政治を斬る!

立憲野党私設応援団(57)〜政権交代の可能性について考えてみる(その11)〜憲法9条変えさせないよ

※この連載はSAMEJIMA TIMESの筆者同盟に参加するハンドルネーム「憲法9条変えさせないよ」さんが執筆しています。


<目次>

0.野党による政権交代の可能性について考えてみた過去の議論の紹介

1.政権交代に向けて光が射してきた

2.政権交代に向けたさまざまな議論

3.私の提案①:「選挙区ドラフト」

4.私の提案②:新党「国民の味方チーム」(仮称)

5.トピックス:雨宮処凛×神長恒一トークイベント


0.野党による政権交代の可能性について考えてみた過去の議論の紹介

私が連載を担当している「立憲野党私設応援団」において、過去に10回「政権交代の可能性について考えてみる」というタイトルの論考を掲載しました。

今回はその11回目の議論です。

さまざまな方の議論を紹介したうえで、私から2つの内容を提案します。

前回までの議論を参照したい方のために、まずは、これまでの10回の記事のリンク先を載せて、議論を始めたいと思います。

「政権交代の可能性について考えてみる(その1)」

「政権交代の可能性について考えてみる(その2)」

「政権交代の可能性について考えてみる(その3)」

「政権交代の可能性について考えてみる(その4)」

「政権交代の可能性について考えてみる(その5)」

「政権交代の可能性について考えてみる(その6)」

「政権交代の可能性について考えてみる(その7)」

「政権交代の可能性について考えてみる(その8)」

「政権交代の可能性について考えてみる(その9)」

「政権交代の可能性について考えてみる(その10)」

1.政権交代に向けて光が射してきた

2月に行われた朝日新聞の世論調査の数字を見てみると、政権交代に向けてほのかな光が射してきました。

朝日新聞世論調査(2月17日・18日実施)より一部抜粋


政党支持率衆院選投票先(比例区)
自民党21%21%
立憲民主党7%14%
日本維新の会4%14%
公明党3%5%
共産党3%5%
国民民主党2%5%
教育無償化を実現する会0%4%
れいわ新選組3%6%
社民党1%1%
参政党0%1%
支持政党なし50%

比例区での投票先が小選挙区での投票にも反映されると仮定したうえで、仮に各政党を3つにグループ分けしてみた場合に、支持率が拮抗するのが分かります。

自民党+公明党:21+5=26%

立憲民主党+共産党+れいわ新選組+社民党:14+5+6+1=26%

日本維新の会+国民民主党+教育無償化を実現する会+参政党:14+5+4+1=24%

こうした状況の中で、インフルエンサーや報道機関の中から、野党第一党の立憲民主党に注目すべきであるという見方が出てきています。

2.政権交代に向けたさまざまな議論

こうした現状をふまえたうえで、政権交代に向けて、さまざまな立場の人がさまざまな議論を展開しています。

まず、SAMEJIMA TIMESでは、筆者同盟の今滝美紀さんが、「日本社会もきっと変わる」として、「自公政権を下野させ、救民内閣を実現するカギ」として参考になるオーストラリアの政権交代の事例を紹介しています。

SAMEJIMA TIMES オーストラリアから日本を思って(25)自公政権を下野させ、救民内閣を実現するカギ~オーストラリアの政権交代で学んだこと 日本社会もきっと変わる~

記事で紹介されているオーストラリア労働党の選挙キャンペーンディレクターのエリックソンさんの言葉「勝つためのキーポイントは“団結”、ハードルは“有権者の疑心暗鬼”、必要なことは“失敗から学ぶこと”」にある“有権者の疑心暗鬼”とは具体的にどのようなことなのか、非常に気になるところですが、これについては、今滝美紀さんが、今後の記事で詳しく書かれるそうですので、内容に期待して記事を待ちたいと思います。

また、一月万冊では、ジャーナリストの今井一さんと、ジャニーズ問題で「NG6」として有名になった本間龍さんが、政権交代の実現に向けて、独自の提案をされています。

一月万冊 内閣支持率最低と共に、自民支持率21%の衝撃!遂に野党の支持率合計が逆転!政倫審完全非公開で更に火に油。ジャーナリスト今井一さん。元博報堂作家本間龍さんと一月万冊。

本間龍さんは、次期衆院選で政権交代を実現するために、維新を含めて野党がすべて一つにまとまって、とにかく自民党を下野させることに集中するべきだと提案し、今井一さんは、消費税、原発、日米地位協定、旧「文書通信費」(現「調査研究広報滞在費」)の4つの大きな問題について、野党が政権を獲った後に国民投票で方向性を決めるべきだと提案しています。

