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立憲野党私設応援団(18)長谷川ナイフ論争について考えてみる~憲法9条変えさせないよ

※この連載はSAMEJIMA TIMESの筆者同盟に参加するハンドルネーム「憲法9条変えさせないよ」さんが執筆しています。


<目次>

1.「積極財政」をテーマにした「長谷川ナイフ論争」

2.twitter上で「論争」を行うことの難しさ

3.経済学者は「MMT」や「財政破綻」の問題に対してどのように語っているのか

4.「モデレーター」(司会者)としての鮫島さんの役割への期待

5.改めて「積極財政」に関する論点を整理する

6.なぜ「れいわ新選組」の経済政策は「胡散臭い」と思われがちなのか

7.「れいわ新選組」の今後の対応への期待

8.トピックス:沖縄県知事選などについて

1.「積極財政」をテーマにした「長谷川ナイフ論争」

先月、8月11日から8月14日にかけて、twitter上で「積極財政」の是非をテーマに長谷川羽衣子さんとDr.ナイフさんとの間の論争が展開されました。

SAMEJIMA TIMESの読者の方々には、実際に論争を目にされた方も多いのではないかと思います。

この「長谷川ナイフ論争」を紅麹さんがツリーにまとめておられますので、論争の内容を振り返ってみましょう。

2.twitter上で「論争」を行うことの難しさ

twitterでは字数制限があるため、このような内容についてtwitter上で論争を行うことは、大いに難しさを抱えています。

仮に字数制限がなかったとしても、大きなテーマを設定したうえで一般の人々に分かる形で論争を繰り広げていくことは、簡単なことではありません。

例えば、物理学の量子論では「未来から過去に向かって流れる時間」ということを考えたりするのだそうですが、私たちが日常生活の中で普通に捉えている「時間」は「過去から未来に向かって流れる時間」ですので、「未来から過去に向かって流れる時間」などと言われてしまうと、物理学に精通した一握りの人を除く大多数の人々は「それって一体どういうこと?」と戸惑ってしまうでしょう。

経済学における貨幣論も非常に難しく、物理学における「時間とは何か」という問題と同様に、経済学における「貨幣とは何か」(お金とは何か)という問題も、専門家の間でも意見が分かれて一種の「哲学論争」になるような非常に難解なテーマの一つです。

「積極財政」の問題について考えることは「貨幣とは何か」(お金とは何か)という問題を考えることにもつながる話ですので、なかなか理解しづらいというのは、むしろ当然のことだと思います。

3.経済学者は「MMT」や「財政破綻」の問題に対してどのように語っているのか

さて、「MMT」(現代貨幣理論)や、(行き過ぎた「積極財政」がもたらす帰結としての)「財政破綻」の問題について、経済学者の方々がどのように語っておられるのか、相反する立場として、一橋大学名誉教授の野口悠紀雄さんの考え方と、関西学院大学教授の朴勝俊さんの考え方を、それぞれ紹介しておきましょう。

【野口悠紀雄】

コロナ禍で“盛況”だった「MMT」はやはりインフレで破綻した

【朴勝俊】

4.「モデレーター」(司会者)としての鮫島さんの役割への期待

「長谷川ナイフ論争」を受けて、twitter上では様々な反応がありました。

twitter上で「鮫島待望論」が湧き起こり、その期待に応える形で、鮫島さんがyoutubeに動画を配信しました。

今回のyoutubeの動画は「モデレーター」(司会者)というよりも「コメンテーター」(解説者)としての役割を果たされたのだと思いますが、その分かりやすさに、twitter上で次のような称賛の声があがっています。

5.改めて「積極財政」に関する論点を整理する

鮫島さんの動画の内容をふまえたうえで、さらに私の意見を付け加える形で、「積極財政」に関する論点を改めて整理してみたいと思います。

鮫島さんの動画では、「れいわ新選組だけが積極財政で、他の政党はみんな緊縮財政」という括り方で説明が進められていましたが、維新も、共産党も、やはり自民党とは考え方が異なるだろうと思いますので、それぞれの政党の考え方を分類して、表にして整理してみました。


