自民党女性局長の松川るい参院議員や局長代理の今井絵理子参院議員ら38人が参加した自民党女性局の「フランス研修旅行」。松川氏らがエッフェル塔の前でポーズをとる写真をSNSに投稿して「まるで観光旅行」と大炎上した。
松川氏は写真投稿は軽率だったとして謝罪したが、研修そのものについては「非常に真面目な内容ある研修であった」と強弁し、それ以外は詳細な説明を避けて幕引きをはかる構えだ。
だが、この研修旅行が「まるで観光旅行」であった実態を、FLASHが相次いで報じている。同誌は、松川氏が研修旅行に次女を同伴させ、仕事中は日本大使館に預けていたという衝撃のスクープに続いて、研修旅行の「旅程表」を入手した。
この内容がすさまじい。マスコミはなぜか詳報しないので、ここで紹介しよう。
同誌が入手したのは「令和5年女性局フランス研修 研修ノート」と題された冊子で、出発(7月24日)から帰国(28日)まで3泊5日の日程が記載されている。
それによると、「純粋な研修に充てられていたのは、たったの6時間。 ガイドツアーや、在仏日本大使らとの食事会を含めても、10時間にしかならない」というのだ。
以下、報道に沿って日程を整理しよう。
【初日】ホテルでの結団式は「肉料理」。
【二日目】朝食後、10時から「国民教育・青少年省の担当者からブリーフィング」が1時間。午前中の予定はこれで終了。昼食は「魚料理」(1949年創業の老舗レストラン)。午後はフランス国会議員2組と1時間ずつ面会。その後にリュクサンブール宮殿(国会議事堂)をガイドツアーで見学し、エッフェル塔へ。さらに2時間の自由行動の後、20時半からセーヌ川で2時間半のディナークルーズ。
【三日目】国会議員らは午前中に1時間の「保育園視察」。他の参加者は14時40分まで予定はなく「ショッピング等をお楽しみください」との記載。
観光の合間に研修をしたというほうが実態に即しているのではないか。
さらに衝撃なのは、参加メンバーが掲載された「団員名簿」の38人の中に、松川氏の次女が含まれていることである。 松川氏は参加者38人について「全国の女性局所属の地方議員及び民間人で女性局幹部となっている方々」と説明したが、実は小学4年生で党員資格のない次女が参加メンバーに加わっていたとすれば、その旅費は誰が負担したのか。
FLASHはさらなる疑惑を追及している。松川氏は初日の結団式で乾杯の音頭を取った後、旅程表に名前が載っておらず、「松川氏が別行動を取り、研修を欠席していた可能性がある」というのだ。
公私混同が甚だしいこの「研修旅行」をうやむやに終わらせてはならない。松川氏が「真面目な研修であった」と強弁した言葉は大嘘ではないのか。
松川氏は記者会見して明確に説明すべきだし、党運営の責任者である茂木敏充幹事長は松川氏に説明責任を迫るべきである。そしてマスコミ各社は松川氏をもっと追いかけるべきだ。
自民党に加え、野党がこの問題を徹底追及しないとしたら、国会議員の海外視察は、今回の同様の「観光旅行」でしかないことを白状しているようなものだ。
与野党の国会議員たちが「多額の公費を注ぎ込む海外視察には意義がある」と胸を張るのなら、松川氏を徹底的に追及する動きが国会中から湧き上がってこないとおかしい。さもなくば、同じ穴の狢である。