※この連載はSAMEJIMA TIMESの筆者同盟に参加するハンドルネーム「憲法9条変えさせないよ」さんが執筆しています。
<目次>
0.はじめに
1.第1章:「令和7年度予算」をめぐる攻防
2.第2章:「石破おろし」の春
3.第3章:「意外と敏充」の自民党総裁選
4.第4章:「衝撃の無効票」の首班指名選挙
5.エンディング:「ラブ・ストーリーは突然に」
6.トピックス①:「劇映画 孤独のグルメ」2025年1月10日(金曜日)公開
7.トピックス②:憲法9条、最高です!
0.はじめに
新年あけましておめでとうございます。
2022年に始まった私の連載も、4年目に突入しました。
これまでに記事をお読みいただいた方々、コメント欄にコメントをいただいた方々、誠にありがとうございます。
さて、新年最初の記事掲載となる今回は、みなさまに「初夢妄想小説」をお読みいただければと考えております。
ちなみに、これまでにSAMEJIMA TIMESで書いた短編小説は、こちらです。
本日掲載の「初夢妄想小説」は、「政権交代は突然に」というタイトルですが、先にオチを言っておくと、これまで書いた小説と同様に私が見た夢の話で、現実の政治の動きとは全く関係がありません。
話に登場する政党や政治家等の名前は実在する政党や政治家等と同一ですが、政策においても性格においても政治行動等においても実在する政党や政治家等とは全く関わりありません。
完全なフィクションということで、「初夢妄想小説」をゆるーくお楽しみください。
1.第1章:「令和7年度予算」をめぐる攻防
令和7年1月に始まった第217回国会の令和7年度予算審議は、波乱万丈の展開となった。
国民民主党は「103万円の壁」を「123万円」ではなく「178万円」にまで引き上げることを要求し、れいわ新選組は消費税減税とインボイス廃止を要求し、日本共産党は自民党の裏金問題を厳しく追及した。
立憲民主党は「熟議」を要求し、衆議院予算委員長の安住淳が野党側の主張に配慮する姿勢を見せながら議事進行を進めたため、「予定調和」はなかなか姿を現さず、最終的に令和7年度予算案の衆議院通過は3月4日(火曜日)にまでズレ込んだ。
参議院予算委員会に舞台を移した予算案の審議は、さらに白熱した。
予算案の衆議院通過から30日を経た「自然成立」では年度末に間に合わないため、これまでとは違う緊張感のある予算審議が行われることとなった。
れいわ新選組代表の山本太郎は、能登の震災および水害からの復興支援を進めていくよう、参議院予算委員会で強く訴えた。
こうして、見応えのある予算審議が続いたものの、最後にはいつもの「予定調和」の結果に落ち着き、3月31日(月曜日)に年度末ギリギリで令和7年度予算案が参議院を通過して、何事もなかったかのように年度内に可決成立することとなったのである。
2.第2章:「石破おろし」の春
4月に入ると、自民党では「石破おろし」の嵐が吹き荒れた。
内閣支持率の低迷が続く中で、7月の参院選で改選を迎える参議院議員から「石破総理のままでは戦えない」という声が次々と上がった。
しかし、当の石破総理は馬耳東風。
のらりくらりと4月を過ごし、5月の連休には外遊に出かけた。
5月に入ると、自民党最高顧問の麻生太郎も、総理大臣の石破茂を公然と批判するようになった。
激しい「石破おろし」が続く中で、石破総理は5月30日(金曜日)に辞意を表明。
総理在職日数歴代49位の小磯国昭(260日)には及ばないものの、総理在職日数歴代50位の平沼騏一郎(238日)を上回る在職日数に達して「歴代ベスト50入り」したことで、石破総理も納得し、総理退陣の決断をするに至ったのである。
3.第3章:「意外と敏充」の自民党総裁選
6月に入ると、自民党総裁選の話題で世の中は騒がしくなった。
世論では、前回の総裁選で次点に泣いた高市早苗の総理就任を望む声が湧き上がった。