財政支出拡大派財政支出削減派

増税派
日 本 共 産 党
「大きな政府」による均衡財政
自 由 民 主 党
「緊 縮 財 政」 (財務省の犬)

減税派
れ い わ 新 選 組
積  極  財  政 (この国に生きる全ての人々にお仕えする)
日 本 維 新 の 会
「小さな政府」による均衡財政

共産党とれいわは「庶民の生活を底上げするための財政支出の拡大」という点では一致していますが、共産党は富裕層の所得税増税と大企業の法人税増税に財源を求めるのに対し、れいわは大胆に国債を発行して積極財政を進めていくことを志向しています。

また、維新とれいわは今のところ「消費税減税」あるいは「消費税廃止」を求めるという点では一致していますが、維新は財政支出を削減して「小さな政府」を目指しているのに対し、れいわは弱者救済のための財政支出の拡大を志向しています。

増税派と減税派の違いですが、自民党や共産党など(鮫島さんの話では、これに立憲民主党も含まれる)の増税派はどちらかといえば「エリート志向」的な政党であるのに対し、維新やれいわなどの減税派はどちからといえば「ポピュリズム」的な政党であると捉えることもできるのではないかと思います。

そうしたことをふまえたうえで、「積極財政」に対する懸念について整理してみましょう。

懸念事項①:国全体の「経済破綻」につながる危険がある

懸念事項②:政府の「財政破綻」(国債のデフォルト)につながる危険がある

懸念事項③:「インフレ」により国民の実質的な生活水準が下がる危険がある

懸念事項④:「通貨安」により国際的に見た日本の経済力が低下する危険がある

まず、「経済破綻」の危険性についてですが、私がずいぶん昔に学んだ知識としては「国債の利払額がGNPの額を超えるようになると、国の経済は破綻する」という命題があります。

従って、「国債はいくらでも発行できる」というのは誤りで、理屈で言えば「何らかの上限がある」と考える必要が出てきます。

しかし、それが一体いくらなのかといえば、かなり極端な話で、例えば日本の経済が破綻してしまうのは、次のような場合です。

国債発行額1京1,100兆円×国債金利5%=利払額555兆円>GNP554兆円

現時点で「国の借金」と言われるものは1,255兆円とのことですので、これが約9倍近くまで膨らみ、さらに日本国債の金利が現状の0.244%という水準の20倍以上になる(ちなみに、ギリシャ国債の金利が4.195%)ということで考えた場合に、はじめて「利払額555兆円」という金額に達するという計算になります。

現実的に考えた場合には、そこまでの金額に達してしまうという懸念は、「杞憂」に過ぎないと言えるのではないでしょうか。

ちなみに、架空の設例を考えてみましょう。

設例A・・・GDP535兆円、国債発行額1,255兆円

設例B・・・GDP1,070兆円、国債発行額1,255兆円

設例Aは日本の2020年のGDPと現在の国債発行残高を示したケース、そして設例BはGDPのみを2倍にしたケースです。設例Bだと、同じ国債発行残高であっても、ずいぶんと「深刻度」が緩和されて見えるのではないでしょうか。

日本の「財政危機」というものは、見方によっては「経済政策の失敗」がもたらしたものであるというふうに捉えることもできます。バブル崩壊後に経済を立て直して成長軌道に乗せることができていたなら、今ごろGDPが1,000兆円に達していた可能性も十分あったと思いますし、それが無理でも、700兆円とか800兆円くらいになっていても全然おかしくないような経済力が以前の日本にはあったわけですから、やはりそのことを振り返ったうえで経済の問題を見ていく必要があるのではないかというふうに思います。

次に、「財政破綻」(国債のデフォルト)の危険性について考えてみましょう。

これは、外国通貨建ての国債を発行する場合にはその危険性がありますが、自国通貨建ての国債を発行する限りでは、その危険性はないというふうに言うことができます。

「通貨発行権を持つ国の政府が発行する自国通貨建て国債がデフォルトすることはない」という点に関しては、積極財政論者も緊縮財政論者も共に見解の相違はないように思われます。外国通貨建ての国債の場合には償還期限が到来した際に資金調達ができずに債務不履行(デフォルト)となってしまう危険性がありますが、自国通貨建ての国債であれば償還期限が到来した際に自国通貨を発行すれば償還のための資金を手当てすることができますので、債務不履行(デフォルト)の危険はありません。

