政治とマスコミを斬る
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2022年サメタイ「読まれた記事ベスト10」!(下)〜政治不信・マスコミ不信が増幅した激動の1年、ぶっちぎりの1位はあの記事だった!

「2022年SAMEJIMA TIMES 読まれた記事ベスト10」の発表です。ウクライナ戦争、安倍元首相銃撃、政界流転…激動の1年をランキングを通じて振り返ります。

昨日は10位から6位まで発表しました(→昨日の記事はこちら)

本日は5位から1位まで一挙公開!すべて1万回以上は閲覧された記事です。

さて、ぶっちぎりの第1位に輝いたのは…?


第5位(10月28日) 枝野幸男お前もか!「この夏、日本政治全体のフェーズが変わった。20年以上通用してきた常識や前提が崩れた」という立憲民主党創始者の真意(1万1758回)

枝野幸男お前もか!「この夏、日本政治全体のフェーズが変わった。20年以上通用してきた常識や前提が崩れた」という立憲民主党創始者の真意

安倍晋三元首相が参院選終盤に銃撃され急逝したことは、政界地図を一変させた。「アンチ安倍」を旗印にして始まった立憲民主党、共産党、社民党、れいわ新選組の野党共闘は「共通の敵」を失い、もろくも崩壊したのである。

立憲は「自公の補完勢力」と批判していた日本維新の会と和解して国会共闘に転じ、野党共闘路線からの決別を鮮明にした。その後、国会の9割以上を占める自民、公明、立憲、維新、国民5党の賛成で、旧統一教会の被害弁護団から「実効性がない」と批判された被害者救済法を成立させ、さらには自公与党に同調して専守防衛を逸脱する敵基地攻撃能力の保有も一部容認する姿勢に転じた。

国会は与党一色に染まる大政翼賛体制へ大きく一歩を踏み出したのだ。

そのスタートになったのが、立憲創始者の枝野幸男氏のツイートだったと私はみている。

枝野氏は安倍氏死去後の政界について「この夏以降、野党というよりも、日本政治全体のフェーズが大きく変わりました」「20年以上通用してきた常識や前提が崩れています」との認識を示したうえ、「この変化の本質をいち早く把握した勢力が次の主導権を握ると思います」と述べ、野党共闘から維新との共闘、さらには自公与党との連携を示唆したのだ。

マスコミ各社はこのツイートにほとんど反応を示さなかったが、鮫島タイムスがいち早くこれを取り上げたのがこの記事である。この後、枝野氏は野党共闘の目玉政策であった消費税減税を「間違っていた」と公言し、野党共闘との決別を鮮明にした。さらには立憲は被害者救済法案や敵基地攻撃能力の保有で自公与党に接近する姿をみると、私の分析は的中したというほかない。まさに「枝野幸男お前もか!」という思いだ。


第4位(9月22日) 朝日新聞社も「安倍国葬」に参列!? 元同僚から届いた衝撃の内部告発(1万4375回)

朝日新聞社も「安倍国葬」に参列!? 元同僚から届いた衝撃の内部告発

国民世論の猛反発を振り切って、岸田政権が強行実施した安倍国葬。なんと朝日新聞社も参列する方針を決めたーー朝日新聞OBの私のもとへかつての同僚からそんな情報が持ち込まれた。

編集局幹部から聞いたという。「当初は社長に次ぐ立場の役員が出席する予定だったが、世論の反発を警戒して格下げする方向で調整している」という具体的な情報だった。彼は「あれだけ社説や記事で批判しておきながらこの言行不一致は社会に不信を招きます。東京五輪で絡め取られたのか、それ以外に表に出せない理由があるのか、分かりませんが、説明が付きません」と怒り心頭で、世論を喚起して出席を取りやめさせたいという意向だった。

最終決定には至っていないようだったが、国策である東京五輪のスポンサーになり、経営難から政府広告への依存を深め、政権批判報道に及び腰な昨今の朝日新聞をみると、さもありなんと私は思った。安倍国葬に参列すれば権力監視を旨とする報道機関としての一線を越えることとなり、それだけはOBとして避けてほしいという願いから執筆したのが、この記事である。

