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立憲野党私設応援団(37)政権交代の可能性について考えてみる(その6)〜憲法9条変えさせないよ

※この連載はSAMEJIMA TIMESの筆者同盟に参加するハンドルネーム「憲法9条変えさせないよ」さんが執筆しています。


<目次>

0.野党による政権交代の可能について考えてみた過去の議論の紹介

1.「宏池会出身総理」と「サミット議長」と「衆議院解散」と

2.主戦場は「反自民・反維新」ではなく「非自民・非民主」

3.「維新+小池百合子」の新党ができる?

4.泉房穂さんはどうするつもりなのだろう?

5.「れいわ+泉房穂」で対抗するには?

6.「積極財政vs緊縮財政」で対立しないで「アベノミクスを成仏させよう」

7.「れいわ単独」で戦うとしたら?

8.「与党も野党も茶番!」からの「懲罰動議」問題

9.「東京8区問題」を争点化するなら「埼玉5区」で

10.「庶民の暮らしをダメにした3人の政治家」に刺客を!

11.政権交代に向けた「ツイデモ」の可能性を探る

12.トピックス:「安心してください、はいてますよ」その後


0.野党による政権交代の可能について考えてみた過去の議論の紹介

私が連載を担当している「立憲野党私設応援団」において、過去に5回「政権交代の可能性について考えてみる」というタイトルの論考を掲載しました。

今日はその6回目の議論です。

前の議論を参照したい方のために、まずは、これまでの5回の記事のリンク先を載せて、議論を始めたいと思います。

「政権交代の可能性について考えてみる(その1)」

「政権交代の可能性について考えてみる(その2)」

「政権交代の可能性について考えてみる(その3)」

「政権交代の可能性について考えてみる(その4)」

「政権交代の可能性について考えてみる(その5)」

1.「宏池会出身総理」と「サミット議長」と「衆議院解散」と

広島サミットで「ゼレンスキー来日」が実現したことにより、岸田首相が「6月解散・7月総選挙」の解散総選挙に踏み切るのではないかという観測が強まっています。

しかし、「宏池会出身総理」と「サミット議長」と「衆議院解散」という視点で過去の歴史を振り返ってみますと、「ジンクス」としては、岸田首相にとってあまり縁起が良いものではありません。

日本で初めて開催された1979(昭和54)年の「東京サミット」では、宏池会出身の大平正芳首相が議長を務めましたが、翌1980(昭和55)年の「ハプニング解散」では大平正芳首相が心筋梗塞による心不全で選挙期間中に死亡するという出来事がありました。(選挙は自民党が圧勝。)

平成に入って初めて日本で開催された1993(平成5)年の「東京サミット」では、宏池会出身の宮沢喜一首相が議長を務めましたが、同年の「嘘つき解散」で自民党は衆議院の過半数を失い、日本新党の細川護熙さんを首班とする「非自民連立政権」が誕生しました。

大平首相も、宮沢首相も、サミット後の衆院総選挙で首相の地位にとどまることができていないのです。

令和に入って初めて日本で開催された2023(令和5)年の「広島サミット」で、宏池会出身の岸田文雄首相が議長を務めたわけですが、果たして岸田首相が「ゼレンスキー解散」に踏み切るのか、今後の決断に注目が集まっています。

「立憲野党私設応援団」の立場としては、岸田首相が大平首相のように病気で命を落とすことは決して望んでおらず、ぜひ岸田さんには健康で長生きしていただきたいと願っていますが、政治的な意味においては、1993年(平成5)年の解散総選挙を再現するような「政権交代」の実現を望んでいます。

実際、地方選挙の結果を見てみますと、今年の4月23日に行われた練馬区議会議員選挙では、公明党が候補者11名に対して当選が7名にとどまり、4名が落選、5月21日に行われた足立区議会議員選挙では、自民党が候補者19名に対して当選が12名にとどまり、7名が落選ということで、自民党と公明党の足元がふらついている様子が見てとれます。

もし「6月解散・7月総選挙」になった場合には、政権交代を狙うチャンスは十分にある、と言っておきたいと思います。

2.主戦場は「反自民・反維新」ではなく「非自民・非民主」

samejima times主筆の鮫島浩さんは、「立憲民主党崩壊で山本太郎と泉房穂の連携は実現するか?」の記事で、次のように述べています。

落ち目の立憲に復活の兆しはない。このままでは解散と同時に一部議員は勢いづく維新に駆け込み、立憲は衆院選がはじまる前に空中分解する恐れもある。衆院選は「自民vs維新」の対決構図となり、「反自民・反維新」の票を立憲、共産、れいわなどが奪い合っていずれも伸び悩むという展開が十分にありえる。

