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不条理だらけのコロナ対策/「なぜ?」と問い続けて調べた先は闇が広がるばかりだった〜飯塚尚子

納税者である皆さんは子供からお年寄りまでコロナ無料化検査を知っていたでしょうか?

誰もが平等・公平に辿り着く事が出来たでしょうか?

無料コロナ検査について前回記事『私たちの税金を投じた無料コロナ検査にたどりつくまでの道のりは遠かった』で深掘りしましたが、調べてみて分かってきたのは以下のようなことでした。

■厚労省でも都でも県でも納税者と直接やり取りをしている窓口は外部委託業者ばかり!

電話で少し突っ込んだ質問をすると自分の会社の名前さえも「お答えできません」「分りかねます」「言えません」「開示できません」「手元に資料がありません」等、国会中継や政治関連のニュースで聞いた言葉ばかり。答えに窮している彼らの殆どは簡単なマニュアルと研修を受けただけの中間搾取された派遣労働者達ではないのか?

■県から紹介された民間検査会社。混んでいるか聞けるはずの現場携帯端末はいつのまにか「この電話は現在使われていません」になっていた!

日本総合検査センターをじっくりご覧になってみて下さい。

本社は福岡県、HPの下まで辿ると五輪関係への実績。それなのにどんな組織なのか誰が構成員なのかもわからず、歴史も沿革もわからない小さな会社が一朝一夕にたどり着けるものではありません。

検査所は山口県にもありました(現在はありません。恐らくは2月20日のマンボウ解除がその理由)。その他にも検査所はありますが、気づく人は以下のワードだけで「おや?」と思うのではないでしょうか。

“福岡県・山口県・千葉県・五輪の実績”

千葉県には「何故?」と思われる方が沢山いるでしょう。必ず何か理由があるはずです。

アベノマスクをめぐり、その経営者や誰もいない小さな事務所などについてニュースになったのは記憶に新しいところですね。

■医療従事者のコロナ検査の診療報酬が一気に引き下げられている!

友人のドクターに国から配られているのは抗原定性だけでPCRは配られていないのか聞いたところ、「厚労省がそんな甘いわけないw」と笑い飛ばされました。国からの配布は抗原定性のみでPCRの配布は現場のドクター達には無いようです。

調べてみると、診療報酬は2021年度時点で半額、2022年4月にはさらに引き下げ。診療報酬を回収する為の点数が次々下げられている事が分りました。

友人のドクター曰く「検査をして原価をPayしなさい、という事なのでしょう」と。あぁ、それで、医療に紐づいたPCR検査があるのだなと、納得しました。

千葉県で有名なのは「にしたんクリニック」と「木下グループ」です。他県では、いかがでしょうか?

感染症外来をやっていると、リスクばかりが高くつき、次々に看護師が辞めてしまい、医者としても生活の道が危ぶまれている事は、医療現場のニュースやSNSから伝わってきます。本業のみを行っている方が良いという結論になるのも無理はありません。

何故、看護師が辞めないような仕組みを整え、保健所とも円滑に迅速に話し合える体制を作ることができないのでしょうか? もう2年以上たっているのに。

■検査を行う処方薬局の薬剤師はリスクのみが高くなるばかりで危険手当等がつくわけではなかった!

各処方薬局に話を聞いてみると、「ネット予約可能」となった時点で、相手が濃厚接触者なのかどうかを見分けることが出来なくなったといいます。

検査をするにもゴム手袋とマスクとビニールの衝立があるだけ。彼らにだって家族がいるでしょう。それなのに医者に自ら足を運び、医療に紐づいた自費検査を受けるしかないというのが現状でした。同じ納税者であり、リスクも一般よりはずっと高いのに。

■無料化検査にはたどり着けない人々が多くいた!

まずは無料化政策の告知を知らなければアクセスは出来ません。そして、いつ更新されるかさえも分からない入荷情報の中では、ネットや電話による頻繁なアクセスが必要です。

駅周辺の薬局では品物不足が常態化しています。12月頃まで店頭に山のように積まれていた研究用の検査キットさえありません。

人口の少ない田舎にもお年寄りや子供たちはいますが、そもそも徒歩のみでたどり着けるドラッグストアが殆どありません。

前回記事で紹介した滋賀県の教育現場の友人もやはりたどり着けず、自費購入しているそうです。また、静岡で事業をしている友人から聞いたところ、既に昨年から辿りつくことが出来ず、現在は業者のルートを通じて自費購入しているそうです。友人曰く「無料検査は保健所からのただの紹介」。

逆に具合が悪くなければ検査に行かない言うのは、スタジオを経営している友人。「下手に検査して陽性が出ちゃったら仕事が止まって卒業アルバムが納入できなくなってしまう」。これとて、業者に安心して休める保障をするのが国のやる事ではないのか、皆保険の意味はそこにあるのではないのか。

もはや皆保険制度は機能していないと言わざるを得ません。戦争や自然による大災害クラスのパンデミックだからこそ、本来国にしか担当出来ない事であるはずなのに。

■医療機関や高齢者施設に配布されているものは陰性の確定診断が出来ないキットばかりだった!

