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立憲野党私設応援団(5)日本共産党への期待と不安~憲法9条変えさせないよ

<目次>

1.日本共産党100年の歴史

2.共産党には「野党共闘」と叫ばずに「たしかな野党」と叫んでほしい

3.「ストップ・ザ・維新」の合言葉は「政治家に身を切る改革を、国民に手厚い給付を、そして、世界に核兵器禁止条約を」

4.参院選の選挙区は「3人区」で野党2人当選を

5.参院選の比例区は「タムトモ推し」で大躍進を

6.日本共産党党名変更問題

7.日本共産党200年構想

1.日本共産党100年の歴史

日本共産党の結党について、山川出版社の歴史教科書「新詳説日本史」では次のように説明されています。

1922(大正11)年7月、非合法のうちに、堺利彦・山川均らによって日本共産党がコミンテルンの支部として結成され、翌年党員の検挙で混乱したが、1926(昭和元)年に再建された。

太平洋戦争が迫る1940(昭和15)年には当時あった全ての政党が自主的に解散して「大政翼賛会」を作りますが、そうした中でも日本共産党は非合法政党として活動を続け、終戦後の1945(昭和20)年に晴れて合法政党として活動を開始することとなります。

1955(昭和30)年以降の日本共産党の委員長の顔ぶれを見てみると、次の通りになります。

1955年~1970年:野坂参三

1970年~1982年:宮本顕治

1982年~1987年:不破哲三

1987年~1990年:村上弘

1990年~2000年:不破哲三

2000年~ 現在 :志位和夫

こうして見てみると、村上弘さん以外の歴代委員長は、みなさんトータルで10年以上の長きに亘って日本共産党の委員長を務めています。

そして、現委員長の志位和夫さんは、実に20年以上もの間、日本共産党の委員長を務めているのです。

いずれにしても、日本共産党は今年の7月で結党100年を迎えることになるわけで、そのような長い歴史を持つ政党は、我が国では「日本共産党」以外ありません。

2.共産党には「野党共闘」と叫ばずに「たしかな野党」と叫んでほしい

安倍晋三内閣の手で2015年に「安保法制」(戦争法)が制定されてから現在に至るまで、共産党は「民主党→民進党→立憲民主党」と変遷する旧民主党の後継政党との間の「野党共闘」を進めてきました。

特に2021年の衆院選は、立憲民主党・日本共産党・社会民主党・れいわ新選組の野党4党で共通政策・政権協力・選挙協力に関する合意を結んで選挙に臨み、その結果次第では日本の歴史上初めて日本共産党が協力する政権が誕生していた可能性があった選挙で、「最初のチャレンジとして歴史的意義をもつ」として共産党自身が意義を認めた選挙でした。

結果は、立憲民主党が改選前109議席から今回96議席、日本共産党が改選前12議席から今回10議席、社会民主党が改選前1議席から今回1議席、れいわ新選組が改選前1議席から今回3議席ということで、立憲民主党も日本共産党も共に議席を減らす結果となり、手痛い敗北を喫しました。

こうした流れを受けての2022年の参院選、共産党は「市民と野党の共闘をさらに発展させる」としていますが、労働組合の連合が「目的や基本政策が大きく異なる政党と連携・協力する候補者を推薦しない」という方針(要は、共産党や日本維新の会と連携する候補者は推薦しませんよ、ということ)を示しているため、立憲民主党側は「これまでの連携は白紙にする」との立場を示し、「野党共闘」は暗礁に乗り上げています。