鮫島さんの「政治ジャーナリスト」という職業柄、こうした記述になるのかもしれませんが、私の目から見ると、庶民の感覚を十分に伝えきれていないな、と感じています。

統一地方選挙の結果を見てみると、自民党・公明党・共産党が議席を減らし、維新・れいわ・参政党が議席を伸ばしています。(立憲民主党は議席を増やし、社民党は議席を減らしていますが、これは社民党の地方組織の一部が立憲民主党に移ったという要因が加味された数字のため、「庶民感情のうつろい」という観点からは、いったん無視することとします。)

東京都の杉並区では女性議員の数が劇的に増え、兵庫県の明石市では「明石市民の会」が一大旋風を巻き起こしました。(ちなみに、「明石市民の会」は4月末で解散して、現在では無くなっています。)

こうした流れについて、政治学者の中島岳志さんは、次のように述べています。

ただ、私は、この中島さんの分析も少し外れていると思っていまして、日本でいま起きていることは「ミュニシパリズム」(地域主権主義)ではなく、「自民党は嫌だけど民主党の生き残りも嫌」という庶民感情が、受け皿を求めて彷徨っているという現象なのではないかと感じています。

「女性候補」という受け皿があった杉並区では女性議員が大量に誕生し、「明石市民の会」という受け皿があった明石市では「明石市民の会」が圧勝し、それ以外の地域では、既存政党の中では新興勢力と言える維新・れいわ・参政党に有権者の票が集まった、ということなのだろうと私は解釈しています。

3.「維新+小池百合子」の新党ができる?

こうした「自民党は嫌だけど民主党の生き残りも嫌」という民意の受け皿として、「維新+小池百合子」という新党ができるのではないかという可能性がささやかれています。

『NEWSポストセブン』「維新と小池都知事が手を組み政権交代」のシナリオ浮上 自民党非主流派巻き込み保守再編の可能性も

2017年に政権奪取に失敗した小池百合子東京都知事ですが、今度は記者会見場からジャーナリストの横田一さんをあらかじめ「排除」しておけば、日本初の女性総理「小池総理」が誕生することになるかもしれません。

4.泉房穂さんはどうするつもりなのだろう?

さて、もう一人の政界のキーパーソンである前明石市長の泉房穂さんは何を考えているのでしょうか。

泉房穂さんは、『政治はケンカだ!』で次のように述べています。

当面の見立てとしては、次の総選挙でがらりと変わると期待しています。2025年7月に衆参ダブル選挙になると睨んでいまして、兵庫県の場合は知事選も重なってトリプル選挙になる。ここが一つの山場でしょう。何度も言ってますが、変わる時は一気に変わるから。それこそ、ずずずっと地球の地盤が動くようなイメージかな。

いま、国民は苦しんでいます。私が増税批判のツイートをすると、共感が溢れかえる。それだけキツキツの生活をしているわけです。その結果、人生が変わっちゃってる人もたくさんいます。「これ以上税金上がるなら、子どもは一人でやめておこう」とか。

にもかかわらず、国の政治家は「子どもが少ないのは、女性が早く結婚しないから」なんてズレたことをいう。

「何言うてるねん!あんたら、私らのこと全然わかってへんな!」

という国民の不満が、マグマのように溜まっているのが、今の状況です。国民の根っこのところにある不満に対して、どこの既成政党も新たな道を示せていない。そこが示せる政党なり政治家が出てくると、状況は一気に変わるでしょう。

泉房穂さんは、解散総選挙の時期を2年後の「2025年7月」だと想定していたようで、少なくとも『政治はケンカだ!』の本を書いた時点では「2023年7月」の衆議院選挙というのは念頭になかったようです。

泉房穂さんの最近の言動を見る限りでは、4月末で明石市長を退任してホッとしている感じがすごくしていて、「ひと月ぐらいはのんびりしたい」という様子が伝わってきます。

しかし、今日で5月も終わります。

泉房穂さんの当初の構想では、「しばらくコメンテーターをやって名前と顔を売って、こども向けに政治塾を開催して世論を喚起して、2年後の2025年7月の衆参ダブル選挙と兵庫県知事選挙で勝負する」ということを考えていたのではないかと思いますが、衆議院の「6月解散・7月総選挙」が迫るなかで、果たしてどのような決断をするのか、今後の動向が注目されます。

5.「れいわ+泉房穂」で対抗するには?