この記事は大きな反響を集め、朝日新聞にも多くの抗議が寄せられたようだ。朝日新聞社は最終的には参列を見合わせ、瀬戸際で踏みとどまった。本当によかった。

ただ、その後も統一教会報道には及び腰で、国家権力と一体化した記事がずらりと並ぶ。発行部数はついに400万部を割り、朝日新聞の存在感は薄れていく一方だ。ジャーナリズム精神を取り戻すことを願ってやまないが、リストラの嵐が吹き荒れる社内からの声を聞く限り、その願いが叶うのは相当困難であろう。


💫第3位(7月29日) 自民党と統一教会の歪んだ関係を報じない朝日新聞の闇〜追い出し部屋行き人事に怯える朝日記者たち(1万4605回)

自民党と統一教会の歪んだ関係を報じない朝日新聞の闇〜追い出し部屋行き人事に怯える朝日記者たち

これも朝日新聞の凋落を映し出す記事である。統一教会報道に及び腰な朝日新聞社内の実情を伝える内容だ。

創業以来最大の赤字に陥るなか、朝日新聞社は記者が社外で発信する活動を大幅に制限し、ジャーナリズム活動に熱心な記者ほど意欲をそがれる事態になっている。これは朝日新聞の経営陣がジャーナリズムへの貢献よりも経営維持のためのリストラを優先した結果だ。つまり「ジャーナリストとして活動領域を広げたい記者は独立すればいい」と退社を促しているのである。

この結果、優秀で意欲的な記者ほど会社を離れ、独り立ちする力がない記者ほど会社にしがみつくという悪循環に陥っている。それでも「記者減らし」を進めたいのが経営陣の本音だ。

そればかりではない。経営陣は通称「追い出し部屋」をつくって、上司に従順ではない記者を記者職から外して送り込み、退職に追い込もうとしている。その実態を伝えたのがこの記事である。

なりふり構わぬリストラ策は新聞業界に限ったことではない。衰退日本を象徴する出来事として広く読まれたのだろう。


✨第2位(7月24日) 自民党と統一教会の関係を指摘する宮台真司さんのコメント掲載を拒否した朝日新聞の言い訳「社会部の取材で確かめてからでないと掲載できない」って、どういうこと!?(1万5896回)

自民党と統一教会の関係を指摘する宮台真司さんのコメント掲載を拒否した朝日新聞の言い訳「社会部の取材で確かめてからでないと掲載できない」って、どういうこと!?

朝日新聞社の凋落ものが続く。宮台真司さんが朝日新聞の取材に対して自民党と統一教会の関係を鋭くえぐるコメントをしたのに、その一部の掲載を拒否したという記事だ。

統一教会や自民党の反発を恐れてコメント掲載に怯えることだけでもジャーナリズム精神を失った情けない姿をさらけ出しているのだが、その理由がまた衝撃だった。「社会部の取材で確かめてからでないと掲載できない」ということだったのだ。

朝日新聞は今、政治部ではなく、社会部の天下である。編集権を握っているのは社会部司法記者クラブ出身のエリートたち。

宮台さんを取材した記者が口にした「社会部の取材で確かめてからでないと掲載できない」という言葉には、単に自民党や統一教会からの抗議を恐れているというばかりではなく、統一教会問題を取材してきた社会部の縄張りに踏み込むと社会部に加えて会社の上層部に睨まれるという、極めて社内政治的な配慮がにじんでいると私は思った。社外からの抗議に恐れて掲載を見送ること以上に、ある意味、深刻な事態といえるかもしれない。

この記事は社会部エリートによる朝日新聞編集局の歪んだ支配が萎縮報道を生んでいる実態を伝えたものだが、宮台さんが11月末に大学構内で刃物を持った男に襲われて重傷を負った事件をきっかけに、改めて広く読まれたようである。現代日本で言論の危機が深まっている。


🌟第1位(3月18日) ゼレンスキー大統領の国会演説に前のめりの与野党とマスコミの平和ボケ〜敵国よりも怖いのは暴走する自国の国家権力だ(2万6355回)

ゼレンスキー大統領の国会演説に前のめりの与野党とマスコミの平和ボケ〜敵国よりも怖いのは暴走する自国の国家権力だ

2022年の世界最大の事件はやはりウクライナ戦争だった。

米ロ対立の主戦場となったウクライナの国土は荒れ果て、戦争は泥沼化して多くの人々の命が失われた。世界経済も大混乱し、エネルギー価格の高騰や食糧危機は途上国や弱い立場の人々にほど重くのしかかった。米国の軍需産業をはじめ戦争ビジネスが潤っただけで、いまなお停戦の見通しは立たない。

