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立憲野党私設応援団(58)〜政権交代の可能性について考えてみる(その12)〜憲法9条変えさせないよ

※この連載はSAMEJIMA TIMESの筆者同盟に参加するハンドルネーム「憲法9条変えさせないよ」さんが執筆しています。


<目次>

0.野党による政権交代の可能性について考えてみた過去の議論の紹介

1.盛り上がりが足りない

2.「米山隆一・室井佑月夫妻vs朴勝俊・長谷川羽衣子夫妻」論争勃発

3.私の意見①:「野党共闘」は3党だけでやり「国民の味方チーム」は泉房穂さん次第

4.私の意見②:「文部科学大臣公選制」がやれないか?

5.トピックス:鳥山明死す


0.野党による政権交代の可能性について考えてみた過去の議論の紹介

私が連載を担当している「立憲野党私設応援団」において、過去に11回「政権交代の可能性について考えてみる」というタイトルの論考を掲載しました。

今回はその12回目の議論です。

まずは政権交代に向けた今の状況について見たうえで、私の意見を述べたいと思います。

前回までの議論を参照したい方のために、これまでの11回の記事のリンク先を載せてから、議論を始めます。

「政権交代の可能性について考えてみる(その1)」

「政権交代の可能性について考えてみる(その2)」

「政権交代の可能性について考えてみる(その3)」

「政権交代の可能性について考えてみる(その4)」

「政権交代の可能性について考えてみる(その5)」

「政権交代の可能性について考えてみる(その6)」

「政権交代の可能性について考えてみる(その7)」

「政権交代の可能性について考えてみる(その8)」

「政権交代の可能性について考えてみる(その9)」

「政権交代の可能性について考えてみる(その10)」

「政権交代の可能性について考えてみる(その11)」

1.盛り上がりが足りない

立教大学客員教授の古舘伊知郎さんが、SAMEJIMA TIMES主筆の鮫島浩さんの見解を動画で取り上げています。

もし衆議院が4月に解散して4月28日に総選挙が行われるとすれば、今日からあと39日後が「政権交代」をかけた衆院選の投票日ということになりますが、「政権交代」に向けた機運は、まだまだ盛り上がりが足りない状況です。

野党がバラバラな状況の中で、孤軍奮闘している前明石市長の泉房穂さんは、東京工業大学准教授の西田亮介さんの質問に答えて、次のように語っています。

泉房穂 聞き手=西田亮介「『社会を変える政治』とは―泉房穂の理想と挑戦」

五反田の駅から行列ができるようにならんかったら、日本変わらんわ。「この部屋がいっぱい」では全然足らない。テレビにしたって、この程度の出方では足らない。

盛り上がりが足りない! 19+1校メドレー!(2023夏高校野球応援歌・甲子園) 

2.「米山隆一・室井佑月夫妻vs朴勝俊・長谷川羽衣子夫妻」論争勃発

れいわおしゃべり会での長谷川羽衣子さんと山本太郎さんの発言をきっかけに、「米山隆一・室井佑月夫妻」と「朴勝俊・長谷川羽衣子夫妻」との間に論争が勃発し、立憲民主党の支持者やれいわ新選組の支持者も巻き込む形で、「X」(旧twitter)上において激しいバトルが繰り広げられています。

3.私の意見①:「野党共闘」は3党だけでやり「国民の味方チーム」は泉房穂さん次第

立憲民主党とれいわ新選組は、政党どうしも、支持者どうしも、亀裂や対立が深まっており、「共に手を携えて政権交代を実現しよう」というような雰囲気は微塵も漂っていません。

衆院選の投票日が4月28日だと仮定した場合には、投票日まで残り40日を切ってしまっています。

このような現状をふまえるなら、まずは「市民連合」のほうで立憲民主党と日本共産党と社会民主党の3党による「野党共闘」を進める動きをしてもらって、立憲民主党と日本共産党の間の小選挙区でのバッティングを少しでも解消できるように図っていくほかないと思います。

「市民連合」が呼びかける「野党共闘」は、2019年の参院選の際は「立憲民主党・国民民主党・日本共産党・社会民主党」の4党による野党共闘でしたが、2021年の衆院選の際は国民民主党が抜けて「立憲民主党・日本共産党・社会民主党・れいわ新選組」の4党による野党共闘となりました。

こうした経緯を踏まえれば、次期衆院選において「市民連合の呼びかけでまとまれるのは立憲民主党・日本共産党・社会民主党の3党だけ」という状況になったとしても全然不思議ではないと思います。

そのうえで、泉房穂さんが掲げる「国民の味方チーム」は、立憲民主党、日本維新の会、日本共産党、国民民主党、れいわ新選組、教育無償化を実現する会、社会民主党、参政党、みんなでつくる党の野党すべてに呼びかけを行う前提のようですから、国民民主党にしろ、れいわ新選組にしろ、「大同団結」に加わるかどうかは泉房穂さんとの間で関係性が構築できるかどうか次第ということになるのだと思います。