共産党は立憲民主党に対し、「タイムリミットが近づきつつある」として、参院選での野党共闘態勢の構築に向けた政党間協議を呼びかけています。

ここからは私の個人的な意見になりますが、共産党が「野党共闘」を叫ぶのは、明日からでも止めるようにした方が良いと思います。

共産党は、「野党共闘」を叫ぶのではなく、「たしかな野党」を叫ぶべきだと思います。

立憲民主党は「提案型野党」と称し、国民民主党に至っては与党が出した予算案に賛成する始末で、誰も「批判型野党」と言わなくなってしまいました。

地方議会では与野党相乗りの「オール与党」になっている地域も少なくなく、そうした地域では共産党が「たしかな野党」として行政を監視し、地域の首長を厳しく批判することに、大きな期待が寄せられています。

国会にも「オール与党化」の波が押し寄せてきている現状をふまえれば、今こそ共産党が国政で「たしかな野党」を叫ぶべきなのではないでしょうか。

そのうえで、もし共産党が独自路線を歩むべきだと考えるなら、参院選では「野党共闘」を行わずに独自の選挙戦を展開すればよいと思いますし、それでも立憲民主党との選挙協力を行うべきだと考えるなら、表向き「野党共闘」の看板は下ろしたうえで、連合から「立憲民主党が共産党と連携・協力している」と咎められないように「見えない形で立憲民主党と共産党が力を合わせて候補者を一本化する」という態勢を構築して参院選に臨むしかないと思います。

そもそも立憲民主党は、労働組合の連合を抜きにしてはポスター貼りも難しく、選挙自体がままならないわけですから、「連合との関係を一切断ち切って、共産党と野党共闘の政党間協議に臨む」といったことは、万に一つも考えられる状況ではありません。

明示的な形での「野党共闘」が難しくなった現状を考えれば、共産党は、「独自路線」でいくのか、(見えない形の)「ステルス野党共闘」でいくのか、方法は二つに一つしかないと思います。

ちなみに、連合の芳野友子会長と立憲民主党の泉健太代表の会談が2月25日に行われ、野党候補の競合を避ける候補者調整について「政党が行うもので、どこの党と調整を行ってはいけないというものではない」との確認が取れたとのことです。

明示的な連携・協力関係を示さない形での「ステルス野党共闘」であれば、労働組合の連合としても容認できるという姿勢を示したものと考えられます。

政治姿勢がはっきり護憲リベラルの立場の(当選した後で自民党の側についたり、改憲派に転じたりすることがない)候補者で、候補者を一本化することで野党側の議席獲得が有望になるような1人区に関しては、今後積極的に「ステルス野党共闘」が進められていくことに期待したいと思います。

3.「ストップ・ザ・維新」の合言葉は「政治家に身を切る改革を、国民に手厚い給付を、世界に核兵器禁止条約を」

今回の参院選では「日本維新の会」の議席増が予測されており、維新の勢いをどのようにして止めるのかという「ストップ・ザ・維新」(英語っぽい言い方なら「ストップ・ジ・維新」)が改憲阻止という点からいっても非常に重要になってきます。

その「ストップ・ザ・維新」の一番手として、れいわ新選組の名前が挙がっていましたが、ウクライナに侵攻したロシアに対する「ロシア非難決議」に国会で反対票を投じてしまいましたので、今回の参院選でれいわ新選組が「ストップ・ザ・維新」の役割を担うのは難しくなったと思います。

れいわ新選組は「具体性を伴わない、やってる感を演出するだけの決議には反対」という理由で反対票を投じたわけですが、報道ベースの情報で政治に接している多くの有権者からすれば、「れいわ新選組はロシアのウクライナ侵攻を是認した」としか受け取らないでしょう。

理解しやすいように、日本の国会ではなく、国連での動きを見てみましょう。

ロシアのウクライナ侵攻に対応するため、国連総会の緊急特別会合が開かれ、3月2日に「ロシアを非難する決議」が採択されました。

採決の際の投票の結果は、次の通りです。

国連総会緊急特別会合「ロシアを非難する決議」

賛成 141

反対   5(ベラルーシ、北朝鮮、エリトリア、ロシア、シリア)

