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岸田首相に衆院解散はムリ!2023年大胆予測『内閣総辞職→自民党総裁選→新首相で解散総選挙へ』野党はポスト岸田との衆院選に備えよ!

年末年始の政治ニュースをにぎわせたのは、岸田文雄首相の解散をめぐる発言だった。岸田首相は12月27日のBS-TBS番組に出演し、「防衛増税」について次のように発言したのである。

「国民に負担をお願いするのは『2024年以降の適切な時期』で、27年までの間だ。スタート時期はこれから決定するが、それまでには選挙はあると思う」

マスコミ各社の政治部はこの発言を「岸田首相が24年中にも衆院解散に踏み切る可能性がある」と受け止め、そのような方向で報じた。これを受けて与野党の国会議員たちも慌てふためき、早期解散説が永田町を飛び交ったのである。

私はマスコミ各社の政治部や与野党の国会議員の反応をみて、どちらも首相発言を読み解く力、政局を見通す力がかなり劣化しているとつくづく思った。この発言をどう解釈したら「岸田首相が24年中にも衆院解散に踏み切る意向を示唆した」と受け止めることができるのか、私にはさっぱり理解できなかった。

岸田首相が内閣支持率が低迷しているなかで衆院解散を断行するのは並大抵のことではない。しかも国民に不人気の防衛増税を打ち上げたのである。常識的に考えて、不人気な首相が不人気な増税を争点に解散総選挙を断行するなんて、あり得ないではないか。

そのような大胆不敵な政局を仕掛けることができるとしたら、よほどの胆力と狂気を兼ね備えた宰相である。3閣僚を更迭するにも右往左往した岸田首相はどうみても凡庸な政治家だ。内閣支持率が続落するなかで不人気の大増税を争点に解散総選挙を断行できるはずがないーーそうみるのが、まっとうな政局観である。

政治記者も、政治家も、素人並みの政局観であたふたしているのが今の日本の政界である。

岸田首相は防衛増税のメニューとして法人税・所得税・たばこ税を明示する一方、自民党内の反対論に押され増税時期の決定を24年の税制改正に持ち越した。つまり税制論議が始まるのは早くて今年夏だ。

地元・広島で開催されるG7サミットで悲願の議長役を務めるまでは波静かにしのぎ、防衛増税をめぐる大政局を夏以降に先送りしたわけである。24年中に解散に踏み切るということは、増税時期を決定する前に「増税の賛否を国民に問う」選挙を断行するということだ。

そのような狂気の政局を、凡庸な岸田首相が仕掛けられるはずがない。

岸田首相の発言は、自民党内から「支持率低迷の岸田首相に解散なんてできるはずがない」と足元をみられて求心力がさらに低下することを恐れ、首相の解散権をちらつかせて牽制してみせたと受け止めるのが玄人の政治記者の常識的な見立てである。ところが、岸田首相が思う以上に与野党の政治家やマスコミ各社の政治記者は素人化しており、言葉通りに受け止めて「早期解散があるかも」と慌てふためいてしまったのだ。牽制が効きすぎたという笑い話である。

岸田首相にすれば、牽制が効きすぎると逆に「解散を模索したのに解散に踏み切れなかった」とさらに舐められる恐れがある。そこで首相周辺はあわてて「任期満了前に選挙があるという一般論を語ったにすぎない」と火消しに走った。政府高官も28日に官邸内でわざわざ記者団を集め「増税前の選挙も、日程上の可能性としてあり得ると言っただけだ」と沈静化を図り、木原誠二官房副長官は同日のテレビ番組で「重大な決定をする時、手前で国民に判断いただくこともあるし、決定後もありうる。首相が判断する」と述べ、解散があるともないともいえないという中立的な立場に引き戻したのだった。

マッチポンプとしかいいようのない解散報道の迷走ーー。今の政治報道と政治家のレベルはこの程度だ。

要するに、岸田首相に衆院解散を断行するハラはない。少なくとも今年5月に地元・広島で開くG7サミットでホスト役を務めるまでは首相の座にしがみつき、そのあとは来年9月の自民党総裁任期まで続けることができたらラッキー、という程度の考えだろう。

永田町の権力闘争は熾烈だ。その程度の覚悟では、よほどの幸運に恵まれない限り、来年の正月を首相として迎えることはできない。今年中に岸田首相は引きずり下ろされ、新しい首相が就任してただちに解散総選挙に踏み切るーーというのが私の2023年大胆予測である。

この大胆予測はユーチューブ動画で紹介しているので、ぜひご覧ください。

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