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市長が変われば街が変わる!泉房穂さんご自慢の明石駅前「パピオスあかし」は「日本一の子ども支援の街」のランドマーク!

泉房穂さんと私の対談本『政治はケンカだ!明石市長の12年』(講談社)は5月1日に発売され、早くも3刷が決まった。政党、市議会、市役所、業界、マスコミ…すべてを敵に回しながら、日本一の子ども支援をどのように実現したのか。泉市政の12年の政治闘争を生々しいエピソード満載で伝えている。「権力闘争に勝つための指南書」といっていい。

講談社の担当編集者は、私の前著『朝日新聞政治部』でもコンビを組んだ山中武史さん。彼が大型連休中に泉さんに会いに明石市を訪れ、JR明石駅前の複合施設「パピオスあかし」を案内してもらった。2階にあるジュンク堂で山積みされた『政治はケンカだ!』を手に取った泉さんを撮った一枚がツイッターで紹介されている。

明石駅前の一等地にある「パピオスあかし」こそ、「誰一人見捨てない政治」を掲げた泉市政のシンボルだ。

12年前の明石市長選で泡沫候補扱いされた泉さんが69票差で勝利して最初に手がけたのは、駅前に建設が予定されていた複合施設計画の大幅変更だった。当初案は、飲食、ショッピング、娯楽などの店舗が並ぶどの街にでもあるようなビルだったのだが、泉さんは「明石の顔」にふさわしくないと考え、ゼネコンとの激しい折衝を経て、計画を大々的に変更させたのだ。

日本一の子ども政策を視察に来る全国の自治体、中央省庁、与野党の政治家らは必ず「パピオス明石」を案内される。泉さんご自慢の「明石のランドマーク」といっていい。

私も『政治はケンカだ!』の関連取材に訪れた際、泉さんに案内された。

1階は明石焼(地元では「玉子焼」)などの飲食店街、2階は市民広場(作品展示、ダンス、音楽パフォーマンス、物品販売、大型液晶ビジョンを使う上映会など、誰でも気軽に使える屋内スペース)、ジュンク堂(本屋)、エステ・保険・喫茶などの店舗、3階は美容室、薬局、学習塾などが入る。ここの売りはその上層階だ。

4階は市民図書館、5階はあかしこども広場、6階はあかし総合窓口(市民が市役所に訪れる用件はほぼすべてここで事足りる)とこども健康センター(安心して妊娠・出産・子育てが行えるようきめ細やかな支援)、7階は屋上広場。どのフロアも明るく、広く、スタッフは生き生きとしていて、ベビーカーのお母さんらの笑い声が響く。

泉さんの一押しは5階の「あかしこども広場」だ。「プレイルーム」はキッチン遊具やすべり台、ボールプールなど親子が一緒に遊ぶ場。子育てアドバイザーによる相談も受けている。「こども図書館」は8000冊の幼児向け絵本や小学低学年向け図書、保護者向けの育児書を閲覧・貸出している。中高生が集うスペース(フリーWi-Fi設置)や音楽スタジオ、ダンススタジオもある。「一時保育ルーム」は、パピオスあかしを利用する場合に限らず、観光やレジャー、冠婚葬祭、育児疲れなどを理由に保護者に代って保育してくれる。どのスペースも明るく、徹底した子ども目線で設計されている(ぜひホームページをみてほしい)。

泉さんのコンセプトは「誰一人孤立させない」。子育てに追われるお母さんも、一人暮らしのお年寄りも、駅前の「パピオス明石」を訪れれば、終日、無料で、楽しく、過ごせる。お母さんたちはタダで気軽に子どもを預けてママ友とおしゃべりしたり、ひとりで自由な時間を過ごせたりできるのだ。

泉さんはこのような「優しい街」をつくるために、政党、議会、市役所、業界、マスコミという既存勢力との激しい政治闘争を繰り広げてきた。

私が3月に泉さんとここを訪れた時、泉さんは瞬く間にベビーカーのお母さんたちに囲まれて次々に写真撮影に応じる「アイドル状態」になった。あまりの人気に、泉さんの選挙の強さを痛感した。

ちなみに2階のジュンク堂と4階の市民図書館は見事に共存している。驚いたのは、2階のジュンク堂で市民図書館の本を検索できること。話題の新刊やマンガはジュンク堂で、児童書や専門書は市民図書館で、双方が連携して市民目線でサービスを展開し、ジュンク堂の売り上げも市民図書館の利用数も全国トップレベルなのだという。

元気な街・明石のランドマーク。市長が変われば、街は生まれ変わる。そう実感させられるのが明石である。明石の人口が伸び続け、税収も増え続けているのは納得の結果だろう。

泉さんとの対談場面や地元明石での取材を凝縮させたSAMEJIMA TIMES初のドキュメンタリー『泉房穂を生んだ海の町〜明石を心から憎しみ、そして愛した』も好評いただいている。ぜひご覧ください。

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