棄権  35

れいわ新選組は、国連総会の緊急特別会合でベラルーシ・北朝鮮・エリトリア・ロシア・シリアが行ったのと同じ投票行動を、日本の国会でやってしまったわけです。

これは、ロシアによる理不尽な軍事侵攻に苦しむウクライナ国民や、日本の有権者を含む平和を望む世界の多くの人々に失望を与えてしまう投票行動でした。

れいわ新選組が「国会の茶番には付き合わない」という立場をとるのならば、「棄権」という投票行動をとるべきでした。

外交案件に不慣れな、れいわ新選組の経験不足な面がもろに出てしまったと思います。

今回、日本維新の会は、国会での「ロシア非難決議」に賛成していますから、その点に関して言えば、「れいわ新選組よりも日本維新の会の方が、やってることが、まとも」だと考える有権者が多いだろうと思います。

そういう意味で、今回の参院選では、日本共産党のみなさんに「ストップ・ザ・維新」の役割を担っていただく必要があります。

「ストップ・ザ・維新」の合言葉として、「政治家に身を切る改革を、国民に手厚い給付を、そして、世界に核兵器禁止条約を」という3つのスローガンを提案したいと思います。

「政治家に身を切る改革を」というテーマを表す具体的な政策は、「国民がコロナに苦しむ2022年から次期参院選が行われる2025年までの3年間、政党が政党助成金の受給を辞退する」こととします。

共産党のみなさんの元来の主張が「政党助成金廃止」であり、また、受給資格があるにもかかわらず共産党がこれまでずっと政党助成金の受給を辞退してきたことは存じ上げていますが、あえて「国民がコロナ禍で苦しむこの3年間」と限定してアピールすることで、「国民が苦しむこの時期でさえ他の政党は税金を原資とする多額の助成金を受け取って自分たちの懐を潤している」という欺瞞を浮き彫りにしていくのです。

参院選に向けてテレビで討論会がある度に、志位委員長が相手の懐に飛び込み、「2025年までの3年間、私たち日本共産党は、『身を切る改革』を実践して、政党助成金の受給を辞退します。日本維新の会の松井さん、ぜひ私たちと一緒に政党助成金の受給を辞退しましょう」と呼びかけるのが、一番効果があるのではないかと思います。

おそらく維新は「政党助成金の受給を辞退する」とは言わないでしょうし、維新だけではなく、与党も野党も、他の政党はみな「政党助成金の受給を辞退する」と言わないと思いますので、唯一「身を切る改革」を実践する日本共産党の姿を有権者に大いにアピールできるのではないかと思います。

次に、「国民に手厚い給付を」というテーマを表す具体的な政策は、「国民がコロナに苦しむ2022年から次期参院選が行われる2025年までの3年間、一人当たり月額3万円の給付金を現金で国民全員に支給する」ということにしてはどうでしょうか。

2020年・2021年・2022年と、終わりが見えない形でコロナ禍は続いています。

その間に失われた命、そして経済損失というものを考えれば、国民に対するお詫びの意味も込めた何らかの補償を国が行うべきなのではないでしょうか。

もし一人当たり月額3万円の現金給付を3年間行うとしたならば、国民全員に108万円の現金が支給されることになり、夫婦2人、あるいは、子供も含めた3人家族や4人家族といった世帯で考えるなら、216万円、324万円、432万円というプラス・アルファの収入を得ることになるわけですから、生活の立て直し、あるいは消費の活性化への寄与が期待できると思います。

日本維新の会は、一人当たり月額6万円以上の恒久的なベーシック・インカムを主張しています。

「2022年から2025年までの3年間の一人当たり月額3万円の一律現金給付」という案であれば、日本維新の会の案よりも現実的で実行可能性のあるプランとして、差別化ができると思います。

