新年おめでとうございます。
本年も「こちらアイスランド」をご贔屓に〜。
と、普通に書いたけど、今年の新年はなんという滑り出し!
ちなみに、年末に帰国しました!航空運賃が高くて高くて本当にぃぃぃ(号泣)。それでも、一年に一度、両親の顔くらい見せなければと、一人娘である私は年末に帰宅した。今回は、彼(夫)と彼の息子もいっしょだ。
アイスランドを出たのは火山噴火開始の半日後だった。火山は目に鮮やかなオレンジ色を呈して絶好調に噴火していた。
空港へのタクシーから火山噴火を横目にアイスランドから出てくると、今度は日本で、それも元旦に大地震を体験。アラーム音が鳴り響いたその時、我が家ではアイスランド人2名+日本人3名がお茶をしていた。
アラーム音は一瞬何のことかわからなかった。私は普段日本に居ない外国仕様の日本人だ。携帯にあれほどのアラート音が鳴るとは知らなかった。あまりにも音量が大きすぎて、どこから音がしているのかが分からなかった。
最初に気づいたのは彼だった。自分の携帯が激しく鳴っている。すると私の携帯もひどい音を吐き出していることを知った。慌てて画面を見ると地震が来るという。
「地震が来るよ!Earthquake is hitting here in a few seconds! 」と叫び、実さその数秒後に揺れが来た。2度ほど揺れたと思う。長かった。それは311を思い起こさせた。いやな予感がした。
日本がホンワカとめでたい気分を味わっていたその時に地震は起こり、翌日、彼と彼の息子はアイスランドへの帰路についた。それも夕方以降の羽田便だった。
JAL便と海上保安庁の機体が事故を起こしたまさにそのタイミングに、彼らは羽田空港に入っていた。今回はなんとタイミングが凄いのだろう。アイスランドから火山や地震の神でも連れてきてしまったのだろうか。
羽田は混乱していたという。チェックインも一時停止となった。裏では状況の把握、滑走路の安全点検と再編成等、裏方はさぞや大変だっただろう。それでも、国際線はなるべく欠航させなかったのは幸いだった。
日本からアイスランドへの直行便はない。乗り継ぎがあるので、ここで飛べないとややこしいことになる。
幸いにもチェックインは再開され、飛ぶような雰囲気になってきた。それでも、いつ離陸できるかは直前まで判明せず、次の便に乗り継ぐことが絶望的に思えた時間もあった。乗り継げなかったとしても、日本から北欧へと飛び立てるだけで十分にありがたい。情報の更新を辛抱強く待つしかなかったーーーともっともらしく書くけど、私は実家でテレビのニュースを見てる身なので、ひどく切実ではない。「なるようにしかならないから」と少しばかり高を括っていた。
出発は定刻から2時間遅れとなった。それでも乗り継ぎに1時間ほど余裕はあるので、荷物は無理でも、人間だけはアイスランド行きに乗れるのではと希望を抱いた。その遅れも飛行中に1時間近く取り戻したらしく、経由地では焦らずとも次の便に乗り継ぐことができた。ケプラヴィク国際空港へは荷物も届けられ、彼らは無事に帰宅を果たした。すぐにプランターの植物の水やりをお願いした。
今回の私はまだまだ日本に居座る予定だ。
新年早々、長い前置きで失礼!