そして、政権交代へ向けて一番のキーパーソンとなる前明石市長の泉房穂さんは、選挙ドットコムMCの乙武洋匡さんの質問に答えて、ネット番組で大いに語っています。

選挙ドットコム 泉房穂総理、誕生への道!国民を救うためのシナリオとは?1か月で世の中は変わる!?【泉房穂×乙武洋匡】

泉房穂さんは、既存の政党の候補者の調整というよりむしろ「政治的な発言をなさっておられるインフルエンサー的な方々が10人、20人と大挙して入ってくる」あるいは「今は名前を挙げていないコツコツ働いている方々が『私でよければ』と手を挙げる」といった感じでの新規参入に期待をされているようで、そのうえで「国民の味方チームvsこのままの政治でいいチーム」の対決の構図さえできれば「(政権交代に向けて)1か月あれば充分かな」と自信を示しています。

3.私の提案①:「選挙区ドラフト」

野党側の競合による共倒れを防ぐための小選挙区の住み分けの問題に関して、予備選を実施しない場合にどのような方法が考えられるか、一つの「思考実験」的な提案として、「選挙区ドラフト」というやり方を提示したいと思います。

これは、プロ野球のドラフト会議と同じ方法で、各政党が順番に候補者擁立を希望する選挙区を挙げていき、競合がなければ希望した党が当該選挙区から候補者を擁立できる権利を得て、競合した場合は抽選で「選択確定」のクジを引き当てた政党が候補者擁立権を獲得し、抽選に負けた政党は他の選挙区の希望を出す・・・という手順を繰り返していくことによって、全国で289ある小選挙区の候補者擁立を決めていくやり方になります。

仮に、「選挙区ドラフト」に参加する政党が、立憲民主党、日本共産党、れいわ新選組、社会民主党の4つで、立憲民主党には189選挙区、日本共産党には42選挙区、れいわ新選組には31選挙区、社会民主党には27選挙区を割り振るものとして、「選挙区ドラフト会議」がどのような感じになるか、想像してみたいと思います。

「社会民主党、第1回選択希望選挙区、沖縄2区。れいわ新選組、第1回選択希望選挙区、沖縄4区。日本共産党、第1回選択希望選挙区、沖縄1区。立憲民主党、第1回選択希望選挙区、東京22区。競合はありませんので、それぞれ選択確定しました。」

「社会民主党、第2回選択希望選挙区、福岡4区。れいわ新選組、第2回選択希望選挙区、大阪5区。日本共産党、第2回選択希望選挙区、大阪5区。立憲民主党、第2回選択希望選挙区、福岡3区。社会民主党と立憲民主党は選択確定です。日本共産党とれいわ新選組が競合しましたので、抽選に移ります。」

「抽選の結果、大阪5区は日本共産党が選択確定しました。れいわ新選組、選択希望選挙区、千葉11区。選択確定しました。」

このような感じで、社会民主党は「ドラフト27位選挙区」まで、れいわ新選組は「ドラフト31位選挙区」まで、日本共産党は「ドラフト42位選挙区」までドラフトに参加し、日本共産党のドラフト42位選挙区の選択が確定した時点で、残りの選挙区は立憲民主党が候補者を擁立する選挙区として割り振るようにします。

これはプロ野球の「ドラフト会議」と全く同じ方式ですので、非常に公平な割り振りを行うことができます。

もっとも、政治の分野でこのやり方を採用する場合には、「競合したら現職優先」という要素を入れるようにする方がいいかもしれません。

このようなやり方で各党の希望を調整することは、一定程度公平かつ効率的であり、また、選挙区ドラフトに参加する政党の数が「4」ではなく、「5」とか「6」とか「7」に増えたとしても実行可能な方法なので、一つの方法として検討に値するのではないかと思います。

しかし、この方法の一番の難所は、「選挙区ドラフトに参加する各政党に何箇所の選挙区を割り当てるか」という割り当て数について合意できるかどうかというところです。

ちなみに、今回私が示した例の「立憲民主党189選挙区、日本共産党42選挙区、れいわ新選組31選挙区、社会民主党27選挙区」という各党の割り当て数は、「2021年衆院選の獲得議席数×1.7+25」(端数切り上げ)という数式で計算したものです。

仮に「2021年衆院選の獲得議席数×2.6」(端数切り上げ)という数式で計算した場合には、「立憲民主党250選挙区、日本共産党26選挙区、れいわ新選組8選挙区、社会民主党3選挙区」(ほか未定2選挙区)という各党の割り当て数になります。