そして最後に「世界に核兵器禁止条約を」というテーマですが、核兵器禁止条約はすでに2017年7月7日に国連総会で採択され、2021年1月22日に発効しています。

2021年12月の時点で、世界の86の国と地域が署名し、59の国と地域が批准しています。

日本は核兵器禁止条約に入っていませんし、核保有国やNATO加盟国なども核兵器禁止条約には入っていませんが、まずは被爆国である日本が核兵器禁止条約に加わることを目指し、そのうえで世界中の国々をこの条約の批准国にすることを最終的な目標とすべきであると思います。

日本維新の会は、一民間人の橋下徹氏と元内閣総理大臣の安倍晋三氏の提案を受けて「核共有についての議論」を主張しており、それに真正面から対峙していく意味でも、日本共産党のみなさんが「核兵器禁止条約への参加」を主張されることは極めて重要だと思います。

4. 参院選の選挙区は「3人区」で野党2人当選を

日本共産党の志位委員長は「共闘は参加する政党の対等・平等・相互尊重が大事だ」と述べておられます。

仮に志位委員長の唱える「対等・平等・相互尊重の精神に基づく野党共闘」が成立して、1人区で野党4党の候補者が出馬する選挙区の住み分けができたとしましょう。

しかし、それで実際に1人区で共産党の候補者が当選することは、果たして可能でしょうか?

例えば、1人区での候補者の組み合わせが「自民党vs立憲民主党vs維新」という構図になった場合には、共産党支持者の票の多くは立憲民主党の候補者へ向かうでしょう。

しかし、「自民党vs維新vs共産党」という構図になった場合には、立憲民主党支持者の票は、「非自民非共産」の立場で維新の候補者に投票する人と、「護憲リベラル」の立場で共産党の候補者に投票する人に、分かれてしまうのではないでしょうか。

「1人区での野党共闘」は、共産党にとって実際にメリットがあるものではなく、極論すれば「一本化すれば勝てる可能性がある選挙区で、共産党が候補者を降ろして、立憲民主党の候補者を支えられるかどうか」というだけの話です。

共産党から見て「立憲主義を守る」あるいは「民主主義を守る」という観点から立憲民主党の候補者を応援した方が良いということになれば共産党の候補者を降ろすことになるのでしょうし、そうではないと判断するなら、その選挙区には共産党が独自候補を擁立するということになるのだと思います。

共産党にとってメリットがある野党共闘ができるとすれば、「3人区での野党共闘」です。

前々回の記事で、参院選の「野党選挙協力」の候補者調整は、大阪・兵庫・福岡・千葉・北海道の5つの選挙区での候補者調整だけ念入りに行えばよいのではないかという個人的な考えを述べました。

3人区は、兵庫選挙区・福岡選挙区・千葉選挙区・北海道選挙区の4つの選挙区になりますが、兵庫選挙区は維新の力が強く、野党4党からは現実的に1人の当選しか狙えないものと考えられます。

しかし、福岡選挙区・千葉選挙区・北海道選挙区の3つの選挙区については、野党4党で2人の当選を目指すことが可能と思われますので、うまく候補者の調整を行って、立憲民主党から1人、そして共産党から1人の合計2人の候補者を当選させられるような選挙協力を進めていくべきなのではないでしょうか。

実際にそれぞれの選挙区の過去のデータを見ていきましょう。

2016年参院選福岡選挙区(改選数3)

当選:古賀之士(民進党)         670,392票

当選:大家敏志(自由民主党)       640,473票

当選:高瀬弘美(公明党)         467,752票

   柴田雅子(日本共産党)       195,629票

   森上晋平(おおさか維新の会)     93,683票

   竹内信昭(社会民主党)        55,017票

   石井英俊(日本のこころを大切にする党)30,909票

   船戸タキ子(無所属)         16,047票

   吉冨和枝(幸福実現党)        15,743票

6年前の福岡選挙区の民進党と共産党と社民党の候補者3人の得票を足して2で割った数字は「460,519票」となります。

これに「れいわ新選組の支持者の票が上乗せされる」と考えた場合には、「1位:自民、2位:立憲、3位:共産」のような形で野党2人当選が狙えるのではないかと期待することができます。

