政治を斬る!

小池百合子は明治神宮外苑の再開発業者からパーティー券を購入してもらっていた疑いが濃厚!都知事選の公開討論会で発覚した新事実を徹底追及しないマスコミの罪

東京都知事選の公開討論会(東京青年会議所主催)で重要な場面があった。小池百合子知事が、樹木の大量伐採で社会問題化している明治神宮外苑の再開発業者(三井不動産など)にパーティー券を購入してもらっているかどうかが取り上げられたのだ。

口火を切ったのは、蓮舫氏だった。「まさか外苑再開発の事業者からパーティーのチケットの購入を受けていませんよね」と尋ねた。小池知事は「パーティーの開催については法律にのっとって公開している」と明言を避けた。

これに対し、石丸伸二氏が「今の蓮舫さんの質問には、イエスかノーかで答えてほしい」と突っ込んだ。小池知事はこれにも「政治パーティーの形で、さまざまな方々からご意見を伺うと同時にご協力もいただいている。それは法律に則って進めている」と再びはぐらかした。

司会者がさすがに「それはイエスということですか」と畳み掛けると、「さまざまな方にご協力いただいている」と否定しなかった。

このやりとりをみたら「外苑再開発業者が小池知事のパーティー券購入」と十分に報道できるだろう。蓮舫氏や石丸氏はここを厳しく追及すべきだし、小池知事べったりのマスコミ各社も黙殺することは許されない。

都庁から三井不動産への大量天下りが発覚している。それにくわえ、小池知事がパーティー券を購入してもらっているのなら、展開的な「政官業の癒着」の構造だ。

そればかりではない。今回の公開討論会で「法にのっとって公開している」とはぐらかした小池知事の政治姿勢そのものが厳しく批判されるべきだ。

裏金国会の議論で知られるようになったが、政治資金パーティーは1回あたり20万円以下の購入者の名前は公開しなくてもよい。三井不動産が小池知事のパーティー券を大量購入していたとしても、回数を分けたり、役員らが分散して購入したりしていれば、政治資金規正法上は公開しなくてよいのである。この法律がザル法といわれるひとつの大きな要点だ。

今回の法改正では、公明党案を丸呑みして公開基準が20万円超から5万円超に引き下げられた。これに対し、自民党内では麻生太郎副総裁ら反対論が強いが、それでもパーティーの開催回数を増やしたり、さらに購入者を分散したりすれば、名前を伏せることはできる。

裏金国会を通じて世論は「法にのっとって公開している」だけではまったく不十分なことに怒っている。だからこそ今回の法改正への支持も広がっていないのだ。ザル法のザルは埋まらなかったのである。

それなのに、このタイミングで「法にのっとって公開している」だけでかわそうとする小池知事の発言は、裏金国会をうけて政治不信が広がる世論の動きを無視するものだ。

法の規定によらず、再開発業者からパーティー券を購入してもらっているのなら、はっきり認めたうえで、それでも政策が歪んでいないことを自らの言葉で堂々と説明すべきであろう。それができないのなら、よほどやましいことがあるに違いない。

都知事選の大きな争点になるはずの話なのに、マスコミ各社が大々的に報じないのは、東京五輪や都心再開発を通じて小池都政とべったり癒着関係にあるからだろう。今のマスコミは「百合子親衛隊」そのものである。

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