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こちらアイスランド(109)湯川れい子さん、サメタイ鮫島さん夫妻、大学のオンライン授業、日本滞在濃厚濃密週間〜小倉悠加

正月も明けて、楽しいのと忙しいのがゴシャゴシャっと詰まった一週間を送った。日本滞在の時間が限られているからこその、濃縮濃厚週間だ。

まずはアイスランド大学の後期の授業が1月第二週の今週から始まった。生まれて初めてのオンライン講義だ。週に4日間一科目ずつ配信がある。オンラインだから勝手が掴めないのか、単にアイスランド語が理解できないだけのことなのか、少し戸惑っている。

前期の説明は全て英語だった。時々、文法用語がわからない程度で、不便はなかった。それが後期に入り、説明が全部アイスランド語になってしまった・・・絶句。

全クラスの全講師がそうなのか、たまたまオンライン担当講師に限ってなのかは分からない。簡単な物事は概要を外さない程度には理解できるが、文法説明をアイスランド語でされてもわっから〜〜んの一言!どーすりゃいいのよ(泣)。

前期の期末試験終了と同時にアイスランド語とは疎遠になっていた。加えてここ数週間はどっぷり日本語のみの生活になった。ごく簡単な文法さえ思い出せない。

目を宙に泳がせて動揺するばかりなのに、追い討ちをかけるように宿題は出てくるし、予襲復讐(ナイスな誤変換!)をしないとついていけないし、どーすりゃいいのよ!と自分自身に腹を立てたところで何の解決にならない。というか、答えは簡単で「勉強しろ!」に尽きる。

だから本当は勉強の時間を確保したい。けれど、日本の滞在時間は限られる。いろいろな人にも会いたい。時間を増やす方法知ってる人、教えて!


でね(とここでタメ口になる)、去年に続き鮫島さんご夫妻と会食もしたんですよぉ。今年はぜひ、Youtubeの裏側を突撃レポートしようと狙っていた。よし、これで今週のネタは確定!と心に決めていた。

なのにですよ、なのにーーー

「忙しすぎて人間らしい生活ができてないんですよ。家は散らかり放題で」と鮫島さんは完全退散節。

アイスランドからわざわざサメタイ読者のために来たのにぃ。ネタにしようと思ってたのにぃ、それはないじゃん。

「読者サービスしましょうよ。軟派の物事にも柔軟対応のサメタイで!」と口説いたけれど、Youtubeのセッティングもしていないそうなので、素直に諦めました。

日本人的には事前に連絡を入れて、レポート内容のオッケーをとってからが普通だけど、突撃レポートの方が臨場感が出ると思ったんですよね〜。昨年自宅にお邪魔した時は、住み心地よさそうなお部屋だったので、まぁ問題ないだろうと勝手に思っていました。読者のみなさん、ごめんなさい。事前告知もしていなかったので、誰も期待させてなくてよかった。

その代わり、会えるのは年に一度だけだしという理由をつけて、平日の昼間からのサメタイ酒盛りパーティ。鮫島さんはその後も仕事が詰まっているけれど、基本的には家にいるだけなので大丈夫と、私の酒好きに付き合ってくれた。

ここでその時の話を少しでも再現できれば、サメタイ読者サービスになるけれど、ごめんなさい、ほろ酔いであまり覚えてない(酔っ払いのさもありなん)。ざっくりだと、去年の1月にお会いした後の1年間の変化や生活、サメタイの現状と今後、YouTubeの新企画等でした。押入れから突然宇宙人が飛び出してきたとか、そんなびっくり仰天の話はなかった。

私はこの1年間内心ずっと、YouTubeチャンネルの編集作業で夫婦仲が険悪になっていないかと心配していた。そのことを率直に尋ねると、実際喧嘩になることもあるけれど(だよね〜)、目線の先は同じなので大丈夫だという。企画と編集のコンビとしてお互いに成長しているようで、よかったよかった。それはYoutubeの画面から見てとれる通りでもある。

ここで鮫島夫妻との写真を出したいところだけど、ごめん、楽しく飲みすぎて写真は撮り忘れです。

今年もまた火山が噴火しないかなぁ。みなさんと一緒に見に行きたい!