2016年参院選千葉選挙区(改選数3)

当選:猪口邦子(自由民主党)       760,093票

当選:元栄太一郎(自由民主党)      577,392票

当選:小西洋之(民進党)         472,219票

   浅野史子(日本共産党)       351,561票

   水野賢一(民進党)         314,670票

   高橋正夫(無所属)          57,329票

   香取成知(日本のこころを大切にする党)50,098票

   古川裕三(幸福実現党)        23,777票

6年前の千葉選挙区の民進党と共産党の候補者3人の得票を足して2で割った数字は「569,225票」となります。

これに「れいわ新選組と社民党の支持者の票が上乗せされる」と考えた場合には、「1位:自民、2位:立憲、3位:共産」のような形で野党2人当選が狙えるのではないかと期待することができます。

2016年参院選北海道選挙区(改選数3)

当選:長谷川岳(自由民主党)       648,269票

当選:徳永エリ(民進党)         559,996票

当選:鉢呂吉雄(民進党)         491,129票

   柿木克弘(自由民主党)       482,668票

   森英士(日本共産党)        239,564票

   佐藤和夫(日本のこころを大切にする党)34,092票

   中村治(支持政党なし)        29,072票

   飯田佳宏(無所属)          26,686票

   森山佳則(幸福実現党)        21,006票

   水越寛陽(無所属)          12,944票

6年前の北海道選挙区の民進党と共産党の候補者3人の得票を足して2で割った数字は「645,344.5票」(四捨五入すると、645,345票)となります。

このとき当選した鉢呂吉雄さんは引退を表明しておられますので、立憲民主党から1人、共産党から1人、といった候補者調整ができるのであれば、野党2人当選が狙えるのではないかと期待することができます。

もっとも、これまで見てきた福岡選挙区・千葉選挙区・北海道選挙区のデータは2016年の参院選の際の得票数ですので、今年の参院選のことを考えれば、党勢を拡大している維新がどのくらいの票を獲得するのか、十分に警戒する必要があります。

例えば、立憲民主党が2人の候補者を立てたり、共産党以外にれいわ新選組や社民党も候補者を立てたりするなどして候補者が乱立すると、最悪の場合、「自民・公明・維新」や「自民・自民・維新」といった形で改憲勢力に議席を独占されてしまう危険性もあります。

また、北海道選挙区は、立憲民主党の現職が2人いる選挙区ですので、立憲民主党の支持者の方の立場からすると、「立憲民主党が2議席確保して自民党の2議席獲得を阻止できるように、共産党に候補者の擁立を見送ってほしい」という話になることも考えられます。

そうしたことも含めて、お互い、どの選挙区なら譲れて、どの選挙区は譲れないのか、野党間の事前の調整が重要になるのが「3人区」だと思います。

3人区で護憲派が3人当選する場合と改憲派が3人当選する場合を比較すれば、結果に最大6議席分の差が生じる計算になります。

現実的に考えるなら、3人区で立憲野党の2人当選を狙うこと、そして、悪くても1人当選を確保することを目標として、選挙協力に知恵を出していくべきだと考えます。

5.参院選の比例区は「タムトモ推し」で大躍進を

共産党は参院選の比例区で、650万票の得票と5議席の獲得を目指しています。

その目標を達成するために有効な戦術として、「比例は日本共産党」ではなく「比例は田村智子」を推していくべきであると私は考えます。

田村智子さんは、「文藝春秋」が企画した政治記者123人による「5年後の総理にふさわしい政治家」アンケートで堂々の第7位に入った政治家です。

このアンケートでは、れいわ新選組の山本太郎代表もベスト10の中に入ることすらできていないわけですから、共産党のみなさんは自信を持って「プロの政治記者が選んだ5年後の総理にふさわしい政治家第7位の田村智子」を推していったらいいと思います。