「立憲野党私設応援団」の前回の記事で、私はこのように述べました。

立憲野党私設応援団(36)れいわ新選組への提言

最後に、次期衆院選に向けて、2つほど提言したいと思います。

1つめは、比例区の各ブロックで、最低1人は比例単独候補を擁立するべきだということです。

2021年の衆院選では、これを怠ってしまったため、比例東海ブロックで当選者を出せる得票を得ながら、小選挙区との重複立候補者が小選挙区で供託金没収になる負け方をしてしまって誰も当選できなくなり、みすみす議席を公明党に譲ってしまう結果となりました。

2つめは、三顧の礼で前明石市長の泉房穂さんをれいわ新選組に迎えて共同代表に就任してもらい、さらに「れいわ新選組と前「明石市長」泉房穂と市民の会」(略称:れいわ)に党名変更して、新しい体制で衆議院選挙を戦うべきだということです。

この提言は、衆議院の解散総選挙がまだ先のことであるという認識の下での提言で、今年の7月に解散総選挙が行われるのだとすれば、話は変わってきます。

新自由主義の「維新+小池百合子」の新党誕生の可能性が取りざたされているなかで、リベラル側が生き残りを図るためには、「れいわ+泉房穂」の新党を創るしかないのではないかと思います。

私はまず泉房穂さんに「新党一三五」(しんとういちさんご)を立ち上げてもらい、その新党にれいわ新選組から5名の国会議員が合流するという形を提唱します。

「新党一三五」(しんとういちさんご)

代表:泉房穂(前明石市長)

共同代表:木村英子(参議院議員)

幹事長:舩後靖彦(参議院議員)

衆院選予定候補:大石晃子(衆議院議員)

衆院選予定候補:櫛渕万里(衆議院議員)

衆院選予定候補:多ケ谷亮(衆議院議員)

新党立ち上げ時点で国会議員5名を揃えて「国政政党」にすることが極めて重要で、これができない場合にはマスコミに無視されて「放送禁止物体」になってしまう危険性があります。

逆に、このメンバーで新党を立ち上げて、泉房穂さんと木村英子さんが一緒に「誰一人見捨てない政治」を掲げて記者会見をすれば、非常にインパクトがあるのではないかと思います。

「新党一三五」は、東経135度の日本の標準時子午線が明石市を通っていることから来るネーミングです。

西から東まで日本全国「東経135度」の明石市の子午線を基に「標準時」が決まっているのですが、「標準時」だけではなく「子育て支援」の政策も明石から日本全国へ行きわたらせるというのが「新党一三五」の考え方で、基本理念と基本政策、そして首班候補は次の通りです。

「新党一三五」(しんとういちさんご)

基本理念:誰一人見捨てない政治

基本政策:明石の子育て支援を全国に

首班候補:山本太郎(れいわ新選組)

「新党一三五」は、地域政党をはじめとする全国の小規模政党が集まって「衆院選統一名簿」を組むための新党とし、れいわ新選組だけではなく、いろいろな政党や団体や個人が集まって、みんなで協力して衆院選を戦うようにすればいいと思います。

そして、近い将来、衆議院で135名の議席を確保することで、「衆議院に100名規模の議席を有する他のリベラル政党と連立を組めば政権を担当できる」くらいの大きさに育てていけばいいと思っています。(つまり、「135」は、近い将来の目標議席数も指し示しています。)

人々の価値観が多様化していく中で、いろいろな考え方を「二大政党制」に収斂させていくのは、現実的に見て非常に難しいことです。

かといって、現在の「小選挙区比例代表並立制」という衆議院の選挙制度の下では、小さな政党が衆院選でバラバラに候補者を出して戦うことは、非常に苦しいというのが現実です。

それであれば、今後の日本の政党の在り方として、地方議会と参議院の選挙をそれぞれの政党が独自の理念と政策で戦い、衆院選は基本理念と基本政策と首班候補が一致する政党どうしで「衆院選統一名簿」を組んで一つにまとまって戦うようにしていった方がよいのではないでしょうか。

「新党一三五」は、「誰一人見捨てない政治」という基本理念と「明石の子育て支援を全国に」という基本政策と「山本太郎」という首班候補を共有して、その点に関してのみ党議拘束をかけ、その他のことに関しては、参加議員の出身政党や出身団体の理念や政策に沿ってそれぞれ自由に議会活動を行うようにすればいいと思います。

仮に今回の衆院選で「新党一三五」に参加する政党が「れいわ新選組」だだ一つだったとしても、「泉房穂と山本太郎がタッグを組む」といういうことになれば、それは多くの人々にとって“希望”になると思います。

選挙戦では、経済や子育て支援などの指標で「明石市vs全国平均vs大阪市」の数値比較を徹底して行い、グラフなどの分かりやすい形で明石市の優位性を示すことで、「明石市(泉房穂の政治)は全国平均(自民党の政治)よりもこんなにいい」とか「明石市(泉房穂の政治)は大阪市(維新の政治)よりもこんなにいい」といったことを積極的にアピールしていけば、自民や維新をペチャンコにできることでしょう。

