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大石あきこ『維新ぎらい』✖️鮫島浩『朝日新聞政治部』ダブル刊行記念対談が実現!

私が古巣・朝日新聞社の崩壊過程を描いた新刊『朝日新聞政治部』(5月27日発売)に続いて、れいわ新選組の切り込み隊長・大石あきこ衆院議員の新刊『維新ぎらい』(6月15日発売)が出版されます。版元はどちらも講談社。

ということで、講談社がふたつの本をPRするために企画した「大石あきこ✖️鮫島浩」の対談が実現しました。6月7日午前、衆院第二議員会館の大石事務所にて。私は大石さんとは初対面です。

あらかじめ講談社から『維新ぎらい』を送ってもらって拝読し、対談に備えました。大石さんが「維新ぎらい」に至るこれまでの人生の歩みがテンポ良く綴られています。

大阪府職員時代の大石さんが橋下徹知事に朝礼で噛み付く場面はあまりに有名ですが、行政をトップダウンで強権的に動かす橋下氏と、現場目線で徹底的に抗う大石さんの長年にわたるバトルがクリアに描かれています。

一方で興味深かったのは、大石さんが自分自身の中に橋下氏と似た気質=「橋下」性=が潜んでいることを自覚し、国会議員バッジをつけて忙しい日々を送る現在の日々において、それが時に姿を見せる点を反省していることです。

私も『朝日新聞政治部』の冒頭で、吉田調書事件でデスクを解任された後に妻から「傲慢罪」という判決を突きつけられた場面を紹介しています。私の中にも「橋下」性は潜んでおり、よくよく注意しなければならないと大石さんの『維新ぎらい』を拝読して改めて身を引き締めたのでした。

さらに興味をそそられたのは、大石さんが抗った大阪府知事の橋下氏という上司との関係と、私が懲戒処分を宣告された朝日新聞社の木村伊量元社長との関係の類似性です。

大石さんも橋下元知事も大阪府立北野高校を卒業しています。ともに反抗的な高校生だったようです。そして私も木村元社長も香川県立高松高校を卒業しているのです。ともに公立高校の先輩・後輩の関係にあるんですね。

もちろん大石さんと橋下元知事の目指す社会像は真逆といえるほど違いますし、私と木村元社長の目指すジャーナリズムのあるべき姿も根本的に違っているとは思いますが、むしろ『維新ぎらい』を『朝日新聞政治部』と対照しながら読み進めていくと、むしろこの4人の気質にはかさなりあう部分もあるのではないかと思いました。

大石さんの歩みをしっかり頭に入れて望んだこの日の対談。講談社としては和気藹々の空気がふたつの本をおおいにPRすることに企画の狙いがあったと思いますが、そこは政治家と政治ジャーナリストの関係。べったりはいけません。私は対談冒頭に大石さんに潜む「橋下」性の話題から切り出しました。

大阪で橋下氏に、そして国会では岸田首相に「財務省の犬」と噛み付いた大石さん。初対面の私のツッコミに一瞬、身構えたようにみえました。やはり相当な闘争心を抱えた政治家のようです。この点も橋下氏とかさなる部分かもしれません。政治家としてはとても重要な資質だと思います。さすが「維新キラー」。

私もかなり多くの政治家をみてきましたが、大石さんには政治家としての非凡なエネルギーを感じました。対談の途中では私も大石さんから逆襲を喰らいました。山本太郎代表が大石さんの「突き上げ」を恐れていることもうなずけます。

一時間にわたる対談も終盤は打ち解けてきたのではないかと私は思います(大石さんがどう感じているかは定かではありません)。大石さんに潜む優しさも肌で感じることができました。

対談の中身は現代ビジネスで6月20日から3回連載でお伝えします。SAMEJIMA TIMESにYouTubeでも同時期に動画で紹介する予定ですので、乞うご期待。

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