「比例は日本共産党」と言われると、コアな岩盤支持者以外の人は何となく書き辛い印象ですが、「比例は田村智子」と言われると、支持政党を持たない護憲リベラル派の人たちが票を入れ易くなると思います。

共産党のみなさんには、この夏の参院選、「タムトモ推し」で大躍進を狙っていただきたいと思います。

6.日本共産党党名変更問題

共産党についての話題を語る時、「共産党の支持者ではないが共産党を応援している」という護憲リベラル派の人たちから「共産党は党名を変更してはどうか」という提案が湧き上がってくることが度々あります。

ネット上を見てみても、大衆党や、庶民党、共生党など、いろいろな候補が挙がっていて、劇作家で演出家の鴻上尚史さんなどは以前テレビ番組で「共産党は党名を代々木レッズにしたらどうか」と語っておられました。

確かに、中学校の社会科では「共産主義者を取り締まることを目的に治安維持法が制定された」みたいな話を習いますし、「日本共産党」という漢字の字面を見るとどうしても「中国共産党」や「ソビエト連邦共産党」を連想してしまうということもあります。

また、今でも公安調査庁が日本共産党のことを調査対象団体としているということもあり、実際には根拠のないものであっても、何となく「怖い」というイメージを抱いてしまう面があります。

ただ、そうはいっても、100年の歴史を持つ「日本共産党」の党名は、簡単に変えるべきではないのではないかと私個人は考えています。

確かに、コアな岩盤支持者以外の人にとっては、選挙で「日本共産党」と書いて投票するのは、なかなか勇気が要ります。

そういう意味で、参院選の比例区は候補者の個人名の記入を訴える形で支持を広げていくとよいと思いますし、衆院選の比例区に関しては略称を「共産」ではなく「日本」にするとよいのではないかと思います。

もし、比例の投票用紙に「日本」と書けばよいということになれば、心理的な抵抗感はだいぶ減ります。

コアな支持者の方にとっては、投票の際には略称ではなく正式な「日本共産党」の名前を書くことは決して面倒なことではなく誇りを持って実践できることだと思いますので、略称のみを変更することは、支持拡大にプラスに働くのではないかと考えます。

共産党のみなさんには、ぜひ党名ではなく略称の変更を検討いただければと私は考えています。

7.日本共産党200年構想

みなさんはサッカーのJリーグに「Jリーグ百年構想」というビジョンがあるのをご存じでしょうか。

「Jリーグ百年構想」とは、100年という長い年月をかけて、次の3つの目標に取り組んでいくという理念です。

Jリーグ百年構想

○あなたの町に、緑の芝生におおわれた広場やスポーツ施設をつくること。

○サッカーに限らず、あなたがやりたい競技を楽しめるスポーツクラブをつくること。

○「観る」「する」「参加する」。スポーツを通して世代を超えた触れ合いの輪を広げること。

この構想では、「Jリーグ百年構想 ~スポーツで、もっと、幸せな国へ。~」というスローガンを掲げていて、Jリーグは1993年の発足以来、サッカーを通してあらゆるスポーツを老若男女が楽しめる豊かな国をめざしたいという思いでスポーツ振興に取り組んでいるのです。

この発想を政治の世界に当てはめてみて、「日本共産党200年構想」を掲げてみてはどうか、というのが私からの提案です。

「日本共産党200年構想 ~資本主義を超えて、もっと、幸せな世界へ。~」

○はじまりの100年(1922年~2022年)

○次の100年(2022年~2122年)

○理想実現への100年(2122年~2222年)

共産党の過去・現在・未来の歩みを、100年ごとに、このように3つに分類します。

そのうえで、「2022年~2122年の100年間は、資本主義の体制は続き、革命は起きません。あなたや、あなたのお子さんが、革命を目にすることはありません。私たち日本共産党は、資本主義体制の下で人々が平和で豊かな暮らしができるよう、様々な政策の実現を図っていきます。」と志位委員長に宣言してもらえれば、きっと多くの人が安心するのではないでしょうか。