ここでは、「国債の償還」という問題に関連して、「税」と「国債」の役割について整理しておきましょう。

「MMTの考え方を進めていけば、税を一切なくしてしまって、財政需要には全て国債の発行で対応する『無税国家』が可能になるのではないか?」という人がいますが、私は、これは誤りなのではないかと思います。

国債の信用力というのは、国の徴税権を担保にしたものであり、「政府が国内の資産や所得や消費などに対して課税を行うことで、過去に発行した国債を(償還しようと思えば)償還することができる」という考え方が根底に流れています。

もっとも、国債を償還する期限が到来した際に、歳出としての「国債費」に見合った歳入を調達するのに「税」と「国債」という大きく言って2つの選択肢が考えられますので、歳入項目として「国債」というものを選択し続ければ、結果として「借金の返済」というようなものを考えずに済むという話になります。

とはいえ、真面目な方の中には「いつかは国の借金を返済しなければいけないのではないか?」と考えられる方も多いでしょうから、「税」による歳入を「国債費」という歳出に充てて国債を償還する場合を考えてみましょう。

20兆円の国債を償還するという場合に、その時の日本のGDPが500兆円であれば対GDP比で4%のインパクトがありますが、仮に日本のGDPが1,000兆円あれば対GDP比で2%のインパクトしかないことになります。

国債の発行に関して「負担を将来世代に先送りする」と批判する人も多いですが、日本の将来のGDPがあまり増えていないようなら「将来世代に大きな負担を負わせる」ことになりますし、日本の将来のGDPが大きく増えているようなら「将来世代にほんの少しだけ負担を負わせる」ということになるわけです。つまり、GDPが大きく増えると仮定すれば、国債発行による将来世代の負担は、あまり気にしなくていいほど小さなものになるのです。逆に言えば、経済成長がほとんど達成できなかった場合には、国債発行による将来世代の負担は非常に大きなものになってしまいます。そのインパクトは、達成できた経済成長の大きさ次第です。

さて、いよいよ「インフレ」という懸念事項について考えていくことにしましょう。

緊縮財政論者が積極財政論者を批判する場合に一番考えられることは「国債発行によって無制限に財政支出を拡大していくとインフレになる」とか「ハイパーインフレになる」といった主張です。

「それが経済全体にとって良いことなのか?」という価値判断は抜きにして、「積極財政だとインフレ傾向になりやすく、緊縮財政だとデフレ傾向になりやすい」ということに関しては、多くの方がイメージしやすいのではないかと思います。

そこで、まずは「『インフレ』と『デフレ』がそれぞれどのような人々にとって得なのか」ということを整理してみたいと思います。

インフレで有利になる人

・企業家(ただし、コスト上昇分を財やサービスに価格転嫁できることが前提)

・借入金に依存する企業

・多額の公債発行残高を有する国や地方公共団体

・住宅ローンなどの借入金を抱える個人(固定金利の場合)

デフレで有利になる人

・資産家

・無借金経営で多額の資産を有する企業

・安定した給与所得がある公務員および民間企業のサラリーマン(ただし、賃下げがある場合には、賃金の下げ幅が物価の下落幅の範囲内に収まることが前提)

3億円の資産を社債に投資して、2%の金利で年間600万円の社債利息を得ている個人がいて、この人がいつも「鮫島屋」という定食屋さんの税込600円のランチを食べているとします。

この人の年間収入600万円は、「鮫島屋」のランチ10,000食分に相当するのですが、デフレでランチの値段が税込540円になれば、この人の収入はランチ11,111食分に相当することとなり、イメージとしては、収入が1割程度増えたような感覚になります。

逆に、インフレでランチの値段が税込660円になった場合には、この人の収入は9,090食分に相当することとなり、イメージとしては、収入が1割程度減ったような感覚になります。

そして、より重要なことは、そもそも3億円という元本自体が、10%のインフレがあれば約1割目減りするような感じになり、逆に10%のデフレがあれば約1割増えるような感覚になるということです。

