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こちらアイスランド(62)雪慣れしていないレイキャビク、大雪で車も立ち往生〜小倉悠加

天気が悪くて腐ってる。天気は自分の力ではどうにもできないものなので、甘受すればいいだけのこと。とは知りつつ、日照時間が短い季節は、やはり天気が気分を左右する。日本に住んでいた頃は知らなかった感覚だ。日光がうれしい。心からありがたく思う。

なのに、1月末に私がアイスランドに戻ってから、晴れの日は片手もない。1月に入り嵐のような天候が続いていた。彼に言わせれば、「君が帰るまでにひどい天気を集中的にこなしてるから」ということだった。けれど、私が帰っても、一向に天気がいい方向で安定する気配がない。

それどころか、10日ほど前レイキャビクはレッド・ウォーニングをくらった。日本は天気に関して注意報と警報があるが、こちらは注意という意味のウォーニングしかない。色分けはイエロー、オレンジ、レッドと、赤くなるにつれ警戒度が高まる。

レイキャビクは特殊な地域で、周囲にウォーニングがでていても、レイキャビクだけは免れることが実に多い。イエローは時々見るけど、覚えている限り、レッド・ウォーニングが出て、そのまま実際にレッドな天気に突入したのは今回が初めてだ。

そんなこんなで嵐が吹き荒れ、降雪量も多く、歴史的な大雪ではないにしても、数年に一度のどか雪状態。今日は珍しくいい天気だったので、レイキャビクの写真を撮ってみた。

ふ〜、前置きが長かった(笑)。要は、雪に埋もれてるレイキャビク市内やら、最近の写真をどうぞということ。まずはレイキャビクのシンボルであるハトグリムス教会。

2022年2月17日午前9時半、朝日を背に受けるハトグリムス教会。日の出が早くなってきた!

以下、最初の写真意外はすべて2月17日現在、9時半〜10時に撮った写真だ。一枚のは2月7日早朝の我が家の窓で、レッド・ウォーニングが発令された嵐の風の音に彼がおののき、夜中起きて窓にテープを貼ったらしい。夜寝る時には貼ってなかったのに、朝起きると窓に見事なバッテンが描かれていた。(今回の写真はクリックすると大きくなるはずです。)

アイスランドは北国だけど、決して雪の扱いが得意でないことが見てとれるかと思う。毎年、滑って骨折する人も後を絶たない(去年の暮れに我が家でも一名そんな不幸な御仁が出てしまった)。小型車もあちこちで車輪を空回りさせていた。量の差こそあれ、雪は毎年降るので、これは行政の問題も多分にあろうと思うんだけど・・・。

私が留守の間に骨折をした彼は、来週仕事復帰予定で、あと数日で車の運転を再開してもいいという日を迎える。「天気がよくても僕らがドライブに出られないから、そのせいで天気がずっと悪かったに違いない。今週末はきっといい天候に恵まれる」と、相変わらず都合のいい解釈を続ける。

天気が悪い、冬で日照が短いと嘆きはするけれど、9時日の出、18時日の入りということは、その前後1時間は明るい。もう嫌になるほど暗闇の時間が長いということでもないし、太陽も地平線を這うような動き方ではなくなっている。

ほとほと雪には飽きてきて、こころの中で「もうすぐ春だよ、春だよ〜」とつぶやいているけれど、木や草花の芽吹きを発見することができるのは、一ヶ月以上先のことかな・・・・・日本はボチボチ桜の季節ですよね。

あぁ、それにしても桜が恋しい。

小倉悠加(おぐら・ゆうか):東京生まれ。上智大学外国語学部卒。アイスランド政府外郭団体UTON公認アイスランド音楽大使。一言で表せる肩書きがなく、メディアコーディネーター、コラムニスト、翻訳家、カーペンターズ研究家等を仕事に応じて使い分けている。アイスランドとの出会いは2003年。アイスランド専門音楽レーベル・ショップを設立。独自企画のアイスランドツアーを10年以上催行。当地の音楽シーン、自然環境、性差別が少ないことに魅了され、子育て後に拠点を移す。好きなのは旅行、食べ歩き、編み物。自己紹介コラムはこちら

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