調べているうちに、厚労省新型ウイルス感染症対策推進本部事務連絡2021年6月25日付の行政文書を見つけました。

そこには驚くべきことが書かれていました。4頁の(5)をご覧ください。

1頁には「政府の~略~感染症対策の基本方針において~略~早期に陽性者を発見する事によって感染拡大を防止する観点から~略~昨年増産された抗原簡易キットを可能な限り早く配布する事とされた」とあります。

それも「陰性とは確定診断の出来ない」抗原定性検査だけが特定の3社のみから配布されたのです。この3社は厚労省承認リストに最も早く名を連ねた3社です。

また、調べた限りデンカ社は財界や経済界とも太いパイプのある会社です。この3社が選ばれた理由はいったい何なのでしょうか?

3頁図表(5)の配布する抗原簡易キットとは、「抗原定性検査キット」の事です。

抗原定性検査はウイルス量が非常に多いときのみ陽性確定されるもので「陰性の確定診断は出来ません」と県の職員は明言しています。

因みに抗原定性の精度について民間会社でも調べられていないか整合性を確認する為に探してみたところ【精度比較】厚労省認可の抗原定性検査キット・メーカー一覧がありました。

国立遺伝研究所の川上先生のSNSでは「陰性の証明にはならない」と当初から言われている事です。

私は2021年4月中旬に酸素飽和度87になった際(参照『私は本当に「コロナ陰性」だったのか? 今苦しんでいるのは「コロナ後遺症」ではないのか? 抗原検査への疑念』)、訪れた基幹病院の感染症外来の医師も「検査は確実ではないから」を三度ほども繰り返し伝えられたこと。また私の検査はデンカ社製だったことも判明しました。

主治医からは「抗原定性は意味がない。私は意味のないモノはやらない主義」と伝えられ、大学などで医療関係者に会うと「抗原定性は意味がない事は皆知っていますよ」と口を揃えて言われました。

翌年の日経バイオテク2020年5月14日の記事では「抗原定性は誤診の可能性があり、感染疑いの有無や早期発見早期治療につなげるための検査としては推奨されない」と指摘されています。(最後まで読むと非常に面白い事が書いてあるので是非目を通して頂きたいと思います。原資は私たち納税者の税金です)

川上先生はSNSで、東大医科研、河岡研の論文について説明されています。論文開示は2020年12月8日ですから、私が酸素飽和度87を記録する半年前に既に誤診断の可能性の指摘があった事になります。

この論文のオーサーである河岡教授は「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議(2020年2月14日開示 法的位置づけ無し)の開催について」という文書の名簿に名前のある専門家です。翌年新設されたアドバイザリーボードにも名前を連ねています。同時に内閣総理大臣に指名され横滑りした通称・分科会「新型コロナウイルス感染症対策分科会」の名簿にも名前のある専門家です。

国会に呼ばれてお話をされた宇都宮市インターパーク倉持呼吸器内科の倉持仁医院長が私見として中日スポーツの2022年1月28日配信の記事中、PCRと抗原定性の比較をコメントしている内容も面白いですね。 

そうこうしているうちに「皆さまの公共放送NHK」からこんな報道が入ってきました。分科会のメンバーでもある専門家の一人が感染し重症になったという報道でした。

記事コメント中に「今、冷静に考えると何故もっと早め早めにPCRをやらなかったのかと思う」と思える発言には正直目玉が飛び出ました。

もしかしたら科学として事前に判明していた事実を官邸に直接「抗原定性だけでは不足。PCRも同時にせよ」と言っていなかったのか?

抗原検査だけではアレルギーのある自分にとって危ないと分かっていたのにPCRをしなかったことを「安全バイアスに囚われていた」と告白したようにも聞こえます。「何故?」に応えてくれる解は無く、あるのは闇ばかりです。

上記に列挙しましたが、常にぶち当たるのは「何故?どうして?」に対する解に理路整然とした理論がない事であり、それ故か、答えが上から下まで隠ぺいされている事です。

東洋経済2020年9月1日の記事では専門家会議から看板の変わった分科会の議事録がバーコード状態で開示され、所謂「のり弁」と称される真っ黒なものであることが<コロナ会議「議事録不開示」の筋がなんとも悪い訳>と題され、配信されています。

2022年、3月16日<オミクロン株「BA.2への置き換わり進む」感染再拡大の懸念>と題された報道はアベマニュースより。

翌17日には、<「まん延防止」全面解除(21日)を決定 尾身氏「感染のリバウンドありえる」>とのタイトルです。(出典:朝日新聞)

この国は「日いづる国」ではなかったのか。その答えも不条理と理不尽の闇に隠れるばかりです。

飯塚尚子(いいづか・たかこ)
東京都大田区大森の江戸前産。子供の頃から父親の一眼レフを借り、中学の卒業アルバムのクラス写真は自ら手を挙げて撮影している。広告スタジオ勤務を経て現在フリーランスの教育現場専門カメラマン。フィールドは関東圏の保育園から大学まで。教育現場を通じて、社会の階層化・貧困化、発達障害やLGBTを取り巻く日常、また、議員よりも忙しいと思われる現場教員たちに集中していく社会の歪みを見続けている。教育現場は社会の鏡であり、必然的に行政や政治にもフォーカス。夫は高機能広汎性発達障害であり障害者手帳を持っている。教育現場から要請があれば、発達障がい児への対応などについて大人になった発達障がい者と直接質疑応答を交わす懇談会や講演も開催。基本、ドキュメンタリーが得意であるが、時折舞い込む入社式や冠婚葬祭ブツ撮り等も。人様にはごった煮カメラマンや幕の内弁当カメラマン、子供たちには人間界を卒業した妖怪学校1年のカメラマンと称している。