選挙ポスターは、泉房穂さんと山本太郎さんと衆院選候補者の3ショットの写真を使うようにすれば、目立つはずです。

もし「れいわ+泉房穂」新党がブレイクして有権者の支持を集めれば、衆議院で35議席~55議席程度の議席を得て、国会でキャスティングボート握る展開になる可能性も考えられます。

そうなれば、みなさんが夢にまで見た「山本総理」が、小説ではなく、現実のものになるかもしれません。

立憲野党私設応援団(16)真夏の夜の夢「山本太郎内閣誕生す」

ちなみに、もしこの策を採用する場合には、今回の衆院選では、「れいわ新選組」は独自候補を全く立てないということになります。

2017年の衆院選で「希望の党騒動」が起きた時には、自由党は独自候補を擁立しない戦い方をしました。

山本太郎さんはその時に「自由党共同代表」としてそのような戦い方を経験していますので、こうした作戦を採ることも可能なのではないかと思います。

「2年前の衆院選では、消費税減税と政権交代を実現するために、私たちは候補者の4割を降ろしましたが、今回の衆院選では、少子化対策と政界再編を実現するために、私たちは独自候補の擁立を見送ります。」と山本太郎さんが記者会見で宣言すれば、ニュースバリューがある内容なので、マスコミに取り上げられるでしょう。

一つだけこの作戦の不安材料を指摘しておきますと、新しく立ち上げた「新党一三五」という党名が衆院選の投票日までの間に浸透しきれないのではないかという懸念があります。

しかし、2017年の衆院選の際には「希望の党」と「立憲民主党」という二つの新党の名前が短期間で浸透し、それぞれ多くの得票を得ていますので、私はそれほど心配する必要はないのではないかと考えています。

また、参議院では「新党一三五れいわ新選組」という会派を組めば「5人会派」を維持できますので、その点は問題ありません。

「れいわ新選組」のほうには2022年の参院選で選出された3人の参議院議員と今年誕生した地方議員を残しておいて、2025年の参院選では木村英子さんや舩後靖彦さんを含めて全員が「れいわ新選組」のほうから出馬するようにすれば、参議院はれいわ独自でコツコツ議席を拡大していくことができます。

「次の次の衆院選をどう戦うか」は今回の衆院選の結果次第で判断すればよく、成果があがっているなら今度は他の政党とも一緒に、場合によっては党名も新しくして、大きな塊で衆院選を戦えばよいと思いますし、もし惨敗としか言えない結果に陥ってしまったなら、その後は「れいわ新選組」単独で衆院選を戦うようにすればよいでしょう。

上手くいかなかった場合でもリスクヘッジはできている状態で、もし上手くいった場合には「山本太郎内閣」を見られる可能性があるわけですから、私は、これはチャレンジする価値があると考えています。

6.「積極財政vs緊縮財政」で対立しないで「アベノミクスを成仏させよう」

「山本太郎と泉房穂が手を握れるのか」という命題に関して、一番ネックになると思われるのは「積極財政vs緊縮財政」という問題です。

山本太郎さんはどちらかと言えば「大胆に国債を発行する」という積極財政に軸足を置いているのに対し、泉房穂さんはどちらかと言えば「無駄な支出を削ってやり繰りして予算を捻出する」という緊縮財政に軸足を置いているように見受けられます。

「積極財政vs緊縮財政」という問題に関して、samejima times主筆の鮫島さんがyoutubeに動画を配信して詳しく解説を行っています。

積極財政vs緊縮財政 政財官マスコミ界のエリートが財政収支の均衡を訴える本当のわけ~これからの政治の対立軸はここにある!

この動画の中で鮫島さんは、「アベノミクスは、上級国民には積極財政、一般庶民には緊縮財政」と解説しています。

経済学者の方であればおそらくこのような言い方はしないのだろうと思いますが、政治状況を解説するという意味では、非常に分かりやすい解説だと思います。

そのことをふまえたうえで、今後、野党は「アベノミクスを反転させる」として、「上級国民には緊縮財政、一般庶民には積極財政」と訴えていけばよいのではないかと私は考えます。

積極財政論者の中には「経済に悪い影響を及ぼすので、国政においては政府の支出を削減すべきではない」と主張している方もおられるようですが、国の令和5年度予算に関して言えば、はっきり削減すべき支出があります。

それは「兵器の爆買い」です。

マクロ経済学の教科書に出てくる国民総生産の式を見てみましょう。

国民総生産(国民総支出)=個人消費+政府消費+総資本形成(総投資)+輸出-輸入

「輸入」の金額が増えると、GDPの計算ではマイナスの要因になります。

従って、国の予算でアメリカから「兵器の爆買い」を行うことは、日本のGDPを減らしてしまう行為になります。

従って、「兵器の爆買い」に関して、「次年度以降に繰り延べが可能なものは、次年度以降に繰り延べして少しずつ購入していく」といったような形にして財政資金の流出を防ぐことは、支出の削減でありながら、日本のGDPの増大に寄与することになります。

