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7・15政局動く『橋下徹×泉房穂 新党旗揚げか シナリオなき生激論!』私がMCを務める忖度無しトークショーを東京・池袋で開催

維新の創始者である橋下徹・元大阪府知事と、全国に先駆けた子ども政策で脚光を浴びた泉房穂・前明石市長が7月15日(土)、東京・池袋のミクサライブ東京で「直接対決」する。

題して『 橋下徹×泉房穂 新党旗揚げか シナリオなき生激論!』。主催者は、泉氏と私の対談本『政治はケンカだ!明石市長の12年』の発行元である講談社。午後2時から90分一本勝負だ。会場参加は100人限定。オンラインでもライブ配信する。

MC(司会)を務めるのは、私。

弱者切り捨ての競争型社会の急先鋒とも批判される橋下氏と、誰一人見捨てない社会を追求する泉氏。水と油に見える二人は、弁護士出身で発信力のある「改革派首長」の経歴を共有しているだけではなく、実は司法修習時代からの友人であり、今も連絡を取り合う仲であることを、私は『政治はケンカだ!』の対談で泉氏から直接聞き、初めて知った。

泉氏は『政治はケンカだ!』に加え、出版後のマスコミ出演などでも橋下氏との「仲」を自ら明かしている。政策理念では食い違いがあるものの、政治的実行力は高く評価しており、何よりその口ぶりからは「旧友」としての親近感が伝わってくる。

ABEMAの『NewsBAR橋下』に泉氏が出演したことで「泉氏は橋下氏と水面下でつながっている」という観測が一気に広がった。私のもとへも「泉さんの誰一人見捨てない社会には共感するが、橋下氏と連携するのなら支持をためらう」との声もたくさん届くようになった。

泉氏は「明石から全国を変える」という旗印を掲げ、すべての政党と「等距離外交」を展開しつつ、自民党と立憲民主党の二大政党には批判的で、国政への関与に意欲を見せている。泉氏は「政治は結果だ」をモットーとしており、自公政権の閉塞感を打破するために政治スタンスの違いを乗り越えて政治勢力を結集するため、橋下氏と手を握る選択肢を排除していないのだろう。

橋下氏は維新を強く支持しながらも、維新をともに旗揚げした盟友の松井一郎氏が維新代表を退いて政界引退した後は、「立憲をぶっ潰す」と公言する馬場伸幸代表に対して「立憲との予備選による候補一本化」で自公与党に対抗することを呼びかけるなど、路線の違いもみえるようになった。橋下氏も「既得権への怒り」という点では泉氏と重なりあう部分が少なくない。「政治は結果だ」という信念も共有できるに違いない。

維新に野党第一党に座を脅かされている落ち目の立憲民主党は、小沢一郎氏や小川淳也氏らあくまでも自公与党と対峙するために維新を含む野党候補一本化をめざす勢力と、野田佳彦元首相や枝野幸男前代表ら野党第一党からの転落を織り込んで立憲単独で戦ったうえで選挙後に自公与党との連携を探る勢力に二分されつつある。

衆院選の小選挙区がひとつの議席を奪い合う制度である以上、立憲民主党が野党第一党から転落すれば「自公か維新か」という究極の二者択一を迫られることになる。自公政治が続くことはまっぴら御免だが、維新に託す気にはなれないーー私もそう思う。

どちらとも与せず「自公とも維新とも激突する第三極」として小選挙区に挑むには、共産党やれいわ新選組をはじめその他の勢力を結集させることが最低限必要だ(それでも第三極が小選挙区で勝つのは並大抵のことではない)。しかし、今の立憲にはそのようなリーダーシップを発揮する意思も能力も感じられない。このままでは私たち有権者は「自公か維新か」という究極の二者択一を迫られることになろう。今の永田町は閉塞感に覆われている。

橋下氏と泉氏の「旧友」が手を握り合って「永田町の既存政党に対抗する地域発(関西発)の第三極」として新党結成に動けば、閉塞感が漂う今の政治に飽き飽きしている多くの有権者の期待感を惹き寄せ、政界再編の起爆剤となる可能性は大いにある。「自公か維新か」の二者択一に向かいつつある現在の政局情勢を吹き飛ばすにはそのくらいダイナミックな仕掛けが不可欠であろう。