現金に近い資産をたくさん持っている資産家であればあるほど、デフレは有利にはたらくことになります。

月収30万円のサラリーマンの場合はどうでしょうか。

「鮫島屋」という定食屋で税込600円のランチが、インフレで税込660円に値上がりしたとします。ここで、サラリーマンの月収も1割上がって33万円になれば、インフレ前もインフレ後も、このサラリーマンの月収はランチ500食分で、価値が変わらないことになります。

では、デフレでランチの値段が540円になった場合はどうでしょうか。月収が1割下がって27万円になった場合にはランチ500食分の価値で変わりませんが、月収が2万円減の28万円で踏みとどまった場合にはランチ518食分の価値ということになり、月収が下がったにもかかわらず暮らし向きは楽になったことになります。

ここで、このサラリーマンが毎月5万円のローンの返済を抱えていたとします。その場合にはどうなるでしょうか。

使えるお金が25万円で、ランチが税込600円だと、ランチ416食分の価値ということになります。

インフレで物価と月収が共に1割上昇した場合には、使えるお金が28万円でランチが税込660円ということで、ランチ424食分の価値ということになり、暮らしが少し楽になりました。

デフレでランチが税込540円になった場合、月収が27万円だと使えるお金が22万円で、ランチ407食分の価値、月収が28万円だと使えるお金が23万円で、ランチ425食分の価値ということで、月収の下がり幅次第で、最初よりも暮らし向きが苦しくなったり楽になったりということになります。

「インフレによる債務者利得」という概念について整理しておきましょう。

これは、インフレが起きた場合に、借入金などの貨幣性債務を負う者が返済額の実質的な目減りによって利得を享受できるということを示す概念です。

先ほどのサラリーマンの毎月5万円のローンの返済の話であれば、ランチ税込600円の場合にはランチ83食分、インフレでランチ税込660円になった場合にはランチ75食分、デフレでランチ税込540円になった場合にはランチ92食分ということになり、インフレになった方が債務返済の実質的な負担が軽くなり、デフレになった方が債務返済の実質的な負担が重くなるということになります。

「借入金に依存する企業」や「多額の公債発行残高を有する国や地方公共団体」や「住宅ローンなどの借入金を抱える個人」が「インフレで有利になる人」として分類されているのは、そのためです。

こうしたメカニズムのことを考えると、現実にデフレが進んだバブル崩壊後の日本で、貸与型奨学金の返済義務を負った若者たちの生活がどんどん苦しくなっていったのは、現象として理解しやすいのではないかと思います。

さて、ここで少し楽屋裏の話をしたいと思いますが、この議論の草稿を提示した段階で、鮫島さんから「インフレが進むと、それにつれて金利も上昇するので、公債を発行して資金を調達する必要のある国や地方公共団体、あるいは、変動金利の住宅ローンを抱える個人などは、金利負担が大きくなって、不利にはたらくことになりませんか?」という趣旨の指摘をいただきました。

その指摘はまったくその通りで、「新たな金利負担が増える」ということを考えた場合には、物価の上昇がもたらす金利の上昇は、借金から逃れられない人々にとっては、不利にはたらくことになります。

いろいろと見てくると、インフレやデフレで、暮らし向きが良くなるか悪くなるかは、所得の上がり方や下がり方、物価の上がり方や下がり方、金利の上がり方や下がり方次第ということになります。

そういう意味では、「積極財政で実際に暮らしが良くなるか悪くなるか」という話は、簡単に結論を出すのは難しいのではないかとも考えられます。

私が先月書いた「小説」で結末が異なるストーリーを提示したのは、そうした事情にもよります。

立憲野党私設応援団(16)真夏の夜の夢「山本太郎内閣誕生す」~憲法9条変えさせないよ

最後に、「通貨安」という問題点について触れておきましょう。

この問題に関しては、私の能力を超えており、「為替の問題については分かりません」と申し上げたいと思います。

1つだけ指摘をさせていただくと、ドルは基軸通貨なのでアメリカは「通貨安」のことを気にせずに積極財政を進めることができるが、日本の場合には「通貨安」のことにも目配りしながら経済政策を進めていく必要があるのではないか、という議論があるということです。