それであれば、積極財政論者も納得する形で歳出削減が行えることになります。

「#後先考えない兵器の爆買いは止める」

「#兵器の爆買いではなく暮らしに予算を」

「#安倍軍拡路線を成仏させよう」

「#アベノミクスを成仏させよう」

もっと言えば、岸田首相の「令和版所得倍増計画」に対抗して、野党は「令和の所得倍増計画」を打ち出すべきです。

「令和の所得倍増計画」

令和5年から35年間で年平均2%の経済成長を達成し、令和40年に「所得倍増」させる

「年平均2%の経済成長」は、世界の多くの国が達成できている経済成長の水準で、特に際立って高い経済成長率というわけではありません。

逆に、バブル崩壊後の30年間の日本経済の成長率の低さが、世界的に見て異常なだけです。

「次の30年を『失われた30年』にしない」

まずは、このように言い切るべきです。

35年間で所得倍増(GDPを今の2倍に)させるための具体的な施策は、次の3つに絞って良いのではないかと思います。

「所得倍増計画実現の三本柱」

○安心できる子育て支援(人口を増やす)

○個性を活かす教育改革(生産性を高める)

○グリーンニューディール(エネルギー革命を起こす)

「子育て支援」に関しては明石市の施策をそのまま使えばよいでしょうし、「グリーンニューディール」に関してはれいわ新選組の「脱原発!グリーン・ニューディール」をそのまま使えばよいのではないかと思います。

「個性を活かす教育改革」に関しては、今ここでまとまったものを挙げることはできませんが、参考になりそうな動画を載せておきます。

学校は青息吐息 【本田由紀のヤバい日本をあぶりだす!】③2021.12.17 デモクラシータイムス

このままで大丈夫か?チャットGPT時代の学校教育とは~教室の不都合な真実を“禁断の書”『冒険の書』で読む~【豊島晋作のテレ東経済ニュースアカデミー】(2023年4月5日)

7.「れいわ単独」で戦うとしたら?

ここまで「泉房穂と山本太郎が手を握って共に衆院選を戦う」という楽観的な前提で議論を進めてきましたが、提携の話が不調に終わってれいわ新選組が単独で衆院選に挑む場合のことも考えておきたいと思います。

まずは、三春充希さんの指摘を見てみましょう。

三春充希さんの指摘を基に、れいわ新選組が比例区で議席を獲得できる可能性が高い地域を順番に並べてみます。

東京ブロック   ここのみ議席獲得安全圏

―――――――――――――――――――――――――――――

南関東ブロック

東海ブロック

北関東ブロック

九州ブロック

近畿ブロック   ここまで議席獲得有望圏

―――――――――――――――――――――――――――――

東北ブロック   ここから議席獲得困難圏

北陸信越ブロック

中国ブロック

北海道ブロック

四国ブロック

このことから、現状ではれいわ新選組は、今後の選挙戦の状況の推移によって、獲得議席が「1議席~6議席」の間で揺れ動くということが想定されます。

samejima times主筆の鮫島浩さんは、「立憲民主党崩壊で山本太郎と泉房穂の連携は実現するか?」の記事で、次のように述べています。

政党支持率や統一地方選の結果を分析しても、れいわはこのままでは大幅な議席増は難しく、現有3議席を維持できるかどうかも微妙だ。

この鮫島さんの指摘は、三春充希さんの「1議席~6議席」という指摘と符合しています。

ちなみに、政治社会学者の木下ちがやさんは、twitterで次のように述べています。

木下さんは「櫛渕、大石両議員の比例復活は赤信号」と述べていますが、実際のデータを見る限りでは、山本太郎さんの出馬の有無に関係なく、櫛渕万里さんのいる東京ブロックは「議席獲得安全圏」なので、「赤信号」という指摘は全く当てはまらないということになります。

しかしながら、大石晃子さんのいる近畿ブロックは「議席獲得有望圏」のギリギリのところにいる状態ですので、「赤信号」とまでは言えないにしても、実際に「黄信号」ぐらいの状況であることは認識しておいた方がいいのだろうと思います。