ここからはお約束の2023年「こちらアイスランド」で最も読まれた記事トップ10の後半をご紹介。第5位からトップまでをどうぞ。
第5位
日本を超える物価高!卵1パック1000円はお買い得、ガソリンは300円!庶民スーパーの価格でも四苦八苦
アイスランドの物価高には泣かされる。アイスランドでは生活にどうしても必要な物品と食品以外は何も買わなくなって久しい。あまりにも買わない期間が長すぎて、自分の中から物欲が消えてしまったような気さえする。5位に入ったのが物価の話で、やはり読者のみなさんは知りたいことですよね!という感じ。ちなみにガソリンは一時期リッター350円まで上がり、現在は300円以下まで下がってきている。
第4位
こちらアイスランド(132)大統領官邸にお邪魔しました!どこぞの公邸の首相一族忘年会とは大違い!世界を巡る日本人一家との出会いも
国民に大人気のグズニ大統領が、アイスランドの独立記念日に際して官邸を解放した。その際、世界をキャンピングカーで旅する雲野さんご一家が、官邸を訪問した。一家を追うテレビ番組のコーディネーターとして彼らと知り合った私は、子供たちを大統領と会わせたく、事前に日時を連絡していたのだ。
このコラムを書いた時は、テレビ番組の情報解禁前だった。その場で偶然に会った風に書いたけどね。
第3位
湯川れい子さん、サメタイ鮫島さん夫妻、大学のオンライン授業、日本滞在濃厚濃密週間
鮫島ご夫妻に加えて、湯川さんの名前が記事の人気に影響したのかと思っている。
前回の一時帰国は本当に時間がなかった。元凶は大学のオンライン授業で、そのために夕飯時が週4回もつぶされた。それでも、なんとか母の側にいられる時間を作ったけれど、授業があるのでどうしても夕食を共にする機会が少ない。人に会うにしても時間調整に限界があり、湯川さんに会った際も、近隣のカフェで授業を半分くらい聞いてから、約束の場所へ駆けつけたのだった。
第2位
警戒情報を発出!噴火の兆し再び!今度は生活圏か?インフラ危機、ブルーラグーン閉鎖、道路も閉鎖!
2023年最も読まれたコラムの第二位は時事ネタ。11月に書いたから2023年終わりまで二ヶ月弱しかないのに、堂々の二位。地震の頻発に伴い住民避難が呼びかけられ、日本のマスコミでも騒がれた物事でもあり、ビュー数がかなり多かった。「こちらアイスランド」のトップ1+2のコラムは掲載からの一ヶ月間、サメタイでもっとも読まれた記事でもあった。
第1位
日本のテレビ新聞が伝えた「火山大噴火、街全滅」報道を現地で徹底検証!州兵はいない!ひとつの地熱発電所で全土の電気は賄っていない!どうなってるの?日本のマスコミ!
報道を揶揄する「マスゴミ」という言葉は好きではない。好きではないから使わない。けれど、この時ばかりは正面切ってマスゴミ!と言うべきと思った。それほど酷い内容で、これを報道と呼んではいけないと芯から思った。
アイスランドのような小国は誰も実態を知らない。それっぽいことを書いておけば視聴者は納得するし、間違っていたところで何ら影響はないということか。質の低下が酷すぎて、言葉を失う。
報道がいかにいい加減なのかが分かる事例として、長く読み継がれてほしい。
時事ネタが一番読まれるようだ。私自身は観光客が行かないアイスランドの自然をご紹介するのが一番楽しいけれど、どうやらそれは一般受けするものではないらしい。当然といえば当然か。
2023年は正直ネタに困ったことが多く、今度ばかりは鮫島さんに「ごめんなさい」をしようかと思ったことが何度かあった。自由にしていいとは毎回言われるけれど、鮫島さんは土曜日には「こちらアイスランド」が出てくると信じているようなので、裏切れないなぁとも。
そして、こんな弱小コラムでも、毎週楽しみにしてくれている方々がいらっしゃり、一定のビュー数は必ずあるので、やっぱりがんばろ〜〜と思うのです。読者の力は大きい!
小倉悠加(おぐらゆうか):東京生まれ。上智大学外国語学部卒。メディアコーディネーター、コラムニスト、翻訳家、ツアー企画ガイド等をしている。独自企画のアイスランドツアーを10年以上催行。当地の音楽シーン、自然環境、性差別が少ないことに魅了され、子育て後に拠点を移す。好きなのは旅行、食べ歩き、編み物。