いずれにしても、鮫島さんが動画で指摘したように、「積極財政」を進めようと考えれば、「インフレ」と「通貨安」の問題を、もっと深く掘り下げて検討していく必要があるのではないかと思います。

6.なぜ「れいわ新選組」の経済政策は「胡散臭い」と思われがちなのか

「積極財政」を訴えるれいわ新選組の経済政策を聞いて、「胡散臭い」と捉える人々が少なくないのはなぜなのか、理由を考えてみました。

理由①:「暴れん坊将軍」は日本人のヒーロー

理由②:「ギリシャ危機」や「スリランカ危機」への懸念

理由③:「悪夢の民主党政権」という記憶

まず、「暴れん坊将軍」についてですが、テレビドラマや学校教育の中で、徳川吉宗や上杉鷹山のような緊縮政策を行って政治を立て直した人が「名君」で、荻原重秀や田沼意次のような放漫政策を行った人物は「悪役」のような感じで扱われていますので、多くの日本人の価値観として、「質素・倹約こそ美徳」という考え方が自然と培われているということがあります。

これに関しては、「江戸時代の話と、管理通貨制度になっている現代では、考え方が違う」ということをしっかり説明していく必要があるでしょう。

次に、「ギリシャ危機」や「スリランカ危機」についてですが、実際に借金で財政破綻や経済破綻してしまう国があることは、「積極財政」に対する不安感を国民に抱かせる要因になります。

これに関しては、「通貨発行権がある自国通貨の債務を抱える国(日本など)と、通貨発行権のない通貨の債務を抱える国(ギリシャなど)では、国の財政や経済に与える影響が違う」ということをしっかり説明していく必要があるでしょう。

最後に、「悪夢の民主党政権の記憶」についてですが、2009年の政権交代の際に民主党が「子ども手当」をはじめとする様々な施策を約束しながら、財源の問題でマニフェスト通りの政策が実行できず、逆に「消費税増税」を進めることになったという苦い経験があります。

れいわ新選組の街宣でも、「民主党は政権交代しても約束した公約は果たせなかったが、れいわ新選組は政権交代した時に本当に約束を守ってくれるのか?」という質問が実際に出たりしています。

もちろん、民主党とれいわ新選組は全く違う政党なのですが、民主党の「事業仕分けで霞が関埋蔵金を探し当てて財源に充てる」という話とれいわ新選組の「国債を発行して消費税を廃止し、奨学金をチャラにする」という話は、有権者からしてみれば、どちらも「当てにならない財源論」として同じように映るのではないでしょうか。

有権者がれいわ新選組に対して向ける「疑いの目」の内容を整理してみましょう。

疑いの目①:政策科学的に実行可能なのか?

疑いの目②:政策科学的に実行可能だとして、政権を獲った時に実行する「やる気」があるのか?

疑いの目③:政策科学的に実行可能で、かつ「やる気」もあったとして、霞が関の官僚にうまく丸め込まれて公約を実現できないまま終わるという危険性はないのか?

これらの3つの「疑いの目」のうち、2番目の「やる気」の問題はれいわ新選組の場合には心配ないとして、問題は1番目と3番目のことになります。

3番目の「官僚組織をうまく使いこなせるのか?」という問題は、政権交代の可能性や期待がもう少し高まった段階で考えることにするとして、現時点では、1番目の「政策科学」の問題にフォーカスした深い議論を行う必要があるのではないでしょうか。

多くの有権者からすると、れいわ新選組が主張する「積極財政」の政策は、物理学でいうところの「永久機関」のような実際には実現できない代物のように映っているのではないかと思います。この実現可能性を一人でも多くの人に納得してもらえるかどうかが、今後、れいわ新選組が支持を拡大していけるのかどうかの分かれ道になってくるような気がします。