8.「与党も野党も茶番!」からの「懲罰動議」問題

れいわ新選組の櫛渕万里衆議院議員が5月18日に本会議場で「与党も野党も茶番!」と書いたプラカードを掲げて不規則発言を行ったことに対し、懲罰動議が出されました。

櫛渕さんがツイートした「懲罰動議の提出を求める議員」のリストの中に「吉田はるみ」の名前があったことから、ネット上は「吉田はるみ、許すまじ!」と騒然となりました。

これに慌てたのか、立憲民主党衆議院議員の吉田晴美さんは、twitterで次のように釈明しています。

結局、衆議院本会議の場で、櫛渕万里さんは弁明に立つことになるわけですが、その演説は、戦前の斎藤隆夫議員の「反軍演説」を想起させる迫力でした。

5月25日の衆議院本会議で懲罰動議は圧倒的多数で可決され、櫛渕万里議員は懲罰委員会に付されることになりました。

「利権地獄行こう」(立憲民主党・自由民主党・国民民主党・日本維新の会・公明党)の5党主導による懲罰動議の可決は、現代の大政翼賛政治を目の当たりにする恐ろしい光景でした。

このことについて、samejima times主筆の鮫島浩さんは、特に野党第一党の立憲民主党に対して、記事で次のように非難しています。

れいわ新選組・櫛渕万里議員の懲罰動議を野党第一党として主導した立憲民主党に、もはや「立憲」を名乗る資格はない

ここからは私の個人的な疑問ですが、国会には「委員会室でプラカードを掲げて不規則発言を行うことは許されるが、本会議場でプラカードを掲げて不規則発言を行うことは許されない」という規則ないしは慣行が存在しているのでしょうか?

もしそのような規則ないしは慣行が存在しているということであれば、日本共産党衆議院議員の塩川鉄也さんが表明されている態度が最も穏当だ(れいわ新選組の側にも一定程度の非がある)ということになります。

「何か口実にできることがあれば潰してやろう」という悪意に満ち満ちた国会の状況は、よく分かりました。

れいわ新選組に投票した有権者の票の重みを尊重する意味でも、今後はご自身の身を守ることを優先していただいて、そのうえで、また別な作戦で国会を動かせるように策を考えられてはいかがでしょうか。

9.「東京8区問題」を争点化するなら「埼玉5区」で

今回の櫛渕万里さんに対する懲罰騒動がきっかけで、2年前の衆院選の際に起きた「東京8区問題」が再びクローズアップされました。

以前にも紹介しましたが、「東京8区問題」に関して立憲民主党の小川敏夫さんが書かれた論考の内容を見てみましょう。

2022.06.26 21年衆院選「東京8区問題」を反省せよ 毒か薬か立憲の共産党依存 小川敏夫

8区問題は、5区および7区と一体となった選挙協力の話だと前述した。

5区は立憲都連幹事長の手塚仁雄、7区は同会長の長妻昭の選挙区である。つまり、選挙協力の担当者である執行部が自分の選挙区のれいわ新選組の候補者擁立を取り下げさせるために8区の吉田の擁立を取り消す話をまとめたのである。

(中略)

これでは執行部が自分の利益のために選挙協力を利用したとの批判の声が上がるだろう。

(中略)

8区問題は立憲の危機であったが、立憲は山本代表の対応に救われた。

(中略)

山本代表が吉田の気持ちを尊重し、また、選挙前の野党間のごたごたをごたごたにしないで収めてくれたおかげで、8区は完全勝利した。また立憲は、吉田を強権で切り捨てるという恐ろしい蛮行をしないですんだ。

小川敏夫さんは2022年7月まで立憲民主党の参議院議員だった方で、民主党政権時代には野田政権の下で法務大臣を務められた経験もあり、昨年の参院選を機に引退された方です。

従って、この分析は故意に立憲民主党を貶めるために書かれた文章ではなく、客観的に見た反省の文章として書かれたものです。

こうしたことをふまえるならば、2年前の衆院選における候補者調整は、立憲民主党は野党全体の利益を考えるというよりもむしろ自分の党の利益を優先する形で調整を進め、立憲民主党内部においても党全体の利益を考えるというよりもむしろ執行部が自分自身の利益を優先する形で調整を進めた独善的なものであったと考えざるを得ないものです。

そういう意味においては、この「東京8区問題」は、立憲民主党の吉田晴美さんも被害者の一人であったというふうに捉えることができます。

そのことをふまえれば、ネット上にある「れいわは東京8区の吉田はるみに刺客を立てるべきだ!」という主張には、私は賛成できません。

そんなことをすれば、れいわ新選組代表の山本太郎さんに「弱い立場の若手女性議員を強権で握りつぶす冷酷な政治家」というような悪いイメージがついてしまうことになります。

近い将来「総理大臣」を目指そうとしている山本太郎さんのイメージを、そのようなことで傷つけるべきではありません。

毎日新聞による「日本の首相になってほしいと思う人」アンケートをご覧ください。

『毎日新聞』4月15日・16日実施「全国世論調査」(回答数527人)

