政治とマスコミを斬る
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2022年サメタイ「読まれた記事ベスト10」!(上)〜ウクライナ戦争、安倍氏銃撃、政界流転…大激動の1年をランキングで振り返る

2022年もいよいよ大詰め。ウクライナ戦争、安倍元首相銃撃、政界流転…大激動の1年。「SAMEJIMA TIMESで読まれた記事ベスト10」のランキング発表を通じて振り返ります。


第10位(3月20日) 兵士は「この臆病者を見ろ。彼はウクライナのために戦おうとしていない」と叫んだ。群衆からは非難のブーイングが起き、男性は兵士に付いて行った〜ゼレンスキー国会演説の前に読んでほしい記事(8786回)

兵士は「この臆病者を見ろ。彼はウクライナのために戦おうとしていない」と叫んだ。群衆から非難のブーイングが起き、男性は兵士に付いて行った〜ゼレンスキー国会演説の前に読んでほしい記事

日本の国内報道が「ウクライナ頑張れ!」一色に染まるなか、ゼレンスキー大統領が国民総動員令を出して成年男子の出国を禁じて軍隊へ招集していること、その結果ウクライナ国内では武器を持って戦いたくない人々に罵詈雑言を浴びせる同調圧力が強まっていること、国境付近ではウクライナ兵士が国外脱出を試みる国民を監視していることを伝える現地からのルポを紹介した。

ここで描かれているウクライナの現実は、かつての日本が焦土と化した先の大戦の姿と重なりあう。ゼレンスキー大統領が野党の政治活動を制限し、大政翼賛体制をつくって戦争を遂行しているのも瓜二つだ。

国家が国民の自由を強権的に奪って戦争へ投入する生々しいウクライナの現実をほとんど報じず、戦争当事国であるウクライナ政府に全面的に加担する岸田政権に同調し、「ロシア=悪、ウクライナ=正義」の善悪二元論を煽った日本マスコミの罪は重大である。

ウクライナ戦争をきっかけに、防衛費を倍増して米国から専守防衛を逸脱する長射程ミサイルを購入して敵基地攻撃能力を保有するという安保政策の大転換へつながっていったこの1年を改めて振り返ると、ウクライナ政府に全面加担する岸田政権に同調した野党やマスコミ各社の責任は計り知れないほど大きい。

停戦合意に後ろ向きなロシアとウクライナ(後ろ盾の米国を含む)の双方の政府の犠牲になっているのは、ウクライナで暮らす庶民たちであることを忘れてはならない。「米国の代理戦争」を担わされ、多くの国民の命を失い、国土が荒れ果てたウクライナの失敗を私たちの日本で繰り返してはならない。


第9位(7月21日) 安倍氏国葬を風刺する朝日川柳、右派バッシング受け早々に白旗〜自己保身の犬!投稿者をさらし者にする巨大新聞社の背信行為(8939回)

安倍氏国葬を風刺する朝日川柳、右派バッシング受け早々に白旗〜自己保身の犬!投稿者をさらし者にする巨大新聞社の背信行為

朝日新聞が「朝日川柳」に安倍晋三元首相の銃撃事件を風刺する作品を複数掲載したが、安倍支持層の右派を中心に「不謹慎だ」と批判が殺到すると、一転して「朝日川柳につきましてのご指摘やご批判は重く、真摯に受け止めています」と降参。「朝日新聞社はこれまでの紙面とデジタルの記事で、凶弾に倒れた安倍元首相の死を悼む気持ちをお伝えして参りました」とまでへりくだる醜態をさらけ出した。

近年の朝日新聞の弱腰報道を象徴する出来事だった。

川柳は権力者を揶揄して権力者が傲慢になることを防ぐ表現文化である。掲載後に権力者の支持層から批判を浴びると一転して頭を下げる程度の覚悟しかないのなら、そもそも川柳を掲載する資格はない。

朝日新聞を信じて川柳を投稿した人々の名誉を傷つけ、さらし者にする信用失墜行為であった。朝日新聞OBとして情けない限りだ。


第8位(7月17日) 山上容疑者の供述をめぐる自民党と捜査当局の暗闘(9024回)

山上容疑者の供述をめぐる自民党と捜査当局の暗闘

安倍晋三元首相が参院選の応援演説中に銃撃され急逝した衝撃の事件。奈良県警は事件直後に「山上容疑者は安倍氏が統一教会と深いつながりがあると思い込んでいた」と発表し、マスコミ各社はそのまま垂れ流したことに疑念を示した記事である。

山上容疑者は本当にそう供述したのか。それ以外に重要な供述はしていないのか。警察や検察、さらには自民党の思惑で供述内容が改竄されたり、隠蔽されたりしていることはないのか。警察発表を垂れ流すマスコミは権力監視の役割を放棄しているのではないか…。

