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正月の日本社会を震撼させた能登の地震とJAL機炎上…年末に発覚した自民党の裏金事件や松本人志氏の性加害疑惑に続く衝撃のニュース〜格差拡大や物価高で積もりに積もった社会不安のマグマがついに噴火し、腐敗政治家の一掃を求める「世直し」運動に発展する気配

元旦に発生した能登半島を震源とする最大震度7の大地震に続いて、1月2日には羽田空港でJAL機が海保機と衝突して炎上するという衝撃の事故があった。 乗客乗員は全員無事に脱出したとの情報に安堵したが、それにしても2024年は不穏な幕開けである。

米国一強の国際秩序はウクライナやガザの戦争で大きく揺らぎ、世界は多極化して混迷を深めている。今年の米大統領選は現職のバイデン氏よりも複数の事件で起訴されたトランプ氏が優勢を伝えられている。

ウクライナからの「即時撤退」を主張しているトランプ氏が勝利すれば、国際情勢は激変し、ロシアを敵視してウクライナ支援一辺倒だった日本の外交も大転換を迫られることになろう。

日本国内では物価高が止まらず、貧富の格差が拡大。 年末には自民党最大派閥の裏金事件が炸裂し、芸能界に君臨してきたジャニーズに続いて松本人志氏の性加害疑惑が週刊文春のスクープで発覚した。

日本が低迷してきたこの30年に積もりに積もった膿が一斉に噴き出している様相である。

そして新年の幕が開けたと同時に日本列島を震撼させた能登の地震とJAL機炎上。観光地としても知られる輪島市朝市通り周辺の200棟が全焼して焼け野原となった映像は、多くの人々の心を締め付けただろう。それに続くJAL機炎上の映像もまた多くの人々の不安感をかき立てたに違いない。

能登の地震の震源地は、かつて「珠洲原発」の建設計画地とされた一帯だった。住民の反対運動で建設計画は頓挫したが、もし原発が出来ていたらと思うとゾッとする。

同じ能登にある「志賀原発」は東日本大震災後は停止されていたが、経産省や財界は早期の再稼働を目指している。11月には経団連の十倉会長が視察し、再稼働の必要性を訴えていた。これも再稼働していたらと思うとゾッとする。

停止中だったとはいえ、志賀原発の二つの電気系統の一つが停止したというニュースは、外部電源を喪失して世界を震撼させた福島第一原発事故を彷彿させた。 林芳正官房長官は地震発生直後に「原発に異常はない」と語っていたが、その後、原子力規制委が電気系統のひとつが使用不能になっていることを発表。原発事故をめぐって情報が錯綜した2011年当時の政府広報の記憶が蘇った。

政治家の汚職、芸能界のスキャンダル、巨大な震災や事故…年末年始の日本社会に相次いで起きた衝撃のニュースは、社会不安をますます高め、根本的な世直しを求める機運を高めるのではなかろうか。

政治家やエリート官僚、経営者たちが私利私欲に走り、自分たちの既得権益を守るためのルールをせっせと整備し、弱い者を切り捨てていく。 そのような歪んだ社会に対する怒りが溢れ出す一年になる気が私はしている。

今年は解散総選挙があるだろう。 腐り切った政治家たちを一掃して政治が劇的に変化し、日本社会が少しでも良い方向へ向かうことを願いたい。

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