泉房穂さんは、選挙ドットコムMCの乙武洋匡さんの質問に答えて、政権交代実現に向けての自信を示しています。

選挙ドットコム 泉房穂総理、誕生への道!国民を救うためのシナリオとは?1か月で世の中は変わる!?【泉房穂×乙武洋匡】

乙武洋匡さんの質問に対して、泉房穂さんは「国民の味方チームvsこのままの政治でいいチーム」の対決の構図さえできれば「(政権交代に向けて)1か月あれば充分かな」との自信を示しています。

その「1か月あれば」の「1か月」前の時期は、間もなく到来しようとしています。

泉房穂さんは、既存の政党の候補者の調整というよりむしろ「政治的な発言をなさっておられるインフルエンサー的な方々が10人、20人と大挙して入ってくる」あるいは「今は名前を挙げていないコツコツ働いている方々が『私でよければ』と手を挙げる」といった感じでの新規参入に期待をしているようですが、そうした動きが実現するのかどうかも、全く未知数です。

4.私の意見②:「文部科学大臣公選制」がやれないか?

もし4月28日の衆院選で政権交代が実現するシナリオがあるとすれば、それは泉房穂さんの呼びかけに応じて大挙して入ってくるインフルエンサーの中から「この人に(岸田総理に変わる)次の総理をお願いしたらいいじゃないか」と思えるような人が現れて、その人と泉房穂さんの強力なリーダーシップの下で国民世論が喚起される、というような場合になるでしょう。

仮に「次期総理候補」が国民に人気のある人物で誰か決まったと仮定して、そのうえで、泉房穂さんが「次期少子化対策担当大臣候補」として名乗りをあげるなら、子育て世代を中心に、政権交代の実現に期待する雰囲気もかなり高まってくるのではないかと思います。

自民党の弱点は岸田文雄総理の人気のなさにありますが、それに加えて、加藤鮎子少子化対策担当大臣や盛山正仁文部科学大臣の資質の低さは「自民党政権のアキレス腱」になっています。

野党側は、自民党との差別化を図る意味で、「少子化対策担当大臣」のポストと「文部科学大臣」のポストに国民の期待を集める人物を起用すべきです。

そこで、子育て世代からの期待を高めるための方策として、「文部科学大臣公選制」のようなことがやれないだろうか、と私は個人的に考えています。

1990年代の宮沢政権の際に、亡くなられた鳩山邦夫さんが文部大臣を担当して「公教育の場で、業者テストがまかり通り、高校の青田買いともいえる事態に利用されていることは、基本的にあってはならない」と発言して「業者テスト廃止」(正確に言うなら、公立中学校において偏差値の出る業者テストを実施しないこと)を断行したことがあります。

子育て世代にとっては「子どもの日々の学校生活が変わる」とか「子どもの将来の進路選択のあり方が変わる」といったことは身近な問題で重要な関心事ですので、「新しい文部科学大臣に期待が持てる」となった場合には、政治に対する関心が大いに高まってくることが考えられます。

私の独断と偏見でリストアップした候補者は、こちらの方々です。

「文部科学大臣公選制」候補者(案)

○内田樹(神戸女学院大学名誉教授)

○内田良(名古屋大学教授)

○尾木直樹(法政大学名誉教授)

○齋藤孝(明治大学教授)

○本田由紀(東京大学大学院教授)

○前川喜平(元文部科学政務次官)

「文部科学大臣公選制」といっても、実際に今から本格的な形の選挙をするのは難しいでしょうから、今回は何らかの形で「人気投票」のようなアンケートを行って、野党が政権を獲った場合には、人気投票の上位者から順番に文部科学大臣就任の要請を行い、それを受け入れてくれる候補者が現れた時点で、その人を文部科学大臣に選ぶようにすればよいのではないでしょうか。

リストアップした候補者は全く私の独断と偏見ですが、もし本当に野党の側が政権を獲れれば、6人全員に文部科学大臣就任の要請を断られることはないのではないかと思います。

いずれにしても、何かワクワクするような話が出てこないことには、政権交代を実現するのは難しいでしょう。

5.トピックス:鳥山明死す

「Dr.スランプ」、「ドラゴンボール」の原作者である漫画家の鳥山明さんが、急性硬膜下血腫のため2024年3月1日に亡くなりました。

今回「トピックス」の見出しを「鳥山明死す」としたのは「悟空死す」からの連想で、失礼の段はひらにご容赦ください。

謹んで鳥山明さんのご冥福をお祈りいたします。


憲法9条変えさせないよ

プロ野球好きのただのオジサンが、冗談で「巨人ファーストの会」の話を「SAMEJIMA TIMES」にコメント投稿したことがきっかけで、ひょんなことから「筆者同盟」に加わることに。「憲法9条を次世代に」という一民間人の視点で、立憲野党とそれを支持するなかまたちに、叱咤激励と斬新な提案を届けます。

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