そのような懸念を払拭するのは、公開の法廷である。だから裁判で有罪が決まるまでは「推定無罪」とするのが大原則なのだ。

ところが、検察当局は山上容疑者をすぐに起訴せず、7月に精神鑑定を請求した。弁護側が無罪を主張して刑事責任の有無を確かめるために請求するのが通例だが、検察側が請求するのは異例だった。しかも精神鑑定に要する期間は通常2ヶ月程度だが、検察は11月下旬までを請求。さらに2月6日まで大幅な再延長を求め、これに反対する弁護側との激しい攻防を経て、結局は1月10日までとなった。

検察はその後、山上容疑者をようやく起訴する方針に転じたが、この経過をみると、山上容疑者が法廷で証言することをできる限り先送りするために精神鑑定を不当に引きのばしたという疑念は膨らむばかりだ。

これに対し、マスコミ各社の社会部司法記者クラブは検察べったりで、まったく追及する姿勢をみせていない。もはやジャーナリズムを名乗る資格はなかろう。


第7位(2月18日) 大石あきこ「予算委デビュー」は流れたけれど、存在感は増すばかり〜れいわ新選組をめぐり、自公、立憲、維新が蠢いた「国対政治」を読み解く(9092回)

大石あきこ「予算委デビュー」は流れたけれど、存在感は増すばかり〜れいわ新選組をめぐり、自公、立憲、維新が蠢いた「国対政治」を読み解く

山本太郎代表と並ぶれいわ新選組の「新しい顔」として昨年秋の衆院選で颯爽と登場した大石あきこ衆院議員。彼女の国会お披露目になるとみられた衆院予算委の質問が、自公与党ばかりか、維新や立憲民主党の嫌がらせで見送りになった背景を読み解く解説記事である。

7月の参院選後、立憲は維新と和解して国会共闘に踏み出し、共産党やれいわとの野党共闘と決別する姿勢を鮮明にしたが、実はその予兆は今年2月にあったことを示すエピソードといってよい。

私はこの時点ですでに立憲には野党共闘を強化して政権交代を目指す意思はないと判断し、立憲主導の野党共闘に疑義を示してきたが、野党支持層の多くはなお野党共闘に大きな期待を抱いていた。

その結果、今夏の参院選でも共産党やれいわは立憲に選挙協力で譲歩を迫られる場面が続いたが、参院選が終わると立憲は維新へ急接近し、とりわけ野党共闘に熱心だった共産党は完全に梯子を外されたのである。

野党共闘を軽視する立憲の政治姿勢は、まともな政治記者なら参院選前に十分に見抜けた。それを立憲執行部の言葉を鵜呑みにして野党共闘の幻想を振り撒き、立憲主導の選挙協力に加担したマスコミ各社の責任は重大である。参院選前の野党報道について再検証し、ミスリードを読者に謝罪すべきであろう。


第6位(7月19日) 山上徹也容疑者が私のツイートに反論していた!?「ネトウヨ」を自称しつつ知識も教養も感じられる投稿の数々(9261回)

山上徹也容疑者が私のツイートに反論していた!?「ネトウヨ」を自称しつつ知識も教養も感じられる投稿の数々

安倍晋三元首相を銃撃した山上徹也容疑者は匿名アカウントを使ってツイッターで発信していたとみられている。発信内容からは、母親が巨額の寄付を重ねた統一教会への恨みだけでなく、彼が当初はネトウヨ思想を抱きながらも、安倍氏と統一教会との濃密な関係を知った後は徐々に主張に変化が生じたことがうかがえる。

すでにこのアカウントは凍結されてしまったが、私は凍結前にざっと目を通した。「ネトウヨ」を自称する一方で、ツイッター上に溢れる支離滅裂な「ネトウヨ」たちの絡み方とは違って、彼の文章はそれなりの論理性を備えていた(ジャーナリスト仲間の多くも山上容疑者はそれなりに知識も教養もある人物であるという認識を抱いている)。

その過程で、山上容疑者が私のツイートにも反論を寄せていたことを発見したのである。そこからは現代日本で貧富の格差が拡大することへの激しい怒りが読み取れた。

安倍銃撃事件をめぐっては、リベラル言論界を中心に「政治テロではなく、統一教会への個人的な恨みによる犯行」と位置付ける見解が目立つ。私はそうは思わない。山上容疑者のツイートの数々を読むと、そこには貧富の格差が拡大した世の中への強烈な反発があり、それを放置して拡大させた政治や貧富の格差に目を向けない「勝ち組」への憎しみがにじんでいる。

この事件は格差社会への抗議を暴力で示した「政治テロ」であると真正面から受け止め、貧富の格差の解消に真剣に取り組まない限り、同じような悲劇は再び繰り返されるであろう。


本日は第6位までです。政治やマスコミの崩壊を映し出すテーマが並びました。明日は5位から1位まで一挙に発表します。お楽しみに。

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