2021年の衆院選で、「野党共闘」による政権奪取が叶わなかったのは、野党側の首班候補だった立憲民主党の枝野幸男代表の不人気という要因もありますが、共産党の「限定的な閣外からの協力」に不安を覚えた有権者が少なくなかったという要因も無視できないのではないかと思います。

「共産党が協力する政権が誕生したら、外交・防衛政策や、アメリカとの同盟関係がおかしくなって、他国からの侵略を受けてしまうかもしれない」とか、「共産党が協力する政権が誕生したら、私有財産制度が否定されて、自分の財産を自由に使うことができなくなるかもしれない」といった漠然とした不安を覚えて、最終的に(消極的な形で)自民党政権の継続を選択したのだと思います。

「他国からの侵略」や「私有財産制度の否定」といった話は、実際に起こり得るとは私は思いませんが、そのような不安を惹起させた自民党や維新の「立憲共産党」というフレーズでのネガティブ・キャンペーンの張り方は非常に巧妙だったと思います。

確かに、もし「他国からの侵略」や「私有財産制度の否定」といったことが現実化した時には、今の暮らしが根底から覆されてしまいますので、「いろいろ不満はあるけど、やっぱり自民党に任せておいた方が安心かな」という結論に至ったのだ、という心理も十分理解できます。

そういう意味でも、今回の参院選や、次期衆院選においては、共産党には「たしかな野党」を掲げてもらって、「2022年~2122年の『次の100年』は、共産党は政権には入らず、『たしかな野党』として、自民党政権であれ、非自民連立政権であれ、是々非々の立場で徹底的に政権を監視し、必要な時に必要な批判を行ってまいります。」という立場を鮮明にしていただいた方がよいと思います。

例えば2025年の衆院選で、立憲民主党とれいわ新選組と社会民主党の3党による「非自民連立政権」を誕生させようと思うなら、日本共産党のみなさんには「限定的な閣外からの協力」ではなく、「たしかな野党」を宣言していただく方が、政権交代の可能性を高めることにつながるのではないかと思います。

次期衆院選に際しては、志位委員長には「とにかく明るい安村」さんの物真似をしてもらって、「安心してください、政権に入りませんよ」とでも言っていただければ、笑いも取れて、「非自民連立政権」の誕生の機運も高まってくるのではないかと思います。

そのうえで、「100年後の2122年までに総勢100名の日本共産党国会議員団を作り上げる」ことを長期的な目標として掲げ、最終的に「200年後の2222年2月22日には、資本主義の終わりを告げる鐘が鳴り、新しい理想の世界へ移行する」と予言してしまうのがよいと思います。

実は、1922(大正11)年の時点で、日本共産党は「18歳以上のすべての男女の普通選挙権」というビジョンを掲げていて、何の巡り合わせか2015(平成27)年に安倍晋三内閣の手によって公職選挙法の改正が行われ、日本共産党の結党以来の目標は実現しました。

そういう意味で、これから200年のスパンで物事を考えて、「資本主義の矛盾を乗り越える」という理想を掲げ続けるならば、案外、日本共産党の方々が掲げる理想が本当に実現する日が来ることがあるかもしれないのではないでしょうか、ということを結論にして、今回の論考の結びとしたいと思います。

憲法9条変えさせないよ

プロ野球好きのただのオジサンが、冗談で「巨人ファーストの会」の話を「SAMEJIMA TIMES」にコメント投稿したことがきっかけで、ひょんなことから「筆者同盟」に加わることに。「憲法9条を次世代に」という一民間人の視点で、立憲野党とそれを支持するなかまたちに、叱咤激励と斬新な提案を届けます。

立憲野党私設応援団(4)れいわ新選組への期待と不安【不安編】~憲法9条変えさせないよ