「日本の首相になってほしいと思う人」

1位:河野太郎  66人

2位:岸田文雄  47人

3位:高市早苗  46人

4位:菅義偉   21人

5位:石破茂   20人

5位:山本太郎  20人

7位:小泉進次郎 17人

8位:橋下徹   14人

9位:吉村洋文  13人

ここには、立憲民主党の政治家は誰一人として名前が挙がっていません。

もはや、山本太郎さんは、れいわ新選組の支持者の方だけの首班候補ではないのです。

自民党の圧政(国政)や維新の圧政(大阪)から救いを求める有権者にとって、首班候補として希望を託せるのは、山本太郎さんしかいないのです。(私の個人的な思いを述べているわけではありません。客観的なデータです。)

私は、「東京8区問題」を争点化するなら、「東京8区」ではなく「埼玉5区」に刺客を立てるべきであると考えています。

そのことについて詳しく説明する前に、一つだけ、タコスキッドさんのツイートを紹介しておきたいと思います。

10.「庶民の暮らしをダメにした3人の政治家」に刺客を!

れいわ新選組代表の山本太郎さんは、立憲民主党の枝野幸男さんがいる「埼玉5区」に候補者を擁立したいと考えている旨を表明しています。

私はこのことに全面的に賛成です。

ここからは私の個人的な意見ですが、自民党の麻生太郎さん、立憲民主党の野田佳彦さん、そして枝野幸男さんの3人を「庶民の暮らしをダメにした3人の政治家」として指名し、れいわ新選組はこの3人に対して衆院選で刺客を立てるべきだと思います。

「庶民の暮らしをダメにした3人の政治家」vs「3人の刺客」

埼玉5区:枝野幸男(立憲民主党)vs辻村千尋(れいわ新選組)

千葉14区:野田佳彦(立憲民主党)vs高井崇志(れいわ新選組)

福岡8区:麻生太郎(自由民主党)vs大島九州男(れいわ新選組)

れいわ新選組は、「消費税」を争点に、埼玉5区と千葉14区と福岡8区に刺客を立てるべきです。

このような刺客の立て方であれば、「強大な敵に敢然と闘いを挑むれいわ新選組」というイメージを喚起できることになります。

そのうえで、「埼玉5区」に関しては、2年前の「東京8区問題」のことも争点化すべきです。

2年前の衆院選で辻村千尋さんが東京8区の候補から降りたのは、あくまでも山本太郎さんを当選させるためであり、吉田晴美さんを当選させるためではありませんでした。

そうした意味で、辻村千尋さんも、「東京8区問題」の被害者です。

枝野幸男さんに対して「消費税問題」と「東京8区問題」の両方を突きつけるという意味で、埼玉5区への刺客は辻村千尋さんが最適です。

また、枝野幸男さんは最近のツイートで「ひ弱な弱者連合を続けてもしょうがない」とする識者の論考に「大筋同感」と賛意を示し、これまで野党共闘を応援してきた有権者から非難を浴びています。

2年前の衆院選で立憲民主党の多くの議員が共産党やれいわ新選組などの他の野党支持者等から「野党共闘」の票を得ることによって当選を果たしたにもかかわらず、そのことに対するリスペクトはほとんど見られず、一部を除く立憲民主党の幹部や有力議員の言動は「言いたい放題」のような様相を呈しています。

このことに対する野党共闘派の野党支持者の憤りや落胆は一言では言い表せませんが、かといって、例えば吉田晴美さんや他の立憲民主党の若手議員に刺客を放って彼らを落選させたとしても、何も問題を解決することはできません。それは自民党を利するだけです。

それであるなら、小選挙区で自民党候補に競り勝った立憲民主党の若手議員は引き続き応援したうえで、「野党共闘派」の野党支持者は、埼玉5区での「枝野幸男落選運動」に全てをぶつけるべきではないでしょうか。

埼玉5区に関しては、全国の中の数少ない例外として、自民党候補が小選挙区で当選するとかしないとかいう問題は全く考えずに、「枝野幸男さんを衆議院選挙で落選させること」に集中して選挙戦を戦うべきです。

具体的に言うと、辻村千尋さんが比例北関東ブロックで復活当選できるように小選挙区で票を集め、そして、枝野幸男さんが小選挙区のみならず比例北関東ブロックでも当選できないように票を減らすようにするのです。

例えば、全国の「野党共闘派」の支持者が電話かけの活動を「埼玉5区」に集中させるなどすれば、選挙結果に一定程度の影響を与えることができるものと考えられます。

しかも、電話かけをして出た相手がれいわ新選組の辻村千尋さんに投票することを渋った場合でも、「それでは枝野幸男さん以外の候補に投票してください」というお願いの仕方ができますので、例えば「枝野幸男ファン」みたいな有権者以外であれば、一定以上の確率で切り崩しを行うことが可能になります。