また、289選挙区を平等に「4」で割った場合には、「各党72選挙区」(ほか未定1選挙区)という計算になります。

みんなが納得できる数式を考案できなければ、いずれの党も「我が党に割り当てる選挙区をもっと増やしてほしい」と主張して合意できずに頓挫してしまう可能性も大いに考えられます。

4.私の提案②:新党「国民の味方チーム」(仮称)

政権交代を目指すにあたって新党を作るのか作らないのかという点に関して、泉房穂さんは「特にこだわらない」という考え方を示しています。

しかし、私個人の意見としては、今度の4月か6月に衆院選が行われると仮定するなら、泉房穂さんが新党を作らないかぎり、今ある野党の力だけでは、とうてい政権交代は実現できないだろうと思っています。

逆に言えば、(本人が出馬するかどうかは別として)泉房穂さんが新党の党首となって選挙戦に臨み、選挙前のテレビの討論で滔々と自説を述べて世論を喚起するなら、政権交代への突破口が開けてくるのではないかと期待しています。

そこでネックになってくるのが、(次期衆院選に間に合わせるには)「国会議員が5人いないと国政政党が作れない」という点です。

例えば、既存の野党が解党して泉房穂さんの下に集うような形がとれれば一番いいのかもしれませんが、そこまでの決断を既存野党に強いるのは、現実的に見て無理でしょう。

そこで、今ある野党を解体せずに、なおかつ泉房穂さんが「国会議員が5人以上在籍する国政政党」の党首になる方法を思考実験してみましょう。

まず、2021年衆院選の小選挙区で当選した議員は、現在ある政党からそのまま小選挙区単独もしくは小選挙区と比例区の重複立候補で出馬します。

そのうえで、2021年衆院選の小選挙区で落選して比例復活した議員と、元職・新人などの候補者は、小選挙区単独で立候補するか、比例代表単独で立候補するか、二者択一で出馬の方法を選ぶものとします。

比例単独で立候補する候補者は、現在在籍している所属政党で、そのまま比例区の候補者として出馬すればよいことになります。

小選挙区単独で立候補する候補者は、泉房穂さんが党首として率いる新党「国民の味方チーム」(仮称)に移って、新党の党内で出馬する選挙区を調整し、2021年衆院選で自民党と公明党が小選挙区で勝った198の選挙区にチャレンジャーとして出馬することになります。

「国民の味方チーム」(仮称)は比例区には一切候補者を立てず、退路を断った小選挙区単独出馬のチャレンジャー198名が「政権交代」を目的として前明石市長の泉房穂さんの下に集うことになります。

その「チャレンジャー198名」の中には5名以上の現職国会議員(2021年衆院選で比例復活の当選だった議員)が参加することはほぼ確実ですので、「国民の味方チーム」(仮称)は「国政政党」の要件を獲得できることになります。

このような状況を作り上げて、泉房穂さんが「国政政党」の党首として選挙戦のテレビ討論会に臨めば、「政権交代」の扉を開く可能性が飛躍的に高まるのではないでしょうか。

首尾よく自公政権を過半数割れに追い込むことができたら、「国民の味方チーム」(仮称)と既存野党のコラボで首班指名選挙に臨み、「救民内閣」を発足させます。

特別国会が終わった時点で、「国民の味方チーム」(仮称)はその歴史的な役割を終えて、きれいさっぱり解党してしまえばいいでしょう。

既存野党から「国民の味方チーム」(仮称)に参加した議員は元の所属政党に戻ればいいですし、どこにもしがらみのない全くの新人議員として当選した議員は、何人かで集まって新しいグループを立ち上げたらよいのではないでしょうか。

5.トピックス:雨宮処凛×神長恒一トークイベント

2024年3月10日(日曜日)16:00~17:30に「今野書店地下1階」と「Zoomウェビナー配信」で雨宮処凛さんと神長恒一さんが「どんづまった世の中で、資本主義よりたのしい人生と世の中を生きていくアナーキーな実践」について語るトークイベントが開催されます。

だめ連と30年間を語りあう 『だめ連の資本主義よりたのしく生きる』刊行記念 雨宮処凛×神長恒一トークイベント

有料になりますが、興味のある方はぜひ御参加ください。

憲法9条変えさせないよ

プロ野球好きのただのオジサンが、冗談で「巨人ファーストの会」の話を「SAMEJIMA TIMES」にコメント投稿したことがきっかけで、ひょんなことから「筆者同盟」に加わることに。「憲法9条を次世代に」という一民間人の視点で、立憲野党とそれを支持するなかまたちに、叱咤激励と斬新な提案を届けます。

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