この戦争は日本の政治にも大きな影響を与えた。中国や北朝鮮の脅威を煽る言説が広がり、核配備を含む防衛力強化を求める声が自民党や維新から噴出した。米国から敵基地攻撃能力を保有する巡航ミサイル・トマホークを購入するために防衛費を大幅に増やすという結論に達し、そのために岸田首相が「防衛増税」を打ち出すに至ったのである。

憲法の専守防衛を逸脱する安保政策の大転換の起点は、ウクライナ戦争にあったといっていい。

このような流れを後押ししたのは、ロシア軍の侵攻に対して、米国から巨大な軍事支援を受けて徹底抗戦する道を選択したウクライナのゼレンスキー政権を日本政界も日本マスコミも全面的に支持したことだった。日本社会は「ロシア=悪・ウクライナ=善」の善悪二元論に包まれ、停戦合意を呼びかけようものなら「ロシアに加担するのか」とバッシングを浴びる不穏な空気に包まれたのだ。

ゼレンスキー政権は国民総動員令を出して成年男子の出国を禁じ、軍隊に招集した。民間人に武器を配って徹底抗戦を呼びかけた。野党の政治活動を禁じ、大政翼賛体制をしいた。戦前日本が国家総動員令のもとで一億総玉砕を掲げて米国と戦ったのと瓜二つに私の目には映ったが、そのゼレンスキー政権の戦争を日本政界も日本マスコミも諸手を挙げて支持し、ドローンなどの「軍事支援」にまで踏み切ったのである。それは紛れもなく戦争当事国のウクライナへの全面加担であり、ロシアを敵国扱いする「宣戦布告」に等しい行為であった。

言論弾圧、大政翼賛会、軍備増強、増税、戦争の泥沼化ーー。私たちは日本が焦土と化した先の大戦と同じ道を再び歩いているのではないか。そんな危惧を強くしたのは、国民総動員で戦争を遂行するゼレンスキー大統領のオンライン国会演説を、自公与党や維新ばかりか、立憲民主党や共産党までスタンディングオベーションで称賛する場面を目の当たりにした時だった。

この記事はゼレンスキー礼賛に染まる与野党(唯一反対したのはれいわ新選組だった)の姿に警鐘を鳴らしたものだ。その後の日本の政治の流れをみると、その警鐘は正しかったとの思いを強くするが、当時はネトウヨばかりか、リベラルを標榜する野党支持層からも罵詈雑言を浴びた。

あれから10ヶ月がたち、世論も少し落ち着きをみせ、最近は「鮫島さんの当時の指摘は正しかった」というコメントも寄せられるようになっている。

国連常任理事国であるロシアがウクライナに軍事侵攻したのは許されない暴挙だ。一方で、ロシアとの開戦を招いたのはウクライナ外交の失敗だった。なぜ戦争を防げなかったのか。それは防衛力強化を怠ったからではない。逆だ。ウクライナは開戦前から米国製武器を大量購入し、防衛力強化を大胆に進めていたのである。その結果、ロシアとの軍事的緊張を高めて開戦を誘発してしまった。

日本は今、ウクライナと同じ過ちを繰り返そうとしている。米中対立による東アジアの軍事的緊張を煽って米国製武器を大量購入し、さらに軍事的緊張を高めるのは、米国の軍事産業の思う壺だ。戦争への道である。

日本社会がウクライナ戦争を正しく理解しなおし、善悪二元論から解き放たれ、ウクライナの教訓をしっかり認識することが、敵基地攻撃能力の保有をはじめ防衛力の大増強による戦争への道を回避する第一歩である。

新年に向けて改めて読んでほしい記事が、2022年「読まれた記事」のダントツの第1位となった。この国が再生する芽は残っていると勇気づけられた次第である。


2022年「読まれた記事ベスト10」はいかがでしたか。

政治不信に加え、マスコミ不信がますます高まった一年だったように思います。

鮫島タイムスはジャーナリズム再建に向けて全力を尽くしていく所存です。これからもご声援のほどよろしくお願いいたします。

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