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岸田首相襲撃事件「犯人の動機や背景をどこまで報じるべきか」をテーマにアベプラに緊急出演!元読売記者の新田哲史さんと「激突」

インターネット番組『ABEMA Prime』(アベプラ)に4月17日、出演した。岸田文雄首相の襲撃事件を受けて17日朝に緊急の出演依頼があり、その夜に東京・六本木のテレビ朝日の一角にあるスタジオへ向かった。

アベプラはライブの討論番組である。どちらかというと右派に人気だ。若い世代にはテレビの討論番組よりもはるかに浸透している。退屈なNHK日曜討論よりも刺激的だと私も思う。

これまでも時折出演してきたが、いつもアウェーに乗り込む気分である。なかでもネトウヨに人気の上念司さんと「新聞の未来」をテーマに激論した番組の動画は面白おかしく切り取られ、「鮫島が上念に完敗した」という一方的な戦評つきでネトウヨ界隈に広く拡散した。

もちろんムカつくことも多々あるが、まあいい。

私も言論人の端くれであり、多少の罵詈雑言は見逃すことにしている。ツイッターも河野太郎大臣と違って一切ブロックしていない。それよりも政治に関心がなかったり、リベラルに先駆けて巧みなネット戦略を展開した右派言論人たちに共感を寄せる人々に「こんな考え方もあるよ」と伝える機会を大切にしたい。

実際、アベプラをみた視聴者からは「ツイッターとはイメージが違った。これならわかりあえるかもしれない」といった反応も私のもとへ届く。まずはお互いの主張や立場をよく理解することが重要だ。

政治の本質は「論戦」を交わしたうえでの「合意形成」である。アウェーといえども逃げてはいけない。激しくぶつかいあいながらも「同じ社会で暮らす運命共同体の人々」と折り合える点を探し、社会を「分断」から「連帯」へ向かわせるのが言論人の大きな使命だ。

4月17日のアベプラの討論テーマは「岸田総理襲撃 犯人の動機や背景はどこまで報じるべきか」である。私は「動機や背景を報じるべきだ」とする賛成派代表として出演依頼を受けたわけだ。

逆に「模倣犯を誘発する」との立場から不要派代表として出演したのは、元読売新聞記者でニュースサイト「SAKISIRU(サキシル)」編集長の新田哲史さん。右派にはおなじみのジャーナリストである。

新田さんもこの日の朝に出演依頼を受けたようだ。私は初対面となるが、いきなりツイッターで先制パンチを喰らった。

この程度の挑発で動揺していたらジャーナリストとして独立してはやっていけない。新田さんは元読売記者、私は元朝日記者であり、アベプラの企画としては「読売vs朝日のガチンコ対決」という演出なのであろう。

一方で、新田さんも私も大手新聞社を独立してネットメディアを運営する立場にある。私は「読売vs朝日」という左右対決よりも「オールドメディアvsネットメディア」という新旧対決の立場からむしろ考えが重なる部分のほうが多いのではないかと想像しながらスタジオに向かった。

初対面の新田さんは、私がこれまで出会ってきた数多くの読売新聞記者と違わず、とても紳士的で常識的な方だった。もちろん意見が異なる部分もあったが、かなり噛み合った討論になったのではないかと思う。やはり対面で討論すると、対立点よりも共有点を実感するものだ。

討論の詳細はアベプラで。岸田首相襲撃事件についての私の見解はすでにサメタイで示したとおり(末尾にその記事も貼り付けておきます)。

岸田首相襲撃事件を緊急解説①政治の役割は世情不安の根本要因の解決②警察の警備は適切だったのか?③早期解散論への影響

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