しかし、なんと高市早苗は党内で20人の推薦人を集めることができず、自民党総裁選は、主流派の推す林芳正と反主流派の推す茂木敏充の一騎打ちとなったのである。
最終的に「岸田派の好きにさせるな!」の合言葉で一致結束した非主流派が決戦を制し、「意外と敏充」こと茂木敏充が第29代自民党総裁に就任することとなった。
4.第4章:「衝撃の無効票」の首班指名選挙
茂木敏充は自民党総裁に就任したものの、内閣総理大臣に就任するためには、首班指名選挙に勝利し、国会で指名を受ける必要があった。
しかし、マスコミは「トランプ大統領も認める外交の茂木」というフレーズで茂木敏充をプッシュする報道に終始し、また、役職停止から復帰した国民民主党代表の玉木雄一郎が「首班指名選挙では、1回目も、2回目も、『玉木雄一郎』と書く」と公言していたことから、茂木敏充が新しい総理大臣の座に就くことは既定路線だという雰囲気が漂っていたのである。
そうした中で、立憲民主党幹事長の小川淳也と日本維新の会幹事長の岩谷良平は「野党第1党と野党第2党の連携をギリギリまで模索する」というコメントを残して、衆議院の首班指名選挙に臨んだ。
首班指名選挙の第1回投票結果は、次のようになった。
第217回国会衆議院首班指名選挙第1回投票
茂木敏充(自由民主党):221票
玉木雄一郎(国民民主党):28票
山本太郎(れいわ新選組):9票
田村智子(日本共産党):8票
吉良州司(有志の会):4票
神谷宗幣(参政党):3票
河村たかし(日本保守党):3票
無効:189票
「無効:189票」に衝撃が走る。
実はこれは、立憲民主党と日本維新の会が揃って日本維新の会代表の「吉村洋文」の名前を書いていたのである。
吉村洋文は国会議員ではなく大阪府知事のため、これがすべて「無効票」となったのであった。
かくして、自由民主党の茂木敏充と国民民主党の玉木雄一郎の2人が首班指名選挙の決選投票に進むこととなった。
そして、その決選投票は、驚きの結果となる。
第217回国会衆議院首班指名選挙第2回投票
玉木雄一郎(国民民主党):226票
茂木敏充(自由民主党):221票
無効:18票
「本院は玉木雄一郎君を内閣総理大臣に指名することに決まりました。」
額賀福志郎衆議院議長の声が議場に響き渡り、玉木雄一郎は第104代内閣総理大臣に指名された。
立憲民主党代表の野田佳彦と日本維新の会共同代表の前原誠司は、「日本新党から初当選して国会議員になった茂木敏充が自民党から担がれて総理大臣になるのは許せない」という意見で一致し、茂木敏充が総理大臣になることを阻止するべく、首班指名選挙で完璧な連携を見せたのである。
立憲民主党、日本維新の会、国民民主党、日本共産党、社会民主党、そして一部の無所属議員が首班指名選挙で「玉木雄一郎」の名前を書くことにより、遂に自民党は政権の座から引きずり降ろされることとなった。
かくして、政権交代は突然起きることとなったのである。
5.エンディング:「ラブ・ストーリーは突然に」
お口直しに、エンディングはこの曲を。
Mabu’s Music Project【1990年代】ラブ・ストーリーは突然に:小田和正(歌詞付き)
6.トピックス①:「劇映画 孤独のグルメ」2025年1月10日(金曜日)公開
松重豊さんが監督・脚本・主演を務める「劇場版 孤独のグルメ」が、あさって1月10日にいよいよ公開されます。
井之頭五郎さんの「スープ探しの旅」がどんなものになるのか、とても楽しみです!
7.トピックス②:憲法9条、最高です!
SAMEJIMA TIMESの読者のみなさま、今年もどうぞよろしくお願いいたします。
憲法9条変えさせないよ
プロ野球好きのただのオジサンが、冗談で「巨人ファーストの会」の話を「SAMEJIMA TIMES」にコメント投稿したことがきっかけで、ひょんなことから「筆者同盟」に加わることに。「憲法9条を次世代に」という一民間人の視点で、立憲野党とそれを支持するなかまたちに、叱咤激励と斬新な提案を届けます。