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共産党委員長が志位和夫氏から田村智子氏へ!世代交代を機に民主集中制など党運営のあり方を抜本的に見直せば党再建の可能性は十分にある

共産党トップが志位和夫委員長から田村智子氏(参院議員・政策委員長)へ交代する可能性が高まってきた。1月15〜18日に4年ぶりに開かれる共産党大会の最終日に執行部の人事刷新が発表される見通しだ。

志位氏は1月4日のBSフジに出演し、後継人事について問われ、「人事のことは勝手に言えない」と述べ、委員長交代に含みをみせた。田村氏への見解を問われると「個人の評価はしない」「人事のことは言えない。大会で決めることなので勝手に言えない」と言及を避けた。女性委員長誕生の可能性については「これまでは(女性委員長は)ない」と述べた。

志位氏は2000年に不破哲三氏から委員長を受け継ぎ、24年にわたってトップの座にいる。共産党の柔軟路線を進め、近年は野党連合政権構想を掲げて立憲民主党との共闘に踏み出したが、立憲からはそっぽを向かれて次の衆院選に向けた戦略は描ききれていない。志位氏の歴史的な決断である「立憲との共闘」の方針に縛られて身動きが取れない状況だ。

ロシアとウクライナの戦争では、米軍と一体化して国民総動員令のもとで戦争を遂行するゼレンスキー政権への全面支持を掲げ、ゼレンスキー国会演説をスタンディングオベーションで絶賛し、停戦を重視する支持層に異論がくすぶるなど、迷走する場面も目立ってきた。昨年は党執行部を批判するベテラン党員を除名して党内外から批判を浴びる一幕もあり、24年続く志位執行部に党内権力が集中して組織が硬直化しているとも指摘されている。

そのなかで共産党は国政選挙のたびに議席を減らし、赤旗部数や党員数も減り、党勢は衰退の一途をたどっている。

共産党低迷の最大の理由は、「共産主義」のイデオロギーそのものよりも、党執行部に権力を極度に集中させて党内の異論を封じる民主集中制にあると私は考えている。自由にモノが言えない組織に若者たちが集まってくるとは思えないからだ。

そこで田村氏や山添拓氏ら次世代へ執行部の世代交代を促し、顔ぶれを一新する機会に、民主集中制をはじめ党運営のあり方を抜本的に改めたらよいのではないかと提言してきた。党首公選制の導入も検討に値するだろう。

共産党の次世代は執行部批判を封じる「民主集中制」と決別して「党首公選制」に踏み切ろう!その先に新生共産党があるはずだ

地方政治に目を移すと、共産党ほど全国津々浦々の地域に根ざして行政監視を続けている勢力はない。地方議会が共産党を除くオール与党になっているケースが続出するなかで、共産党はなくてはならない政党であるといっていい。

一方で、硬直化した党体制や党運営を時代に即して改めなければ、党勢は今後も衰退していくのは必至だ。内向きの議論ばかり重ねていたら、無党派層には浸透しないし、次世代も取り込めない。

田村氏への世代交代は党勢を立て直す絶好の機会である。今年は解散総選挙が行われる可能性が高く、タイミングも絶妙といっていい。

懸念されるのは、田村氏が「お飾り」の傀儡執行部になることだ。志位氏は2006年以降は空席となっている議長に就くとみられ、事実上の最高権力者として君臨し続ける可能性がある。そうなると、田村氏に世代交代した刷新感が薄れ、せっかくの変革の好機を逃すことになる。

田村氏は国会での追及で名を挙げ、共産党員だけではなく、無党派層の受けもいい。「女性初」というだけではなく、東大生時代から将来の幹部候補生として注目されてきた志位氏にはない「庶民性」が最大の売りである。

その良さを損なう「院政」は絶対に避けた方が良い。田村委員長ー山添拓書記局長の新鮮な二枚看板に党の舵取りを任せ、大胆に党の再建策を打ち出せば、反転攻勢は十分に可能であろう。

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