もし立憲民主党の創設者である枝野幸男さんが小選挙区でも比例区でも落選するということになれば、枝野さん本人もショックでしょうし、立憲民主党の幹部や他の有力議員も大きな衝撃を受けるでしょう。

「次の次の衆院選」のことを睨んで考えるなら、そのようにして彼らに「野党共闘の重要性を体で分からせる」ことが重要だと思います。

枝野さんも、一度落選を経験することで「これは自分が蒔いた種なのだ」ということに気づくことができるなら、かえって人間的に覚醒して、数年後に多くの有権者から支持される「首相候補の政治家」として政治の世界に再び戻ってくることができるようになるかもしれません。

れいわ新選組のことに話を戻しますと、埼玉5区の「枝野幸男vs辻村千尋」の対決以外に、千葉14区の「野田佳彦vs高井崇志」の対決も、福岡8区の「麻生太郎vs大島九州男」の対決も、これはかなり重量級ですので、マスコミは選挙報道で話題にせざるを得ないでしょう。

そうやって盛り上げていけば、れいわ新選組は全体で6議席の獲得が十分視野に入ってきますし、現有の3議席が6議席になれば、「議席倍増の大躍進」ということになります。

11.政権交代に向けた「ツイデモ」の可能性を探る

2年前の衆院選では、「#立憲共産党」というネガティブキャンペーンの前に野党共闘は力尽き、政権交代を果たすことができませんでした。

今度の衆院選は、みなさんで一緒に「#倍返し」しましょう!

具体的には、「#自公統一候補」というハッシュタグを使いたいと考えています。

このハッシュタグは公明党の公認候補自身が使用しているものなので、「蔑称」という批判はあたらないだろうと思います。

衆議院が解散されたら、それ以外にも様々なハッシュタグを使ってツイデモを実施したいと考えています。

全部を使うわけではありませんが、ツイデモを行うハッシュタグの候補として私が思い付いたもの、あるいは既に世の中に存在しているものをいくつか挙げてみます。

#衆議院任期まだ半分以上残ってる

#解散するなら衆議院ではなく統一教会

#物価高には消費税減税

#インボイス廃止

#インボイス増税中止

#インボイスは一旦延期

#マイナカードは運用休止

#マイナ保険証は見直しを

#健康保険証なくすな

#健康保険証を守れ

#健康保険証の廃止反対

#兵器の爆買いは見直しを

#国の予算は暮らしに使って

#後先考えない兵器の爆買いは止める

#兵器の爆買いではなく暮らしに予算を

#安倍軍拡路線を成仏させよう

#アベノミクスを成仏させよう

#アベノミクスから十年経ってあなたの所得は百五十万円増えたでしょうか

#自公統一候補

#自公統一候補を応援するのはあの教団

#自公統一候補感じ悪いよね

#自公統一候補を当選させるな

#自公統一候補落選運動

#世襲の政治から民衆の政治へ

#与野党伯仲で緊張感ある国会を

実際にどのハッシュタグを使うかことにするかは、まだ決めていません。

何か良いハッシュタグのアイデアを思い付いた方は、samejima timesのコメント欄でも、鮫島さんのtwitterへのリプライでも結構ですので、ツイデモに使うハッシュタグのアイデアを投稿してください。

みんなの力を結集して、政権交代が実現できる状況を作り出していきましょう!

12.トピックス:「安心してください、はいてますよ」その後

イギリスの人気番組「Britain’s Got Talent」に出演して大爆笑をかっさらったタレントの「とにかく明るい安村」さんですが、そのネタは広島サミットでも話題にされました。

これがもとで「広島カープのロゴ入り靴下」の注文が殺到し、商品完売・在庫切れ・入荷待ちという状況なのだそうです。

広島サミットは終わりましたが、もし山本太郎さんが総理大臣になったら、今年の年末ぐらいに「Britain’s Got Talent」で「安心してください、はいてますよ」と「メロリンQ」の共演が実現できるのを期待したいですね!

Britain’s Got Talent UNBELIEVABLE! Tonikaku BARES ALL with hilarious poses | Auditions | BGT 2023

メロリンキューが山本太郎の応援スピーカーとして、約30年ぶりに登場!


憲法9条変えさせないよ

プロ野球好きのただのオジサンが、冗談で「巨人ファーストの会」の話を「SAMEJIMA TIMES」にコメント投稿したことがきっかけで、ひょんなことから「筆者同盟」に加わることに。「憲法9条を次世代に」という一民間人の視点で、立憲野党とそれを支持するなかまたちに、叱咤激励と斬新な提案を届けます。

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