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青木理さんとジブリの「熱風」で語り合ったこと

スタジオジブリが毎月発行している「熱風」の8月号、9月号に私のインタビューが2回に分けて掲載される。テレビでおなじみのジャーナリスト・青木理さんが聞き手を務める連載企画「日本人と戦後70年」にゲストとしてお招きいただいた。

新聞の紙面はなぜここまで劣化したのか、なぜ発行部数の減少が止まらないのか。新聞ジャーナリズムが凋落した原因と現状について、私が5月末に退社した朝日新聞社の実例を紹介しながら、共同通信出身の青木さんと率直に語り合う内容だ。

1971年生まれの私にとってジブリはつねに身近な存在だった。

私はアニメに無我夢中の大ファンということではなかったが、学生時代からナウシカやトトロは友人たちとの会話に頻繁に登場したし、それらのグッズは至る所に溢れ、ジブリは若者の生活のなかに溶け込んでいた。一連の作品はほぼすべてテレビで観ている。現在50歳前後の私の同世代にとってジブリから受けた影響はとても大きいだろう。

宮崎駿監督の作品でいえば、初期の「となりのトトロ」「魔女の宅急便」「紅の豚」からは「一瞬」を切り取る颯爽とした軽やかな感覚が伝わってきて、私は気に入っていた。「耳をすませば」も好きだった。

一方で1990年代後半に大ヒットした「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」やその後に続く「ハウルの動く城」「崖の上のポニョ」は興行色が前面に出て全体が重たく感じ、大スターになった宮崎監督の迷いを感じた。そうした時期を経て宮崎監督最後の長編アニメとして2013年に公開された「風立ちぬ」からは、宮崎監督の吹っ切れた思いがびしびし伝わってくる気がして心を揺さぶられた。

それぞれの作品に当時の時代背景と自分自身の姿を重ね合わせることができる。ジブリの作品はそのような存在である。

それだけに朝日新聞社を辞めるにあたりジブリの「熱風」からインタビューの依頼をいただいたときは、とてもうれしかった。

しかも聞き手は青木理さんである。私は今回初めてお会いしたが、単刀直入に質問を投げかけてくる取材スタイルは良質な社会部記者らしく、手練手管に長けた政治家たちの取材を重ねてきた私はとても清々しさを感じた。

以上のようなわけで、私はこのインタビューをとても気持ちよく受けてしまった。ジブリ出版部と青木理さんの術中にはまったといえるかもしれない。

取材することには慣れていても、取材されることには不慣れなのが新聞記者というものである。1ヶ月以上たって送られたきたゲラには朝日新聞社の内情があからさまに記されており、正直、「これはしゃべりすぎたな」と思う内容だった。さりとて一度口にした言葉の数々は取り消せない。私は腹をくくってジブリ出版部に了承の返事をしたのだった。

前編となる8月号は8月10日発行。会社人間だった私自身のこと、今春廃止されてしまった調査報道専門の特別報道部のこと、福島原発事故をめぐる「吉田調書」報道のこと…。朝日新聞社の内情を明かす初公開情報が盛りだくさんです。そこから新聞ジャーナリズムが抱える諸問題を感じ取っていただければ本望です。後編の9月号は私もまだ見ていません。今からワクワクドキドキです。

ジブリの「熱風」はフリーペーパーです(年間購読は有料)。全国40箇所ほどの書店店頭で入手できます。8月号は8月10日に各書店に納品され、在庫限りとなります。取り扱い書店など詳しい情報は「ジブリ出版部のサイト」でご確認ください。

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