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『中島岳志✖️鮫島浩 山本太郎を語る』〜政治記者人生を根底から変えた感動的な二人との出会い〜YouTubeと現代ビジネスで公開

政治学者の中島岳志さんとオンラインで対談しました。中島さんから私の新刊『朝日新聞政治部』の推薦コメントをいただいたこともあり、講談社が対談を企画してくれました。

これほどの生きたジャーナリズム論に出会ったのは、はじめてだ。ここにはメディアの未来を考える重要な実体験が描かれている

中島さんの推薦コメントは朝日、日経、読売の新聞広告にも掲載されました。以下は6月12日の読売新聞朝刊3面に掲載された広告です。

私と中島さんが共通の知人の紹介で出会ったのは2017年です。

私は2014年の「吉田調書事件」で朝日新聞特別報道部デスクを解任され、閑職に追いやられていました。それまでの新聞記者人生、とくにその大部分を占める政治記者人生を振り返り、正しかったこと、間違っていたことを内省しつつ、ジャーナリストとして今度どのように生きていくべきかを自問自答している時期でした(詳細は『朝日新聞政治部』で)。

実は中島さんは2014年の「吉田調書事件」当時、朝日新聞の紙面審議委員を務め、この事件に対する朝日新聞社の対応について編集幹部たちに苦言を呈していたそうです。私はまったく知りませんでした。

2014年時点の「ふたりの接点」に私は気づかないまま、中島さんと初めて会ったのです。その時の会話の中心は朝日新聞のことではなく、日本の二大政党政治についてでした。

私は1999年に朝日新聞政治部に着任し、永田町の権力闘争を追いかけてきました。その大半は自民党vs民主党という二大政党政治の時代です。

自民党に対抗する野党第一党を育て上げ、米英と同じように日本にも政権交代可能な政治システムを確立させることが正しい道であると、政治学界でもマスコミ界でも強く信じられていました。私も二大政党政治の信者のひとりとして、その旗を振ってきたのです。

2009年の衆院選では民主党がついに自民党に圧勝し、政権交代が実現しました。二大政党政治はようやく軌道に乗り始めたと誰もが思いました。米英のように二大政党が互角に戦うことで相互に牽制し、権力の暴走を防ぐ政治メカニズムが日本でも機能し始めると多くの政治学者や政治記者が期待したのです。

しかし、民主党政権は翌年の参院選でマニフェストに掲げていなかった消費税増税をいきなり打ち上げて惨敗。衆参ねじれ国会に陥って失速し、2012年の衆院選では自民党に大敗してたった3年余で政権を失います。

その後、低迷し続ける野党や50%台に沈む低投票率をみて、私は二大政党政治を推進してきたことがはたして正しかったのかと悩んでいました。民主党は分裂し、離合集散を重ね、大衆からどんどん離れ、政権交代のリアリズムは消え失せました。

自民党政権が延々に続くことを疑う者は政界にも官界にも財界にもマスコミ界にもほとんどおらず、首相官邸に権力は集中し、権力者たちはどんどん傲慢になっていったのです。国会(野党)も、司法も、マスコミ(第四の権力)も、首相官邸にすり寄り、政治は腐敗していきました。

中島さんと出会ったのはそんなときでした。中島さんは政治学者としては珍しく二大政党政治の否定論者でした。

この出会いが、私の政治記者人生を大きく変えていきます。それから私たちはその時々の政治情勢について突っ込んで意見交換するようになりました。朝日新聞社の言論サイト「論座」で中島さんが執筆する原稿を私が編集者として受け取るという二人三脚の関係を続けました。

そこへ出現したのが、山本太郎さんが率いるれいわ新選組でした。

今回の対談『中島岳志✖️鮫島浩』では、中島さんが吉田調書事件をどうみていたのか、さらにはこの事件で実は接点を持っていた二人が出会い、どのような政治論議を重ねてきたのか、その後、二人がれいわ新選組の旗揚げから受けた衝撃と感動、そして参院選が目前に迫る今の政治情勢についてどう考えているのか、さまざまなテーマを深く語り合いました。かなり突っ込んだ内容になったと思います。

講談社が企画し、現代ビジネスで3回にわたって連載されます。初回は6月13日朝に公開されます。ぜひご覧ください。

崩壊する朝日新聞 政治部エリートの経営陣はどこで何を間違えたのか? 中島岳志✖️鮫島浩 『朝日新聞政治部』刊行記念緊急対談(1)


対談のクライマックスをSAMEJIMA TIMESのユーチューブ番組で公開しています。

タイトルは『中島岳志✖️鮫島浩 私たちは山本太郎に感動し、学者や記者として過去を反省した〜立憲への幻滅とれいわへの期待』です。ふたりの思いが詰まった内容になりました。

ジャーナリストのくせに、なぜれいわ新選組に肩入れするのだ!!(怒)。そんなお声もたくさん頂戴しています。そのような方こそ、ぜひ、ご覧いただければ幸いです。

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