一方で「水と油」の二人が肝心の政治理念で折り合うことができるのか、それが可能だとしても双方の支持者がついてくるのか、新党結成には多くのハードルがあるのも間違いない。

そこで二人を「直接対決」させてその真意を見抜き、一致点と相違点を浮き彫りにしたうえで、「自公でも維新でもない第三極」の新党結成を含む連携の可能性を探るのが、『橋下徹×泉房穂 新党旗揚げか シナリオなき生激論!』に込めた最大の狙いである。マスコミが二人に遠慮して聞かないことを、MC役の私が単刀直入に聞くつもりだ。

橋下氏を支持する人も支持しない人も、泉氏を支持する人も支持しない人も、二人の連携を支持する人も支持しない人も、今後の政局の行方を自らの目で確かめるため、この「生激論」をぜひのぞいてほしい。二人の性格からして、生々しい発言が次々に飛び出すに違いない。そしてこの「生激論」は、激変する政局の行方を読み解くうえでも大いに参考になるはずだ。

今回のイベントでは、会場での参加者に加え、配信での視聴者にも投票形式で参加してもらう。以下の各設問をライブで投げかけ、それをもとに橋下氏と泉氏に「生激論」をしてもらったうえで、再度投票してもらう進行を予定している。まさに「シナリオなき生激論」だ。

① 安倍政権と岸田政権、どっちがマシ?

② 立憲と維新、どっちがマシ?

③ 立憲と維新の予備選に賛成?反対?

④ 橋下vs泉 東京都知事選に選ぶならどっち?

⑤ 橋下・泉新党を支持する?支持しない?

私は朝日新聞政治部次長だった2012年、大阪府知事から大阪市長に転じてまもない橋下氏に単独インタビューしたことがある。橋下氏は維新を旗揚げして国政進出をまさにうかがっていた時期だった。

橋下氏は当時、在阪メディアから連日追いかけられていたが、東京のマスコミ各社政治部で国政進出を前提に国政全般について聞いたのはこのインタビューが最初だったと記憶している。橋下氏の政治スタンスへの賛否はさておき、その突破力は当時も今も日本政界で屈指のレベルであることは間違いない。政治部次長としてどうしても実現させたいインタビューだった。

この大型インタビューは『〈橋下徹・大阪市長に聞く〉選挙、ある種の白紙委任』という衝撃の見出しで当時の朝日新聞に掲載されたが、橋下氏の「選挙最優先」のDNAは今の維新に着実に受け継がれている。

私が当時の橋下氏から受けた印象は、イデオロギーへの固執は全くなく、既得権益への怒りをたぎらせ、それをぶっ壊すための戦略を極めて冷徹にロジカルに組み立てて実行するという現実主義に徹した政治家像だった。

私は泉氏の「誰一人見捨てない」という政治理念に深く共感する一方、拙著『朝日新聞政治部』に記したが、維新の新自由主義的な政策に強い影響を与えた竹中平蔵・元経済財政相を小泉政権時代に担当し(番記者としてかなり深く食い込み)、維新の主張はよく理解しているつもりだ。

橋下氏に質問するのは、あのインタビュー以来となる。あれから約10年、紆余曲折を経て、この先どのような展望を描いているのか。直接たずねるのが楽しみだ。


ミクサライブ東京は、劇場の街として、漫画やアニメなどポップカルチャーの発信地として注目を集めているエンタメ都市の池袋にある。音楽ライブからトークショー、イベント、ライブカフェまで幅広く対応できる6つのホールを持つLIVE空間だ。

ポップカルチャーの発信地であえて政治トークショーを行うのも今回のイベントの目玉の一つ。政治に関心を持つ層を掘り下げて投票率を引き上げたいという思いを、橋下氏、泉氏、私、そして主催者の講談社で共有し、イベントが実現することになった。

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