? 参院選キーマンが直接バトル【玉木雄一郎・小川淳也/加藤浩次】2Sides

ところで、れいわ新選組は、この夏の参院選で現職の舩後靖彦参議院議員と木村英子参議院議員を特定枠で処遇しない方針を明らかにしています。

結果として、れいわ新選組の特定枠が2人分空くことになるわけですが、それを使って、特定枠に赤木雅子さんを擁立することができるなら、これは大いに盛り上がるのではないでしょうか。

https://twitter.com/tsujimegumu/status/1921045182683746306
https://twitter.com/masaki_kito/status/1921009382994710788
https://twitter.com/fuyu3710/status/1921111313029406809
https://twitter.com/brahmslover/status/1921074812551561304
https://twitter.com/noiehoie/status/1920850868850561149

れいわ新選組は、弁護士の辻恵さんを通して赤木雅子さんとコンタクトを取ることが可能な状態にあるわけですが、もしご本人が承諾して、「森友問題の当事者」として参院選に擁立できるような展開になれば、これは相当な世論喚起になるのではないかと思います。

4.トピックス①:NHK「憲法記念日特集」でれいわ新選組大石晃子さん大暴れの巻

NHKの「憲法記念日特集」に出演したれいわ新選組の大石晃子さんが、Dappi問題を取り上げるなど、大暴れしました。

https://twitter.com/PoppinCoco/status/1919203438375661908
https://twitter.com/bochibochiyo/status/1919563625435693562

5.トピックス②:衆議院「給特法改正」審議でれいわ新選組大石晃子さん大暴れの巻

衆議院で行われている「給特法改正」の審議において、れいわ新選組の大石晃子さんが大暴れしています。

https://twitter.com/oishiakiko/status/1919374424043565410
https://twitter.com/oishiakiko/status/1919567657625375011

https://twitter.com/oishiakiko/status/1920799110896251030

https://twitter.com/pachira_maru/status/1920855525719224542

6.トピックス③:「大阪・関西万博」開幕から1ヵ月

大阪・関西万博の開幕から1ヵ月が経ちましたが、問題山積で、さらに今後も問題が発生することが予見されているようです。

https://twitter.com/cva66593118/status/1919165876474904681
https://twitter.com/boty02563682/status/1921030636862603772
https://twitter.com/smith_john87277/status/1920989889136390353
https://twitter.com/ArcTimes1/status/1919297879069593747
https://twitter.com/nihonchushinbun/status/1918900295347945714
https://twitter.com/nihonchushinbun/status/1918632190096904349
https://twitter.com/BB45_Colorado/status/1918693431700054359
https://twitter.com/BB45_Colorado/status/1918695559117893649
https://twitter.com/BB45_Colorado/status/1918717504815280593
https://twitter.com/BB45_Colorado/status/1918899598237765638
https://twitter.com/BB45_Colorado/status/1919294095333249376
https://twitter.com/BB45_Colorado/status/1919133391120662835
https://twitter.com/BB45_Colorado/status/1919025031352332345


憲法9条変えさせないよ

プロ野球好きのただのオジサンが、冗談で「巨人ファーストの会」の話を「SAMEJIMA TIMES」にコメント投稿したことがきっかけで、ひょんなことから「筆者同盟」に加わることに。「憲法9条を次世代に」という一民間人の視点で、立憲野党とそれを支持するなかまたちに、叱咤激励と斬新な提案を届けます。