7.「れいわ新選組」の今後の対応への期待

それでは、改めて「さよなら昨日の私」さんのtwitter投稿文を見てみましょう。

「さよなら昨日の私」さんは、フォロワー数3万人を超えるインフルエンサーの一人で、れいわ新選組と山本太郎さんのことをずっと熱心に応援されているアカウントです。

その「さよなら昨日の私」さんが、「正直いうと山本太郎の街宣でも経済の話が始まると脱落する。」と言っておられるわけですから、ましてやれいわ新選組や山本太郎にあまり関心を持たない人々が「積極財政」を支持するかどうかといえば、それは極めて期待薄だと考えざるを得ないのではないでしょうか。

「さよなら昨日の私」さんは、「学が無い私は経済のことはほとんど分からず」と謙遜しておられますが、文章の終わりの部分で「この人は、難しいことを簡単な言葉で説明する。」ではなく「この人は、難しいことを平易な言葉で説明する。」と表現されているのを見ても分かる通り、かなり高い知性と知識を持っておられる方だと推察します。

それでも「正直いうと山本太郎の街宣でも経済の話が始まると脱落する。」という状況になっていたのは、れいわ新選組の側の説明に工夫が足りなかったことを意味しているのではないかと思います。

そこで、今後、例えば、長谷川羽衣子さんと、大石晃子さんと、水道橋博士さんが3人でチームを組んで、「『積極財政』を有権者に対してどのように分かりやすく説明するか」ということを検討し、内容を作り込んで、プレゼンの仕方などを大胆に変えていってみてはどうかと思うのですが、いかがでしょうか。

さらに言えば、それに鮫島さんも何か関わるような形で話が盛り上がっていくと、SAMEJIMA TIMESの執筆者や読者としては、もっと楽しめるのではないかと思います。

実際に可能かどうかは分かりませんが、少し先の次期参院選や衆院選の日程を睨んで、例えば『みんなの積極財政』(仮題)や『あなたを幸せにする積極財政』(仮題)といった感じのタイトルで、書籍やマンガ、動画などを作って、「積極財政」の考え方を一般大衆に広めていけるとよいのではないでしょうか。

「『憲法9条変えさせないよ』氏は、相変わらずネーミングセンスがないな」と思われる読者の方には、是非センスの良い書籍タイトル、動画タイトルを考えていただいて、一人でも多くの方々が関わる形で、書籍やマンガや動画などを作っていけたら面白いのではないかと期待しています。

8.トピックス:沖縄県知事選などについて

今日のテーマの話はここまでにして、最後に、沖縄県知事選挙のことについて触れておきたいと思います。

9月11日(日曜日)は、沖縄県知事選挙、沖縄県議会議員補欠選挙、宜野湾市長選挙、宜野湾市議会議員選挙など、沖縄で数多くの選挙の投開票が行われます。

沖縄県知事選挙では、立憲民主党・日本共産党・れいわ新選組・社会民主党・沖縄社会大衆党などが推薦する玉城デニーさん、沖縄県議会議員補欠選挙では、オール沖縄推薦の上原カイザさん、宜野湾市長選挙では、オール沖縄推薦のナカニシ春雅さん、そして、宜野湾市議会議員選挙では、れいわ新選組公認のプリティ宮城ちえさんの当選を祈って、それぞれの候補を応援するtwitter投稿をご紹介したいと思います。

ちなみに、プリティ宮城ちえさんは36年間教員をされていた方で、生徒たちから「プリティちえちゃん」というニックネームで呼ばれていたことから「プリティ宮城ちえ」という名前で登録して出馬されたのだそうです。

沖縄にお住まいの方や、沖縄にお住まいの友人・知人等がいらっしゃる方は、沖縄県知事選挙は「玉城デニー」、沖縄県議会議員補欠選挙は「上原カイザ」、宜野湾市長選挙は「ナカニシ春雅」、宜野湾市議会議員選挙は「プリティ宮城ちえ」をよろしくお願いします!


憲法9条変えさせないよ

プロ野球好きのただのオジサンが、冗談で「巨人ファーストの会」の話を「SAMEJIMA TIMES」にコメント投稿したことがきっかけで、ひょんなことから「筆者同盟」に加わることに。「憲法9条を次世代に」という一民間人の視点で、立憲野党とそれを支持するなかまたちに、叱咤激励と斬新な提案を届けます。

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