旅行代理店の担当者とも、オンラインではなく直接対面で話す機会を持った。

今年はアイスランドの旅行企画を復活させたいと思っている。独自企画のアイスランド旅行は、10年以上続けた実績がある。毎回満員御礼の評判のいいツアーを出していた。アイスランドに住むようになり、新たな企画を始動して間もなくコロナになってしまった。去年も企画は立てたものの、帰国時の手続きの煩わしさで実現しなかった。

今年は絶対にツアーを出す!という意気込みで、内容を再検討し、提供の仕方も工夫しようということになった。サメタイの読者の中には、このコラムに目を通しながら「いつかはアイスランドへ行ってみたい」と思っている人もいるかもしれない。アイスランド観光の定番を入れつつ、私なりの視点を反映した企画を考えているので、ぜひご期待くださ〜い!

ちなみに、旅行代理店の担当はヘビメタファンです。


日本滞在中、こなすべき大切な物事のひとつに歯医者がある。

歯医者に数年間行けなかったため(コロナめ!)、去年は大工事を要し、歯医者に高額なお布施をした。いや、みなさんの懐具合からすれば大した金額じゃないのかな。仕事が断たれて収入が激減した私には、ひどく高額だった。

そんな去年の突貫工事が功を奏してか、今年は小さな虫歯をちょろっと詰めるだけに終わることができた。お支払額もかわいらしいものだった。


そして今週の真打は、笑顔が美しい私の第二の母、湯川れい子さんとの会食。去年に引き続き、ふたりとも上品なはずなのにゲタゲタと笑いころげてばかりだった。

まずは去年の思い出話をどうぞ。

去年の会食から約一年、この1年間は例年にも増して激震の一年間だったという。まずはれい子先生自身がコロナで生死を彷徨ったのが一大事。こでもれに関しては「生きて出てこられたし、こうして美味しいご飯を食べることができてるからいいのよ」とサラリとしたもの。

一番大きかったのは、ご自身がコロナから生還するやいなや、”戦友”と呼ぶ以前のご主人が亡くなったこと。本来は無縁であるべき彼が残した事業の責任を、彼女が負うことになってしまう。

現実は小説より奇なりで、語るも聞くも驚きの物語。世の中は本当にわからない。とんでもない重圧がのしかかったけれど、ハッピーエンドにすべく努力を怠らない彼女の器には、果てしなく尊敬の念を抱くしかない。

無理難題の重圧に押しつぶされるのではなく、悲劇を喜劇として語れる切り替えのよさ、いつにも増してエネルギッシュに解決策を練り上げていくその熱量には、お姉さんこそニッポンイチ!と言いたくなった。真に器が大きい人だ。

私の記憶に間違いがなければ、れい子先生は都知事選への出馬要請を受けたことがある。確か年齢と健康上の理由で断ったかと思う。このような器の女性が都知事になっていたなら、現在の東京都の暮らしは違っていただろうか。ふとそう思った。

性格の明るさと聡明さ、そして繊細さと大胆さが混在するあの人柄はどこから湧き出してくるのだろう?

私は大胆に何かを飛び越えることもあるけれど、往々にして小さくちまちまと物事を考えがちだ。今日彼女と話をしていて、あのくらい大胆に、そして心優しく暖かく私自身もありたいと心から願った。

ちなみに今年も去年と同じく、「ドバっと」「半分こ」の指示が飛びました(笑)

お世辞抜きに真から尊敬できる女性と、こんなに楽しいお付き合いができるとは、何と幸運なのだろう。そんなラッキーを糧に、私も次の世代の目標となるような生き方をしたいと願ったのだった。

小倉悠加(おぐらゆうか):東京生まれ。上智大学外国語学部卒。メディアコーディネーター、コラムニスト、翻訳家、ツアー企画ガイド等をしている。独自企画のアイスランドツアーを10年以上催行。当地の音楽シーン、自然環境、性差別が少ないことに魅了され、子育て後に拠点を移す。好きなのは旅行、食べ歩き、編み物。

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