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アドリブ満載のラジオトークは脱線模様!懐かしの茨城放送に生出演!!

関東一円で聴ける Lucky FM 茨城放送「ダイバーシティーニュース」に8月30日夜、1時間にわたって生出演した。フリーアナウンサーの佐藤千晶さんと統一教会問題で揺れる政界やメディアの現況について話し合うとともに、私の新刊『朝日新聞政治部』も詳しく紹介させていただいた。

私はラジオ出演がとても好きだ。打ち合わせ時間も短く、アドリブ重視で、気楽に話せる雰囲気が気に入っている。ついつい口が滑りがちになるが、その分、おしゃべりの内容は面白くなる。

このところBS放送やユーチューブ番組への出演が相次いでいたが、この日の茨城放送の話はかなりあちこちに脱線し、私自身としては破格の面白さになったと思う。

9月1日午後5時まで、ラジコアプリで聴ける。 

ラジコ

ユーチューブでも公開されているので、ぜひご覧ください。

ユーチューブ


ついつい口が滑らかになったのは、茨城放送に特別な思い入れがあるからだ。

私が1994年に朝日新聞に入社して最初に赴任したのが茨城県だった。最初の1年はつくば支局に、続いて2年は水戸支局に勤務した。この時、朝日新聞記者が出演して茨城県内のニュースを解説する番組があった。私も何度か茨城放送のスタジオにお邪魔して出演させていただいた。これが私のラジオデビューである。

当時の私は大学を卒業したばかりの22、23歳。ラジオ収録の印象は「10秒は実に長い」ということだった。私は限られた字数で原稿を書くのも好きだが、限られた時間で話すのも好きだ。俳句や短歌が字数という制約を課されているように、文章も語りも時間の制約を受けたほうが絶対に面白くなると私は思っている。

政治部に着任した後は大阪朝日放送(ABC)のラジオで毎週、政治解説をしていた時期もあった。(鮫島タイムス『ABCテレビの堀江政生アナと挑んだ「朝日新聞政治部」改革の悲しい結末』参照。面白い記事です!)

ということで、ラジオ出演は本当に楽しい。

そう思えるのは、パーソナリティが上手に話を聞き出してくれるからだ。この日も佐藤アナは実に気持ちよく話を引き出してくれた。さすがはプロである。


それに比べ、ひとりでカメラに向かって話すユーチューブは難しい。鮫島タイムスのユーチューブチャンネルで政治解説を始めて半年になるが、自分で見てもどうも表情も語り口も動作も固くていただけない。聞き手なしでひとりで軽やかに話し続けるのには、相当な力量が必要だ。

チャンネル登録者は2万人を超え、毎回、数万回再生していただいているのだが、もっと進化しなければならないと思っている。目標は中田敦彦さんだ!

茨城放送に生出演した後、控室で佐藤アナと話す機会があった。佐藤アナは宮城県気仙沼出身で、新人アナウンサー時代はなまりをなおすのに苦労したという。そこで徹底的に繰り返したのが、アナウンサーの基本である発声練習だった。

口を大きく変えて「あ・い・う・え・お」などとはっきり発音していく。鏡で口のかたちを見ながら行うのが秘訣だそうだ。お腹から声を出すことを意識する。

いちばん大切なのは、発声練習は「筋トレ」であるということだ。人間は表情筋のほんのわずかしか日常的に使っていない。ふだん動かしていない筋肉をフルに動かして話すのだ。「口の周りの筋肉が疲れないとしたら、それは発声練習の手を抜いているということです」と佐藤アナ。とにかく、筋肉を鍛える。それが発声練習の鉄則だという。

これを繰り返すと、何時間話しても疲れないし、声も枯れなくなる。言葉も落ち着いて響き、安心感を与える。本格派ユーチューバーをめざすなら、こうしたトレーニングが不可欠なのだ。私も頑張らねば。


メディアの多様化が進み、テレビや新聞が情報発信を独占する時代は完全に終わった。私のように個人で小さなメディアを運営する人も増えている。ラジオ局もネット展開が当たり前になった。さまざまなメディアがネットの世界へなだれ込む。主戦場はやはり動画だ。

撮影機器も小型化し、購入費用も安価になり、ごく少人数で企画、撮影、出演、編集、宣伝などを手がけることが可能な時代である。

メディアの多角化・細分化はさらに進むだろう。そのなかで存在感を発揮するには、最新技術の力を借りて動画制作を効率よく行う一方、数多くのメディアのなかに埋没しないオリジナリティーが絶対に欠かせない。

5月に『朝日新聞政治部』を上梓した後、さまざまなメディアの取材を受けてきたが、鮫島タイムスを運営する立場からみるととても勉強になっている。

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